チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796661614

作品紹介・あらすじ

東城大学医学部付属病院の"チーム・バチスタ"は心臓移植の代替手術であるバチスタ手術専門の天才外科チーム。ところが原因不明の連続術中死が発生。高階病院長は万年講師で不定愁訴外来の田口医師に内部調査を依頼する。医療過誤死か殺人か。田口の聞き取り調査が始まった。第4回『このミス』大賞受賞、一気にベストセラー入りした話題のメディカル・エンターテインメントが待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • H31.1.28 読了。

    面白い。感想は下巻にて。

    ・「的外れなサービスは、なおざりで過剰さが目にあまる。マニュアル的な敬意の表し方の裏側には隠しきれない軽視が見え隠れする。」・・・何とも皮肉たっぷりな表現ですね。

  • 「あなたの名前の由来を教えてください」

    これは田口が初対面の人に必ず聞く質問。
    自分の名前というのは、その人が生きている中で一番耳にする言葉。その言葉とどのように向き合っているか、生きる姿勢、を知る。
    回答は拒否されてもいい。その拒否さえも、その人自身を表しているから。
    私は予定日の2月を過ぎ3月に生まれたので、これも縁!と、ひなと名付けられました。よくある名前で理由もシンプルなので、漢字はバランスも考えながらあまり使われないものを選んだらしい。と、私なら素直に答えるだろうなぁ。
    しかし、大切なことは軽々しく口にするべきではないと考えている人は多いのだそう。

    バチスタ手術を専門に心臓外科手術を成し遂げて来たチーム・バチスタ。そんな奇跡と呼ばれるチームに連続術中死が発生した。
    高階病院長は、愚痴外来、もとい不定愁訴外来の田口医師へ内部調査を行うよう指示する。チーム・バチスタリーダーの桐生からの依頼だという。
    単なる偶然か、医療ミスか。故意によるもの、殺人か。

    チームリーダー桐生、第一助手垣谷、第二助手酒井、手術室看護師大友、臨床工学士羽場、麻酔科氷室、病理医鳴海。
    聞き取り調査により見えてくる内部事情。
    垣谷への不満、大友のチームへの馴染めなさ、羽場と氷室の厚い信頼、桐生の元義弟鳴海の存在。桐生への心酔。

    田口の不定愁訴外来で培った、人の話を聞く力には感服。
    黙って人の話を聞くのって案外出来ない。
    それに加えて看護師藤原さんの存在が大きい。必要な時に必要な仕事をしてくれる縁の下の力持ち。患者にお茶を出すタイミング、田口に珈琲を入れてくれる気遣いがすごい。看護師のお母さんのような人。
    田口白鳥コンビも好きだけれど、田口藤原ペアも素敵。

    上巻では田口のバチスタ手術の見学、チームひとりひとりの聞き取り調査に終わる。
    下巻で白鳥の登場があるので更なるスピードアップに期待。

    こちら大好きで再三読んでいる田口白鳥シリーズ。ブクログでは初登録のため読み直しています。
    私が大好きな救命救急の速水部長、名前でだけれど一作目で登場していたんだなぁ。
    ドラマとは違う相関図。どちらも好き。

  • 第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞

    非常に読みやすい作品でした。
    医療現場の調査をするのが田口という医者が行うことになることから始まります。もっと専門の人が出てくるのかと思いきや・・・同じ医者が調査??

    上巻なのでまだまだ話の筋が見えてきていませんが、お惚け調査員の田口がどう動いていくのかが気になりました。

  •  田口・白鳥シリーズはもちろん、桜宮サーガでも1番面白いと思う海堂氏のデビュー作。バチスタ手術という心臓外科手術を専門に手がけ、いくつもの奇跡を起こしてきたチーム・バチスタの術中に起きた連続術中死。原因は医療ミスか、悪意を持つ者による殺人か。上巻では田口先生によるパッシブ・フェーズでの聞き取り調査のみ。久々の白鳥登場を楽しみに下巻へ。

  • 再読です。まだ上巻ではコンビの片割れは出ていませんが、手術中の緊迫感はさすが!です。結末は分かっているものの、終点に向けどのように展開していくのか楽しみたいと思います。

  • 文庫上・下2巻楽しめた!ストーリーそのものは「ふーん。」という感じでしたが、各キャラクターの素晴らしさと、描写や会話にキレがあって、作品としては引き込まれる面白さがありました。

  • 心臓手術チーム、チーム・バチスタに起こった連続術中死について、不定愁訴外来の田口さんと厚生労働省の白鳥さんがその謎にせまる‥。このコンビだから楽しく読める!ドラマでもはまだ観ていないので、観たくなりました。

  • 上昇志向のない田口の聞き取り調査が巧みで面白い。

  • 登場人物が非常に魅力的。
    医療系の専門用語が多いけれど大変読みやすく、シリアスなテーマながらもサクサクっと読めてしまいます。

    一応ミステリーなので一体何故術死が起きたのか、誰が犯人?と推理しながら読むことができます。

    上下巻に分けているのが不思議な程薄いので、1~2日あれば読み終えられます。

  • 今更ながら、チームバチスタを。
    医療系とも知らなかったけど、医療系ってあんまりハズレなしな気がする。
    でもこの物語が他の医療系とちがう点は厚生省から派遣された役人らしからぬ役人、白鳥のせいだろう。
    話の中でも白鳥登場前と後でガラッと印象が違う。
    白鳥は奥田英朗の描く精神科医を彷彿とさせる。
    最後にはごく常識人で切れ者という風に落ちたけど。

    手術中の連続死は偶然か医療事故かはたまた殺人か。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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