カフーを待ちわびて

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著者 : 原田マハ
  • 宝島社 (2006年3月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796652124

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カフーを待ちわびての感想・レビュー・書評

  •  いやー、傑作だった。
     「嫁にこないか、幸せにします」とか書かれた絵馬を頼りにやってくる女と、その女を疑いながらも惰性的に受け入れる男。そんな2人の奇妙な生活に、南国のゆったりとした時間の流れと裏のおばあが、いい感じに混ざり合う。
     
     明青が、幸からもらった最初の手紙を読んで、いたずらだと思いながらもいつ来るか、いつ来るかとそわそわして待っているところや、幸を迎え入れたものの、幸の素性をまったく知らないため、いつふっといなくなるかと、明青が気をもむところ、とっても共感できた。
     ずっと一人で生きてきた明青が、幸との生活に馴染んで、「また一人になったらどうしよう。でもそうなったときに傷つかずにいるために、過度の期待はせずにいよう」と必死に自分をごまかす。けれど、幸への思いは、コップが水でいっぱいになるかのごとく、あふれてこぼれる。
     その思いを伝えられない明青のもどかしさといったら・・・!! 

     個人的には、この作品の終わり方も好き。男女がくっついてめでたしめでたしー、ではない終わり方。物語の続きを、読者それぞれが作っていけるこの終わり方が、とっても好き。

  • あまり期待してなかったんやけど、キュンときた。

    キュンだぜ、キュン。

    島でスローライフとか、あんまり興味ない方やけど、このお話にはこのロケーションも大事。


    マハさんて原田宗典さんの実妹なんだね。びっくり。

  • 沖縄の離島に流れる穏やかな空気や主人公の不器用な純愛ぶりが、どこか浮世離れしていてとても綺麗で、胸いっぱいに深呼吸をしたくなる。
    ただ、あまりに綺麗なので、幸せは自ら掴みとるんだというメッセージもさらさらと流れてしまいそうになる。

  • 又してもやられました原田マハの世界に。キュレーターだったから美術の話は皆ワクワクさせられるけど、美術を離れた小説も巧みに操る作家さんですねぇ。タイトルから かのゴドーを待ちながら を連想したけど全然違う話でした(^^; 遥か昔の甘酸っぱい気持ちを懐かしく噛み締めながら読了しました。

  • 庄司さんが移転に反対してるのが原因で息子がいじめに遭ってるのツラい。東京戻る?って聞いても僕、この島が好きだよ。って…泣いちゃう
    俊一さん悪い人じゃなかったんだね。渡と明青の3人いいトリオだ。明青と幸はきっと幸せになるんだろうな。幸のこと見つけ出して、カフーと幸せになるんだろうな。リゾート地計画もうまくいきますように。明青が(幸、君のことを)「愛してる」って言うの泣けるね。ホントは幸のこと好きなのに成子が好きって言っちゃって。渡にさっちゃんは俊一の女だって言われたせいなんだけど。それも実は勘違いだったんだけど。幸、めっちゃ傷ついたよね…。入水しかける幸を止める明青の描写が切ない。成子と親しげに話してるとこ見ちゃったら、ねぇ?明青のお母さんが幸の育ての母だったと。異父兄妹とかじゃなくてよかった。

  • 2017.7.28
    今さらながら読んだデビュー作。沖縄のあったかい感じが流れててよかったな。

  • 原田マハさんの作品という事で勝手に「カフーという芸術家の話し?」と勘違いしてしまってました。
    沖縄の離島を舞台に、島で雑貨店を営む男性と本土から来た女性のラブストーリー。
    とチープな表現しか出来ないのがもどかしいですが、たくさんの愛と友情が散りばめられ、そしてそれを島独特の時間と空気が包み込んでいる素敵な作品でした。
    ただ単に男女の愛が育まれる過程を描いただけでなく、それぞれの背景にある人生が絡み合い、先が気になりどんどん読み進められました。
    素敵な作品に出会えて良かった。

  • 「旅屋おかえり」でちょっとガッカリしていたのであんまり期待していませんでしたが、これはよかったです。

    登場人物が、背筋がゾッとするくらいくさいセリフを吐くような恋愛小説は大嫌いですが、これはそういうのもないし。
    なんとなくこうじゃないかな、という人物相関図が見えてしまうっていうのはあるけど。

    俊一のリゾートホテル計画に賛同してしまうのには驚きました。
    こういうのって大抵は開発側が悪く書かれて結局計画はなしになる、っていうのがお決まりのパターンだと思ってたから。

    きっと旅屋よりあとに書かれ作品だ、と思ってたらこれがデビュー作!?

  • 沖縄にいながら読んでいるような気分になります。
    沖縄らしくのんびりとしたテンポでありつつ、ときおりぎゅっとストーリー展開があって飽きさせません。

    生活にのんびりのリズムも大切に、というメッセージもあるのかな。

  • 明青と幸の恋物語は良かったけれど、俊一に対しての怒りがどうしても
    ぬぐえなかった。

    気になるところが解決されないともやもやのまま、この本、あまり好きじゃないと思う自分の読み方何とかしないと・・・とは思うけど、無理だ。

    一度人を騙した人を、私は信用できない。騙すなんて、あり得ない。

  • ☆五つ!

    わたしは女性作家の本はあまり読まない。まあ今のところは有川浩と中島みゆき ぐらいかな。あ、みゆきお姉ぃさんは作家ぢゃないーけどま、いっか。

    原田マハの作品は、20世紀初頭のフランス人画家アンリ・ルソーの物語『夢を見た(楽園のカンヴァス)』を先に読んだ。大変な面白さに感動しつつ、キュレーターというお仕事に興味を覚えた。また日曜画家という言葉もこの小説で知った。でも意味の説明がハッキリなされているわけではなくて、ちょっと自己想像中。そこがまた読書のいいところだし、場合によってはそこから「調べる」という次の知的活動が始まるのだぁ~! あ、全然大したことではなかったので、すまぬ。

    『カフーを待ちわびて』 この物語、じつに終わり方が良い。このラストシーンなら誰だってカフーの待つ島へ二人で帰って来る結末を自分で思い創るだろう。 発表当時に即映画化されたそうだけれど納得がいくところである。

    さて次の原田マハは、 っと。

  • 沖縄の離島を舞台にした恋愛小説。
    沖縄の美しい風景やゆっくり流れる時間が感じられ心地よい。
    不器用な明青と真っ直ぐな幸がとても魅力的で引き込まれた。
    おばあも素敵。
    恋愛小説はほとんど読まないのだけれど、これは心がほっこりできて良かったな。

  • 図書館にて。
    この物語の魅力はよくわからない…
    好きになって、いくら離れていってしまったらどうしようという不安があっても、大切なことは話さなければならないし、それを謎として引っ張るあたりは物語を盛り上げる手段にしか感じられない。
    それに、あんなひどいことをされても俊一を大切な友達として扱う意味がわからない。
    どうして問いただしたり、きちんと話したりしないのか?
    全般において、正面から何事にも向かわない、綺麗事で自己完結。全く好きになれなかった。

  • 『楽園のカンヴァス』の評価が高い原田マハさん作品で、私にとっては初・原田さん。本作は映画にもなっていて、名前だけは存じ上げていた。

    「カフー」とは沖縄地方の方言で「果報」のこと、らしい。沖縄・与那喜島で雑貨店を単身営む島育ちの主人公・明青(あきお)。裏にすむ巫女の「おばあ」と平凡に暮らしている。そこに訪れた「カフー」とは…。

    沖縄の島を舞台とした恋愛小説と知り、正直最初は「ちょっと流行りモノの感じかなぁ」なんて思っていた。ここ最近は沖縄を題材とした作品が多くみられ、「素晴らしい自然、温かなしまんちゅ、日々の生活に疲れたやまとんちゅ」という構図は、ちょっとありきたりかも…なんて。

    いやいや、さすが「日本ラブストーリー大賞」受賞作ですね。電車の中で、私みたいな単純なおっさんが読むべきではなかった。周りの人に変な目で見られていなかったか。物語自体は、先の展開の予想はつけやすいと思う。それでもやっぱり鼻をグズグズさせてしまったのだ。むむむ…

    随所に沖縄地方独特の文化・風習が織り込まれている。一見するとそれらは私達本土の「やまとんちゅ」とは異なるように見えるが、その音の表記と意味を見比べると、やっぱりルーツは同じなんだと知ることが出来る。

    マジメに生きている皆さんに、ぜひカフーが訪れますように。

  • フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』の絵に喚起された原田マハさんの一文を読んで、心の中の大事な声をすくいとることができる作家だと思いました。わくわくしながら読みました。

  • 一番好きなラブストーリーと言ってもいいかもしれない。
    読んだら迷わず沖縄の海に飛び込みたくなる。

    多くは語りません。読んでみて。

    エンディングでもやもやする方は、映画DVDで補完すべし。

  • ラブストーリー大賞取って映画化された時から知ってたんだけど
    何でだか今まで読まずにいた。
    勿体無かった。もっと早く読んどけばよかった。

    先ずは登場人物が魅力的でした。
    感じ悪いなって人も出てくるんだけど、何でそうなるか読めば分かるようになってた。
    文中にちょこちょこ出てくるウチナーグチもいい感じ。
    きっぱりハッピーエンドとはいえない気がするけど
    これはこれでいいんだなと思わせるゆったりした読後感でした。

  • 沖縄を舞台にした作品です。
    風景描写や時間の流れがとても心地よく、のんびりと読ませていただきました。
    しかしラストになるにつれ、ミステリーだったのかと思うほどの勢いのある展開。
    全てが明らかになったとき、深い納得と共に優しい気持ちが溢れてきました。
    カフーというのは、沖縄の言葉で「果報」「幸福」という意味。
    やっとそれを見つけることができた明青と幸が、いつまでも幸せでありますようにと願わずにはいられません。

  • えー、なんかもやもやする。
    えーえーえー。

    《以下、ねたばれ》



    結局、明青、何もしてないじゃん。
    自分の意見を何も伝えてないし。
    思いやりって言うより、傷つきたくないだけじゃん。
    最低限言わなきゃいけないことも言わず、逃げてばっかりじゃん。
    そりゃ、おばあも最後まで心配するわ。

    つか、この小説、明青サイドから書かれているし、沖縄の情景が豊かだから、なんとなく綺麗な感じでまとまっているけど、幸サイドからの(最高に曲がった)見方をすれば↓↓↓

    家族に恵まれず、死のうかなと思って訪れた岸壁で偶然、血のつながってない、会ったこともない兄・明青の痕跡を発見した幸。
    自分は生かされていると感じて、遥か遠くの僻地まで明青を訪ねてきた幸。
    でも妹がいるとも知らない明青には、自分が妹であるとは言えない。
    だんだん土地や人に慣れてきて、かけがえのない人もできた。
    そしてだんだん明青のことが男として好きに。
    明青にもその気持ちが通じたのか、なんかいい感じに。
    実の家族のように慕っていたおばあと明青と3人で一緒に新居に暮らそうと皆で計画する。
    幸せ。
    だが突然、明青に「俺、別の女と結婚するから、出ていってくれ」と言われ、お金を渡される。
    明青、妹の旅立ちの日に顔も見せない。

    明青、ひどすぎね?
    しかも、幸のこと信じられなくて、傷付ける別れ方しといて、「あれは誤解だったんだー」とばかりに探しに行くって、調子良すぎね?

  • 沖縄の離島を舞台とした切ないラブストーリー。第1回日本ラブストーリー大賞受賞作、だけあって涙のこぼれる良い作品。特に主人公、明青の幸や周囲の人々の間で揺れ動く気持ちがリアルに描かれていて好き。そうなんだよね、恋をすると何を信じていいのかわからなくなるんだよね。沖縄特有の時間の流れ方もまた心地良く表現されている。絶対にハッピーエンドになって欲しいと願いながら、最後まで一気に読みました。

    ちなみに作者紹介のところを読んでたらこの人、原田宗典の妹さんでした。なんと。

  • 2017.08.12読了。
    今年11冊目。

  • 図書館の本 読了

    内容紹介
    沖縄の離島・与那喜島で、雑貨商を営みながら淡々と暮らしている友寄明青(35)のところに、ある日「幸」と名乗る女性から便りがやってきた。明青が旅先の神社に、ほんの遊び心で残した「嫁に来ないか」という言葉を見て、手紙を出してきたのだ。
    「私をお嫁さんにしてください」
    幸からの思いがけない手紙に半信半疑の明青の前に現れたのは、明青が見たこともないような美(チュ)らさんだった。
    幸は神様がつれてきた花嫁なのか?戸惑いながらも、溌剌とした幸に思いをつのらせる明青。
    折しも島では、リゾート開発計画が持ち上がっていた。反対する少数派だった明青も、幸が一緒なら新しい生活に飛び込んでいけると思い、一大決心をする。
    しかし幸には、明青に打ち明けていない秘密があった�。
    (bookデータベースより)

    ユタのおばあが胸に来る。
    彼女の力はどこかに受け継がれるのかしら?
    俊一はやっぱりどこか意地悪なんだろう。だから善意であってもからまわりするのかも、などと穿つ。
    明青も幸も背負ってるものがあるからやさしい。
    そのやさしさを嗅ぎ分けるカフーも大事。
    原田ハマの作品やっぱり好きだわ。

  • 知らなかった。この作品デビュー作だったんだ!
    美術関係の小説でハマって、読み漁っているマハさんですが、こんな小説も書いていたんですね。

    ハプニングを起こすタイミングがこのころから絶妙で、気になって次々と読んでしまいます。
    お嫁さんをつれてきた、という帯から、すぐ結婚生活が始まるのかと思いきや、絵馬のことはお互い触れず、幸はなんだか訳ありで、明青は臆病なところもあって、微妙な距離感でヤキモキします。
    それでいて、明青のしっかりとした幸への気持ちは、不思議な幸福感を生み出す。
    普通の恋愛小説とは少し違っていて、人を愛する幸せと不安と、すれ違いの切なさを味わえました。
    ラストの展開で、二度驚かされましたが、読後が爽やか。野暮と言われても、その後が見てみたいお話でした。

  • 南の島の穏やかで暖かい風がずっと吹いているようで、とても心地よかった。終わりにかけては、号泣。明日目が腫れるの必至。

  • やっとデビュー作を読んだ この人はその後の作品の方がいいな

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