- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796656719
感想・レビュー・書評
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「このミステリーがすごい大賞」第3回受賞作らしいが、なるほど野球ミステリ。確かに野球ミステリ。敵と味方が入れ替わったり、入れ替わらなかったりw読んでて楽しかった。やはり魅力的な悪役が居ないと。影がないと、光が際だたないなあと。
そして、野球LOVE -
人気球団オリオールズの投手・沢村。ある日、沢村の「暴力団との癒着」と「八百長試合」を指摘した告発文書が球団とマスコミに送りつけられ、身に覚えがないにもかかわらず、沢村は自宅謹慎処分を受けてしまう。自身の潔白を証明するため、告発文書の調査を開始する沢村。やがて彼がたどり着いたのは周到に計画された恐ろしい陰謀だった!
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昔のこのミスを読む第五弾くらい。野球好きなのでどんなもんかと呼んでみた。20年くらい前の野球界ならありそうな話かもねと気楽に読めたけど、犯人も割とわかりやすく推測出来たし、まあまあかな。同じこのミスでも高村薫の重厚さと良くも悪くも違って、でもたまにはこのくらいライトなのも挟まないと疲れる、ので作者の他の作品も読んでみよ。
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非常に読みやすい。
設定とキャラ付けが秀逸で、しかも描写が巧い。
ミステリーとしても小説としてもよくできている。 -
ストーリー 、文体はよかった。黒幕の動機が少し弱かったような。もっとハッピーエンドでもよかったかも。
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昔読んでいたものをなんとなく読み直したが、シンプルに楽しく読めると思う。特に表現の繊細さが〜とかはそこまで感じなかったが、日がな1日の夜になんとなくバラエティ番組を見てるように何も考えずにリラックスして読めるよさがある。あと野球ファンだからかもしれないが野球の描写は良かった!
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水原秀策さんが書かれた「サウスポー・キラー (宝島社文庫)」は、球界を舞台にした軽快なミステリー小説だ。2004年の「このミステリーがすごい!大賞」受賞作品なので、すでに読まれた方も多いのではないだろうか。
私は発表後10年以上経ってから読むことになったが、年月の隔たりを全く感じさせない内容で一気に読みきってしまった。
主人公の沢村は球界一の人気球団オリオールズの若手投手だが、アメリカ帰りで飄々とした一本気な性格が災いしてチームでは浮いた存在だった。それでも、自分にあったトレーニングを黙々とこなし、周囲からのプレッシャーをものともせずピッチングを続ける毎日だった。
ところが、突然降ってわいたように沢村に八百長疑惑が湧き上がってくる。沢村の八百長を伝える怪文書に続いて、マンション前で待ち伏せしていた男に襲われた際の動画が配布され一気に八百長疑惑は高まっていく。
一時は自宅謹慎など傷心な日々を送っていた沢村だったが、持ち前の一本気な性格を奮い起こして真相を解明するために奮闘する。様々な証言や状況分析などを行いながら調べ続ける沢村は徐々に真相に近づいていくが、行き着いた先には想像だにしなかった結末が待っていた。
様々な伏線が張られつつも軽快に読み進めることのできるこの物語は、今まで読んだミステリー小説とは一線を画す内容で、さすがに受賞作だけのことはあるなと思わせてくれる一冊だった。