林檎と蛇のゲーム (『このミス』大賞シリーズ)

  • 208人登録
  • 3.42評価
    • (7)
    • (44)
    • (54)
    • (6)
    • (2)
  • 57レビュー
著者 : 森川楓子
  • 宝島社 (2008年5月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796662031

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

林檎と蛇のゲーム (『このミス』大賞シリーズ)の感想・レビュー・書評

  • 以前、日テレ系の『超再現ミステリー』の中で取り上げられていた記憶があり、
    読んでみたいなあと思っていた本。
    数日前、図書館で見かけて、読んでみる気になり、借りてきました。

    中学3年生の名取珠恵は、船の設計士であるイケメンパパ・名取康孝と、拾ってきた白猫ミルクちゃんとの二人と一匹暮らし。
    『悲しみよこんにちは』(サガン)のセシルとレエモンのような父娘ですね。
    2階のパパの寝室に繋がるバルコニーからは海が見えるし、まさしくサガンの世界!海辺の爽やかな雰囲気を感じます。

    パパの恋人?謎の女が現れて不穏が走る。
    水野鈴奈の立ち位置は、「悲しみよ~」でいえば、アンヌあたりか。
    媚びを売らない無愛想な水野と、母親を気取って干渉してくるアンヌとでは正反対だけれど。

    猫失踪、残虐な死体で発見。占い師殺人(未遂)事件。
    急にミステリーっぽくなってきた!!
    ああ、そういえば、この話ってミステリーなんだっけ。
    珠恵、水野と逃亡。水野さんのことを少しずつ信頼し始める。

    パパの暗い過去。水野との秘密。
    今度は、少年少女の冒険譚に。ミステリーから、また爽やかな青春小説に戻りましたね。
    ボーイ・ミーツ・ガール~♪(byTRF)

    ヤクザの親玉・五条の登場で、いよいよ、タイトルの「林檎と蛇のゲーム」が登場。
     *林檎(一億円)=禁断の果実(りんご)
     *蛇=五条
    禁断の果実を食べてはいけない……みたいな。
    中窪との約束を果たそうと、何が何でも一億円には手を出すまいとしている康孝少年。
    対して、彼が誘惑に負けて一億円を使ってしまうように仕向ける五条。
    この関係は、『走れメロス』(太宰治)のメロスと暴君ディオニスに通じるところがありますね。

    水野が過去を語っているあいだに、占い師事件は思わぬ方向へ。
    誰の陰謀か、事件の容疑者としてニュースに取り上げられてしまった珠恵。
    誰も信じてくれるひとはない……という孤独感は、『八つ墓村』(横溝正史)の寺田辰弥のよう。
    サスペンス要素が強まり、なんだかドキドキしてきましたよ。

    紳士的なヤクザ、井川さんの協力のもと、事件は解決へと向かっていきます。
    占い師の家へ忍び込んだ空き巣が捕まり、変わり果てた中窪とも再会。
    そして、占い師の正体が明らかに!!
    珠恵も無事容疑が晴れ、こうして元通りの平和な暮らしが戻ったのでした。めでたしめでたし。

    ゲームに隠された意味や最後の珠恵のセリフなど、少々哲学的なところもまた深いですね。
    もしも突然一億円が手に入ったら?というありがちな質問をテーマに、お金とはなにか、お金を使うのと使わないのとどちらが難しいのか、ということを問いかけてきます。

    ただ、占い師宅の事件は空き巣の犯行だとして、ミルクちゃんを無残にも殺害したのは本当にあの占い師だったんでしょうか?
    麻薬所持で捕まった占い師が、件の一億円を送り付けられたあとのことも気になります。一体どんな反応をしたんだろう。
    あと、水野さんはパパ(康孝少年)の船に乗せてもらったけれど、中窪は乗せてもらえたのかなあ、とか。
    水野さん、やっぱりパパのこと好きだったんじゃないかなあ、とか。
    珠恵とも打ち解けたようだし、パパと水野さんの再婚もあるんじゃないかなあ、とか。
    (でも、井川さんと復縁する可能性もなくはないかも……)

    青春小説に始まり、残虐な描写もあり、ミステリー、サスペンス、冒険譚、ドキドキハラハラの逃亡劇、そして哲学的要素もあり、すごくおもしろかったです。
    ただ、最後にほのめかして終わりというか、「ああ、この子たちどうなるの!!」ってじれったくなる終わり方だったので、続編を期待して☆4つです。

  • 読みやすい文章で、最後まで楽しく読めた。
    他の作品も読んでみたい。

  • 何年か前のこのミス大賞を惜しくも逃した作品に加筆された物を読んでみた。この作者はライトノベルを別のペンネームで発表している人らしく読みやすい軽い文体ながら文章力があるのは読んでいて分かる。交通事故で母を無くした主人公が、父の海外出張中に事件に巻き込まれるところから物語は始まる。父親の元恋人が出てきたり、彼女から知らなかった母親の様子を聞く事が出来るなどお話はそこそこうまく作られているので、まあ読んでよかったかなという感じの小説ではありました。
    軽いサスペンスをお探しの方にはちょうど良いかもです。

  • ★★★★☆
    ご都合主義だけど、ハツラツしていて楽しい
    【内容】
    父と二人暮らしの珠恵。ある日出張が決まった父が、娘の面倒をみてもらおうと水野という女性を連れてきた。

    【感想】
    かなりのご都合主義っす。都合がいいとしか言い様がない。
    でも、個々のキャラクターは生きており読んでいて楽しいです。

    シリーズ物にしたらドラマ化もイケます!

    なお、あまり題名は関係がない。。。。

  • 読後感が爽やか。
    テレビで紹介されていたのがきっかけで読んでみた。

  • ヤクザ、殺し、お金をめぐるごたごたと、話しの内容はドロドロなのに、何とも爽やかにスッキリとした話しのように感じるのは?何故だろう? 特別な感動などはないけれど、読後感がとてもよい作品でした。小説だから受け入れられるけれど、ドラマ化はむりでしょうね。

  • 面白かった。
    ストーリーの流れにすんなり入り込めた。
    過去の話が、中心に描かれているが、話しの持って行き方がうまいなぁーと思った。

  • 351ページ
    最初から最後まで割とサクサク読めた。中学生が主人公のせいか若干文体が幼稚な気がした。タイトルの「林檎と蛇のゲーム」とは康孝がヤクザである五条に仕掛けられた一億円を巡るゲームである。一億円の行方はとても気になる部分であったが、オチはあまり気に入らなかった。この本は以前テレビで紹介されていたので読んでみた。

  • 「再現ミステリー」で見たよりも、かなり面白かった。

    あらすじと「再現ミステリー」で見たのとで“藤枝を襲ったのは誰か?”がメインかと思ってたら“珠恵の父と水野が一億円を守ってきた話”がメインで少しビックリ。(題名で考えると正しいのか。)
    珠恵のお父さんも凄いけど、お母さんも凄いな。
    水野さんも格好良い!仕返しの方法も上手いし。
    叔母さんとツルちゃんにはどこまで話したんだろう?

    ミステリーというよりはミステリ風味の青春小説って感じだった。

    登場人物たちが皆好きだから、シリーズ化してほしいけど無理だろうな。
    珠恵の両親と水野、井川の過去話読みたいんだけど。

  • 時を超えたミステリー
    命懸けで、一億円を守ろうとする姿勢が立派です。

  • 「このミステリーがすごい!」大賞候補(2007/6回)

  • 高瀬美恵の小説であるという、認識の下で書きます。

    まず、これはミステリではない、ですな。謎解きの出来ないミステリもあるとは思いますが、そういう問題ではないハズ。
    シリアスな割にドタバタコメディに近い気が。
    まだ青春小説のが、近い。
    読みやすくて、面白いのは、面白いんだけども。
    軽い。でもって、ご都合主義。

    うーーーん。なんだろう、どうも、出来に納得がいかない。
    クシアラータとか昔の高瀬作品、かなり好きなんだけどなあ……。

  • 2007年第6回このミステリーがすごい! 「隠し玉」
    最終選考会で意見が割れて賞は貰えず「隠し玉」として出版されたもの。

    中学3年生の珠恵は、父は長期出張中に、父の寝室から出てきた一億円とともに、父の同級生・水野という女性と逃亡することに…。
    珠恵主役のガールズミステリーのようで、話の中心は父の過去。
    奇想天外、面白かった。
    (図書館)

  • 2007年第6回『このミステリーがすごい!』大賞、・隠し玉受賞作。
    この作品は『このミス』大賞の最終選考会で意見が真っ向対立し、大バトルを繰り広げることになり、最終的には大賞を受賞できず、『隠し玉』という宝島社賞を受賞したガールズ・ミステリー

    超再現!ミステリーでドラマ化(2012/08/14)
    http://www.ntv.co.jp/tyousaigen/

  • 絵がかわいー。

  • 装丁に惹かれて手にとりました。

    小中学生向きかなーと思います。

    主人公の父親の海外出張がきっかけで、主人公は事件に巻き込まれます。

    サクサク進むので一気に読んでしまいました。

    このミステリーがすごい!大賞の最終候補作品です。

    最後はハッピーエンドなので安心して読めます♪

  • とにかくつまらない作品が多いこのミス関連の小説だったのであまり期待しないで読んだが、強引な展開ではあるものの娯楽として面白く読めた。

  • 発想が面白かった。

  •  名取珠恵は父康孝が出張する間、ニヒルな素浪人のような鈴奈に留守中の面倒を見てもらうことに。愛猫のミルクが行方不明になり、殺されてしまう。占い師藤枝が怪しいと抗議に行くと血まみれの藤枝の姿が。驚いて家に帰った珠恵は警察の通報を鈴奈に止められてしまう。それは、家にある1億円のバッグの存在があったから。珠恵と鈴奈はバッグを持って逃げるが、テレビでは藤枝により珠恵が犯人だと証言していると流れていて…。1億円の謎と藤枝が珠恵を犯人という理由とは?

     本文の方にも時々絵が書かれているのがかわいい。過去の話が多くて、珠恵と鈴奈の逃走の話という感じはあまりしなかったかも。タマちゃん、ツルちゃんペアはおもしろい。
     1億円の存在に心動かされない康孝の精神の強さがすごいと思いました。

  • このミス大賞作品は毎回気になるから。。
    これ読んだのも確か、ものすごくナウなとき(笑)


    父と娘の生活に突然、湧いて出た
    ものすごいサバサバした謎の女性。
    父の恋人疑惑とともに打ち解けられない少女。。。

    そして、愛猫の失踪事件。

    怪しげな占い師殺人事件に巻き込まれるわ
    父の寝室から一億円は出てくるわ
    怪しい謎の女性と逃亡しなくちゃならないわ
    肝心の父親は海外出張だわ。。


    少女のひと夏の大冒険ミステリ♪

    表紙のかわいさと中身のかわいさが良い具合。
    肝心の謎の質もこのミス大賞なだけあって
    十分楽しめた~

    なんかほのぼの。。。
    乙一の失踪ホリデーに近いにおいがしたけどね。。。

  • ありえないストーリー展開だったが、珠恵パパの筋を貫く生き方がとても素敵。
    相棒の水野のキャラもよし。
    女占い師のイメージが実在の人物とかなりダブった。
    一億円預かり続けてるって大変だ。つましく生きる方がラクかもしれない(笑)。

  • ミステリーっぽくはないけれど装丁も可愛いしお話も可愛らしいです。森川 楓子さんは他にもなにか書かれてるんですかね。検索してみようと思います。

  • 一気に読めて面白かった。パパのキャラが子供の頃と全然違う・・・。

  • これもまた、異色。

全57件中 1 - 25件を表示

林檎と蛇のゲーム (『このミス』大賞シリーズ)に関連する談話室の質問

林檎と蛇のゲーム (『このミス』大賞シリーズ)を本棚に登録しているひと

林檎と蛇のゲーム (『このミス』大賞シリーズ)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

林檎と蛇のゲーム (『このミス』大賞シリーズ)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

林檎と蛇のゲーム (『このミス』大賞シリーズ)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

林檎と蛇のゲーム (『このミス』大賞シリーズ)を本棚に「積読」で登録しているひと

林檎と蛇のゲーム (『このミス』大賞シリーズ)の文庫

ツイートする