東京ガールズブラボー 下

著者 :
  • 宝島社 (1993年1月1日発売)
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796605489

感想・レビュー・書評

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  • 巻末対談要再読

  • 女子をこじらせて、つながり

  • この漫画は、自分が上京するきっかけとなったひとつです。

    当時、10代も終わりを迎えようとしていた自分は札幌へ進学したばかりで、まばゆい北の大都市での生活に浮かれている最中でした。そんな日々の中で愛読していたオシャレ感度抜群の雑誌『cutie』の連載でこの作品に出会ったのです。あの頃の『cutie』は、今よりずっととんがった雑誌でした。
    初めて見る岡崎作品は衝撃的でした。連載が楽しみでしょうがなかったし、コミックスが出るのが待ち遠しくて、購入後は何度も何度も読みました。今も初版を大事に持っています。

    主人公である札幌在住のサカエちゃんは、同じ札幌で遊び呆ける私を差し置いてプラスティックメトロポリタン東京へ行ってしまいます。焦りました。ここより輝く場所がある!私も行かなきゃ!って心に決めました。インターネットもろくに整備されてない時代、進学したその先の、もっとおもしろい何か(だけどそれが本当におもしろいかどうかはわからない)があると私に多大なる期待を抱かせたのがサカエちゃんなのです。

    この作品との出会いを皮切りに岡崎京子作品はすべて購入。音楽、恋愛、おしゃれ、東京、人生観…自分史上もっとも影響を受けた漫画家となりました。それがよかったのか悪かったのか正直わかりません。どちらかといえば悪かったかも(笑)

    岡崎京子が80年代後半~90年代初期に描いた無茶苦茶に欲望のままに消費社会をつきすすむ女の子の生き方は、のちの代表作『リバーズエッジ』『ヘルタースケルター』に表現されるように絶望へと導かれていきます。からっぽに浮かれて堕ちるこの爽快さと残酷さこそ岡崎作品の真骨頂だと思っています。それはまさに、イナカから札幌へ、そして東京へ来て絶望の淵へと沈んで行った自分と重なります。それこそ絵に描いたように沈んで行った。ずぶずぶと。もっとおもしろい何かとはこれだったのかと。

    もし続編があれば、サカエちゃんもそこそこ沈んで行っただろうと想像します(そしてゼロ年代に這い上がるだろう)。そう考えると、バブルがはじけ浮かれた時代の終焉を飾るにふさわしい作品だったと思えます。

  • くちびるから散弾銃のほうが好きだったな。

  • 丸玉さんに加えヨーコちゃんやノリコちゃんなどアクの強すぎる女の子たちが続々登場。サカエちゃんはぶっ飛んでるけど、悩んでる内容はびっくりするほど自分とシンクロする。

  • 好きやー

  • 飛行機で北海道に戻るとき、飛行機を飛び出すシーンが好き

    さっすが、サカエやってくれる!!

    期待させるっていう気持ちがわかるわ

    なんかやりそうだ、やったーー!!みたいな

  • たいして知りもしない80年代が懐かしくなります。

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著者プロフィール

著者経歴 80〜'90年代を代表する女性マンガ家。既存の「少女マンガ」ではない、リアルなセックス描写80〜'90年代を代表する女性マンガ家。既存の「少女マンガ」ではない、リアルなセックス描写と巧みなセリフ回しで、愛や暴力、トレンド&カルチャーが描かれたマンガを生み出してきた先駆的存在。『ヘルタースケルター』で2003年文化メディア庁マンガ部門優秀賞、'04年手塚治虫文化賞・マンガ大賞受賞。主な作品に『pink』『ジオラマボーイ☆パノラマガール』『リバーズ・エッジ』『エンド・オブ・ザ・ワールド』など。


「2015年 『恋とはどういうものかしら?新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岡崎京子の作品

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