ジェネラル・ルージュの凱旋

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 651
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796657549

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ3作目。
    おもしろかった。
    それぞれのキャラが成長してる。

    沼田みたいな人いる。
    現場からすると一番嫌なヤツ。
    正論をふりかざすだけのヤツはいらない。正論を踏まえるヤツは必要。
    「ルールを守ること」と「ルールを創ること」は両輪。
    トップの仕事は決めること、新しい担い手を育てること。

    エンターテイメントでもあり、教訓もあり、恋愛?もありなおもしろい巻でした。

  • 前作ナイチンゲールの沈黙のサイドストーリー的な?
    氷姫こと姫宮も登場で強烈キャラを炸裂させたけどどうやら田口講師との出合いと本格的な活躍は次回作以後となりそうでこれまた楽しみだ!

  • 速水さんの生き様に惚れる☆映画が楽しみo(^-^)o

  • 破綻している医療システムをつぎはぎしている現状に対する苛立ち。
    人命第一といいつつ、それを敢行できない焦り。
    誠実な医療人であろうとすればするほど居場所がなくなるという矛盾。

    作者の思いや、描きたかった事がいろいろ盛り込まれていますが、
    今回は救命救急センターというメディアにもクローズアップされることの多い部門に限定してあります。
    焦点がきちんとあっていて、登場人物も魅力的で、ひきこまれます。

  • これは本当に面白かった!!!
    会議・会議・また会議なのにここまで読者をひっぱるなんて、やっぱりこの人のエンタメ才能は素晴らしいと思いました。
    バチスタに続く田口−白鳥モノなのですが、同時進行していた「ナイチンゲール」に時間をとられていたせいで、白鳥の登場がやや少なめです。そのぶん、『白鳥節』を期待していると裏切られます。でも、作品としてはあいかわらず、現実の医療問題もしっかりあるし、小物が最後はおおきなファクター(チュッパチャップス)になったり、とにかく一気に読まずにはいられない作品でした。

  •  毎度おなじみ、わたしには個性豊かな登場人物が多すぎて覚えられない、ケド面白いんだからやめられない、の海堂尊作 東城大学医学部付属病院物語です。 高階病院長や、おなじみの田口先生はじめ、白鳥技官そして螺鈿の館で活躍する(ここは未来形です。順番通りに読めばその訳はわかります)姫宮も 「とたとた」 と登場。看護師の猫田師長に花房師長。 それから…もうだめこれ以上は覚えられましぇん。 物語は、前々作『ナイチンゲールの憂鬱』とオーバーラップして始まる。しかしテーマは別物。ICUのジェネラル・ルージュこと速水教授に関る疑惑の物語です。 一応ミステリー仕立てらしいので物語の中身は攻めない。いつも通りわたしが思ったことや感じたことを勝手に書いていく。 すまぬ。 エシックス・コミティ(倫理問題審査委員会)の沼田委員長とリスクマネジネント委員会の田口委員長の対決を称して「ゴジラ対ガメラ」という表現が用いられている。  これ大好きな言い方。 配給会社が違うゆえに決して戦うことの無い二大怪獣だけれども、それを承知で言っちゃう。つまりもし実現するともう垂涎ものの希少価値があるってこと。好きだなーこの例え方。 この作品の たなぞう評価は『チーム・バチスタ…』などど比べるとあまり高くはない様子ですが、わたしはこの本好きです。 ☆5つーう!!!

  • 今をときめく?東城医大病院シリーズ3作目。ICUの爆弾娘・如月翔子看護師は見ていた舞台で倒れた歌姫と救急車に同乗して病院へ。無理に押し込んだことで看護師の上司からは叱責を受けます。一方、救命救急センター部長の速水晃一が特定企業と癒着しているという匿名の怪文書が。病院長の依頼でまた田口公平医師が調べることになりますが、倫理問題審査会の面倒きわまりない手順に振り回されます。若き日の伝説的な指揮の巧みさで血まみれ将軍と異名をとる速水医師がなんともかっこいい。一番読後感が良いかも知れませんね。

  • 救急医療、スピード感あって、満足。

  • ナイチンゲールの沈黙と
    同じ時間軸で展開される、もう一方の物語。
    前作が 静 ならば、今作は 動 。
    2人の看護師を通して、死と生の両極を見せる構成となる。

    今回は医療よりも、組織や人がメイン。
    医師も看護師も、患者のため と手段を選ばずいると、
    自身の立場が危ぶまれるというジレンマに陥る。
    何かにつけて言及される、越権行為もその一つ。
    厳格にするべきことではあるが、
    これでは大義名分が分からず、
    現場で摩耗していく医師や看護師も多そう...。

    「今のうちに誰かの下で働ける幸せを噛み締めておけ」
    そんな速水の言葉からも、
    どれほどの重圧を背負ってきたかが伺える。

    また、言葉選びのセンスが抜群のバチスタシリーズ。
    今回の名言は速水が倫理委員会に言い放ったこのセリフ。
    ------
    倫理倫理って、
    季節外れの鈴虫みたいに鳴くんじゃねえよ。
    ------
    リンリ リンリ...
    表現は可愛くても毒しかない。

    速水の、歯に衣着せぬ物言いは爽快だったが、
    今作も白鳥が控えめだったところが少し残念。
    次作では、もう少し田口白鳥ペアでの活躍を期待したい。

  • 日田先生と白鳥調査官のコンビの第三巻。今回は、救急救命センターの速水部長の雄姿が見れる。病院経営としては、利益を生み出さない救急救命センターには色々と言いたいことはあるだろうけど、患者の立場とすれば、最後の駆け込み寺といえる。大規模災害の発生した時の病院側の受け入れ態勢を垣間見た。

著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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