- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796404914
作品紹介・あらすじ
絶え間なく雄に穿たれ、心とは裏腹に快感に噎び悦ぶ体。この爛れた淫獄から逃れられるのはいつの日か-。石油王だった父親が倒産と同時に失踪し、寄る辺のないファウジはその美貌に目をつけられ、奴隷オークションにかけられてしまう。あられもなく恥部を晒され屈辱に震えるファウジを高値で買い取ったのは、見ず知らずの男。彼の紳士的な態度に安堵するが、連れられた館で待っていたのは耐え難い恥辱の日々だった。枷をつけられ服は与えられず、夜には淫らな狂宴で男達の性の玩具となり…!?
感想・レビュー・書評
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木原さん渾身のアラブ物。同人ならではのあり得ない嗜虐の数々がラスト数ページで純愛に変わる奇跡。実は同人で読んで暫くそのままになっていて中々食指が伸びなかった一冊。
美貌の割に性格が破綻している受ファウジと人を愛する感情が欠落した元奴隷で受の世話係ハッサン。二人の感情の行き違いがシリアスながら時々クスっと笑わせる描写が満載なので、数々の非人道的な仕打ちに打ちのめされながらもすらすらと読めました。映画「オールドボーイ」を思わせる二部のラストには驚愕。ラブレスな展開ながらハッサンの気持ちが分かり一筋の光が見えはしても、相変わらずラストぎりぎりまでの落としぶりと結末の読めない展開はさすが。そして奇跡の結末に全てが救われました。
あの小憎らしいファウジが可愛いくていじらしく思えてしまう。まさに恋愛の不条理さを描かせたら木原さんの右に出る者はいない、共感出来なくても読み進めるうちにいつの間にかその恋愛にリアリティを持たせてしまう。本当に凄いとしか言いようが無い。
書き下ろし小冊子でその後の二人に安堵しました。苦い珈琲に少しだけ溶かされた甘い砂糖のようで…ホッとしました。最後に笠井あゆみさんの挿絵が言わずもがな素晴らしい!陵辱されながらもプライドの高いファウジは神々しいまでに美しく、ハッサンは優男でなくストイックに坊主ですね!木原さんのご所望らしいですがさすがとしか言いようがありません。堪能致しました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
相変わらず痛いです・・・でも全ては受け子のせい・・・神様は酷な運命を彼に与えました。切ないです!!
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木原先生のアラブもの。地雷に なりそうなネタてんこもりでし た( ・_・;)木原先生…容赦ない ~!!!どこまで読んでも甘さ がなくて、ファウジの性格にか なり難ありだから感情移入せず に俯瞰して読めたものの、感情 移入しちゃったら逆に辛そうで す。とにかく肌色多しですが、 禁忌のバリエーションが多く て、なんというか、見てはいけ ないものを見た気分。でも一気 読み(^^;) このお話の場合、初回 封入の小冊子のお話があって本 当に良かったです。切実に甘い ものに餓えてしまっていたの で、ホッとしました~。
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初めての木原先生作品でした。結構bl小説を読んできて色々なジャンル、シチュに耐性がある方だと思っていましたが本作はかなりトラウマです。
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初アラブ。
木原先生だし、と覚悟して読み始めたものの、濃厚で痛々しいエロスを食べきれないうちからどんどん口のなかに詰め込まれ続ける胸苦しさに、しんどさしか感じられなかった。
それでも否応なしにエンドまで読み進まされる筆力はいつものごとくで、さすが木原先生。
でも、もう食べられない。むり。おなかいっぱい。 -
木原音瀬さんの作品は大好きですが、これはあまりピンとこなかったです。ファンタジーものだからいいんでしょうけど、過激過ぎかな…