壁の中の嘘と秘密 (ガッシュ文庫)

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著者 : 高遠琉加
制作 : 小椋 ムク 
  • 海王社 (2013年7月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796404709

壁の中の嘘と秘密 (ガッシュ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 切なくて、懐かしくて胸の奥がきゅ~んとなるお話。
    甘めルックスで要領がよくて人の波間を器用に泳ぎ回っているようなチャラいモテ男の香司。ちょと甘く微笑めば女の子なんて思い通り、何でも簡単に手に入るから何かを真剣に欲しいと思ったこともない。全寮制の名門男子高は息苦しくて窮屈だけど、いつかこの壁の外へ抜け出せたら、自由を謳歌してやると心に決めている。
    誰からも適度に好かれている香司にひとりだけ冷たい顔を見せる優等生の昴。ひょんなことから昴が誰にも言えない事情を抱えていることを知ってしまう。
    最初はほんの好奇心から、でもいつしか昴が自分にしか見せない顔が増えていくにつれ、どんどん昴のことが気になって仕方なくなる香司。
    まさかまさか、いやいやないない、でも同じ男なのにかわいい、もっともっと自分だけに色んな顔を見せて欲しい。
    自分にだけ冷たくて、自分にだけ弱い顔を見せる昴。
    もしかして、こいつ俺のことが好きなんじゃ…香司の中で疑問が確信に変わる。
    ほんの気まぐれみたいに「試しに、付き合ってみない?」と切り出す香司。ただのお試しみたいに言い逃れたのは、逃げ道を残しておきたかったから。
    ふたりだけの秘密の天体観測。星の話になると途端に饒舌になる昴を香司はかわいいと思う。
    もっともっと俺に全部見せて。抱えた秘密ごと全部暴き出して、自分のモノだと確信したい。もっともっと甘やかしてもっともっと優しくしたい。
    初めて本気で誰かを好きになった香司。
    俺を中に入れて、全部教えて、俺をもっと好きになって、
    「ねぇ俺のこと好き?」て女の子みたいじゃんて思いながらも問わずにはいられない不安。
    脅したりすかしたり、甘やかしたり優しくしたり、シーソーゲームみたいに揺れ動く気持ち。
    香司の気持ちは思わぬ形で裏切られる。初めて明かされる昴の嘘と秘密。
    手酷く裏切られて打ちひしがれる香司に好きだと告げる昴。裏切りも憎しみも凌駕する恋心に押し負かされて、気持ちを伝える昴の切実さに涙が出そうになる。大好きなのに、傷ついてそれを信じきれない香司にも。嫌みのない、無理のないエンド。
    壁から解き放たれて自由になったふたり。これからどんな愛を育んでいくのでしょう。楽しみ楽しみ(*´艸`*)

  • 全寮制男子校が舞台。チャラ男・香司×優等生・昴。舞台もカップリングも王道たる王道なんだけど、あまり生かされていなかったかな… 途中までしっとりと丁寧にお話が進んでいて、二人の初めてのシーンが切なく、昴の思いが溢れているように感じた… だからこそ、ラストがあっさりしすぎてるように思ってしまいました。それでも2人の、自分たちではどうする事もできないもどかしさ、切なさい心情などは高遠さんうまいなぁと思いまいました。同じ舞台でもう一本あるみたいで、先生たちのお話かな? 楽しみです。

  • 学生寮、攻め視点。
    嘘と秘密ということで、半分くらいまで昴の事が
    よくわからないまま進みます。
    昴視点なら、もっと切なくて泣けたかも?

  • 泣くってことじゃないんだけど、切ないってゆーかキュンとしながら読みました。
    男子校の寮での話ですが、他人との関わりがどうと言うものではなく、主人公二人に寄り添った話です。
    学校イチもてる香司は学年イチの優等生昴に女の子を寮に連れ込んでいるところを秘密の部屋で目撃されてしまう。黙っている代わりに夜間外出の手引きをするようになり、だんだんと夜中にバイトしていることに香司は気付く。いいとこのお坊ちゃんばかりの学校で、なんの理由でと昴に聞くが口を割らない。
    痩せて、顔色も悪い昴がだんだんと気になってきた香司は半分勢いで付き合おうと言ってしまう。
    昴にどんどんハマっていく香司とは裏腹に昴は事情を一切話さず、頑なだった。
    一方で昴に頼まれ金を貸し続ける香司はもしや金づるなのかと不安も大きくなり、夏休み好きと言わない昴に夏休み一緒にいられる間に好きと言わなかったら別れようと告げる。
    しかし昴の妹の突然の訪問で香司はやっと昴の抱えていたものの大きさを知り…。
    とゆー話で、守られた世界で力のない高校生が翻弄されるってところでしょうか。
    金もない、親に学校に守られた世界で大事なものを掴めなくて足掻いてるっていう話。
    やるせなーい切なさがキュンキュンくるところが結構好きでした。

  • 父親同士が確執ありの、寮生の話。
    恋に理由はいらないとしても、お互いどこら辺が好きになったのか分からない。
    苦学生の受けと、お金を援助する攻め。所々萎える話だった。

  • 同じ全寮制の高校生同士のお話です。でも屋根裏部屋でのお話がメインなので、あまり学校!とか全寮制!とかそういう感じは少ないです。多分昴メインでのお話だったらもっとグッときたんだろうなぁと思います(^_^;)ラストの香司と昴の初めてのシーンは切なくて良かったです。というか、先生達はできてますよね?そちらがすごい気になりましたw

  • 香司が昴にハマっていく様子が楽しい。
    後半は朝倉と棚橋が気になってしょうがない。
    終わり方がちょっとあっさりでした。

  • 全寮制の男子校もの!ザ・王道設定!
    ボンボンのチャラ男×優等生
    どんな軽薄な男かと思いきやものすごい純愛!
    後半に進めば進むほど切なさは増し…もどかしくいじらしく悲しい。子どもに親は選べませんからね…。
    なにかを変えようと思う意思と行動力はどこにでも必要なものだと思いました。

    この高校でもう一本って高遠先生、間違いなく本作品の脇役教師ものですよね?むしろそうじゃない方がつらい!!待ち遠しいです。

  • 作家買い。今、読み終わったところだけど、続けてもう一回読みそう。
    第2弾もあるみたいなので、楽しみ。出きれは間を空けずに出してほしいな。

  • 全寮制男子校もの。政治家の息子でチャラ男の香司と、優等生で天体観測が好きな昴との切ない恋物語です。高遠センセの本領が発揮された作品。
    モテ男の香司は、立ち入り禁止になっている寮の屋根裏部屋に女子と忍び込んだのを、昴に見つかってしまいます。いつもそこで星を観測しているという昴に、香司は口止め代わりに深夜バイトの門限破りを手助けすることに。星を一緒に眺めたりして昴に近づくうちに、香司は彼のことがどんどん好きになり、「オレとつきあってみないか」と告白したのがきっかけで二人は付き合い始めるのですが、なぜか昴の心の中はまったく見えなくて。

    香司が人が良くて、やさしくて、憎めないキャラなんです。昴が憎みきれない気持ちが理解できました。バイトばっかりして疲れきっている様子の昴を見ると、香司はほっとけなくてどんどん助けようとしてしまいます。少々、昴の気持ちを危ぶんでいるところもあるので間抜けじゃないんだけど、それでも好きという気持ちは止められません。
    一方の昴も、端々に心苦しさが見え隠れしているんですよね。香司には決して言えない真実があるからです。それなのに、憎んでも憎みきれなくて、それどころかどんどん香司にほだされてしまっているのが伝わってきます。
    でも、好きだと言ってくれる香司の気持ちに素直に応えることはできません。
    最後まで読むと、ああ、あの時はそういう気持ちだったんだと改めて切なくなりました。

    ただ、伏線が見えなくて、すべてが明らかになるまでずっと昴がどう思い悩んでいたのかわからなかったかったんですよね。ぱっといなくなっちゃうし。
    再会シーンでやっと安堵できたのですが、できればもう少し成長して完璧に親離れしているところも見たかったです。
    二人の初々しい恋もよかったけど、そんな二人がどうこれから生きていくのかというのも興味深いです。
    もっと興味深いのは、あの先生二人ww
    スピンオフは、やっぱり棚橋先生と朝倉先生が見てみたいです。

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壁の中の嘘と秘密 (ガッシュ文庫)の作品紹介

二人の秘密を知るのは、夜空に輝く月と星だけ-。山奥にある全寮制の名門男子校。著名な政治家を父に持つ香司は自他とも認めるチャラ男で、立入禁止の寮の屋根裏部屋に女子と忍び込んだところ、天体観測をしていた学年一の優等生・昴と鉢合わせする。それがきっかけで屋根裏部屋で秘密の時間を共有するようになり、そっけない昴が時折見せる無防備な表情に惹かれていった。優しくしたい、近づきたい-。ある夜、想いのままに告白すると、戸惑いつつも昴は頷いてくれた。けれど、身体を許しても最後の一線を拒む昴は、何か秘密を抱えていて…?

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