- Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796638111
作品紹介・あらすじ
代理母で生計を立てている小田桐良江は、かつて出産した子供、三輪俊成が母親・咲子に虐待されていることを知り、発作的に俊成を三輪家から連れ出してしまう。そのことを知ったかつての愛人・田代幸司と兄貴分でアングラ・カジノの店長・赤星サトルは張龍生に事態の収拾を委ねる。龍生は、悪夢のような仕手戦に破れた株屋。そんな龍生がとてつもない誘拐計画を思いつく。龍生の父のボケ老人・泰生も加わり、風変わりだが結束の固いチームが前代未聞の計画をスタートさせる。ネット・トレーディング、ハッカー、代理母、胎児細胞、瞬間像記憶…今日的アイテムをふんだんに盛り込んだノンストップ誘拐ミステリー。第2回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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主人公がいないのが新鮮だった。
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例外はあるが、この物語はミステリーになるのだと思うが、ほとんどの人が不幸にならず、悪人・善人の区別があいまいなところが特徴だと思う。
あらすじは、まとめると、明確な被害者はなく(巻き込まれて損をする一般人は存在する)、限りなく黒にちかいと思われる違法すれすれの(違法?)金儲けの手段を思いついた仲間を巡る物語。
今、テレビで放送されているリーガルハイのシーズン2に出てくる、皆が幸せな世の中を目指すキャラと同じ世界を作者が目指しているのかな?と感じた。
きっと、人が好きなんでしょうね。
私基準で、明確な悪人が1人いるが、その人にしたって、すごく嫌われるように描かれていない。同情を誘うそうなるまでの軌跡がほのめかされる。
社会の低層で生きる寂しい人たちが、心からのつながりを求め、幸せを求める様を描いている。物語全体に、悲壮感はないが、運が悪かった人たちの物悲しさが漂う。 -
個人的にはコーリングの方が好きです
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一気に読み進めてしまえる面白さでした。
ネタは当時最新の、いまでもそこそこ通用するものでした。
全員が全員一癖も二癖もあるようなキャラクタばかりでしたね。話の中心にいたのは代理母の良江かな。キーになってるのは、子供の俊成。そして、それ以外のキャラも重要なポイントを持っていますね。
ハッキング関連とか、コンピュータ関連は、いろいろ描画上の嘘があるけど、それを含めて面白かったです。 -
ところどころ人物の思考に疑問を感じる。そこに行きつくまでの過程やらが飛ばされていて説明もあまりない。その分、スピード感はあり、一気に読める。泰生さんが好き
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ミステリーという感じではなかったけど、まあまあ面白くて最後まででれずに読んだ気がする。
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第2回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作。
(Amazonより)
代理母で生計を立てている小田桐良江は、
かつて出産した子供、三輪俊成が母親・咲子に
虐待されていることを知り、
発作的に俊成を三輪家から連れ出してしまう。
そのことを知ったかつての愛人・田代幸司と
兄貴分でアングラ・カジノの店長・赤星サトルは
張龍生に事態の収拾を委ねる。
龍生は、悪夢のような仕手戦に破れた株屋。
そんな龍生がとてつもない誘拐計画を思いつく。
龍生の父のボケ老人・泰生も加わり、
風変わりだが結束の固いチームが前代未聞の計画を
スタートさせる。
ネット・トレーディング、ハッカー、代理母、
胎児細胞、瞬間像記憶…
今日的アイテムをふんだんに盛り込んだ
ノンストップ誘拐ミステリー。
犯罪と言うには違和感のある「誘拐」が何件も発生します。
軽いタッチでささっと読める一風変わったミステリー。
「禁断のパンダ」(第4回このミス大賞)より
こちらのが読みやすいかな? -
2010.4.13読了。
読み始めたら、一気に読んでしまった。誰も傷つけずに、お金も取らずに行なう予定だった誘拐事件が、最初から様子をみていたハッカーに仲間割れさせられて行く話。 -
話やキャラは斬新で面白い。
ただ登場人物がかなり多数登場する上に
シーンごとに視点が変わるから分かり難い。
一人一人が掘り下げられてないから
ちょっともったいない印象でした