家のない少女たち 10代家出少女18人の壮絶な性と生

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著者 : 鈴木大介
  • 宝島社 (2008年11月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796666329

家のない少女たち 10代家出少女18人の壮絶な性と生の感想・レビュー・書評

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  • 残酷で壮絶な内容だった。事件に巻き込まれた子たちは、どこかで自業自得だからだ、と思っていた。この本を読んで少し視点が変わったと思う。

    自宅が地獄。家出して自分の体で自分の力だけで生きていくしかない10代の子たち、なんて残酷なのだろう。

    こういうことは決して報道されない。日本はある意味戦後とあまり変わっていない環境なのではないかとさえ思ってしまう。教育、学校環境や福祉、障害支援などに十分な予算がなく、政策が進まないのはなぜなのだろう。

    真冬の寒い中、水で雑巾を絞り校舎はツギハギだらけ。私が小学校に通っていた30年前の時と変わりがないこの現状。一方で老人ばかりに手厚い保障、なぜ子供たちにお金を掛けずに大事にしないのだろう。

    知的障害の女の子の話もあり、実態は聞いてはいたり、知ってはいたけど、こうして実際にルポを読むと、本当にショックを感じた。

    同じく「家のない少年たち」という本も出版されているらしいけど、図書館にはなかった。

    一体いつから家族というものが崩れてってしまったのだろう。家族団らんなんて、もう死語に近いものになりつつある。つらい。

  • 家出や援交を甘く見てた。

    親に虐待されり、学校でいじめられたり、扶養能力がなくて暮らせない、というパターンは考えたことがなかった。施設に入っても、何年かすれば虐待した親の元に帰らなければならない。そういう経験をした子供たちが、「親と向きあいましょう」みたいな事を言う大人を信用しないのはあたりまえだ。子供が自分でなんとかしようと思うと、自分の身体を売る、という選択肢が出てくるのか。普通に働くこともできず、親元に帰れば殴られる、という状況では、子どもたちはアンダーグラウンドに身を沈めるしかないじゃないか。これはキツイ。覚悟さえすればいろいろ選択肢のある大人よりよっぽどキツイ。

    読んでいる間中気になっていたこと。
    男の子はどうしているんだろう?

  • 368.7

  • 2016.02.02

    感想は、ひとこと、『すごかった』。
    壮絶な人生を送ってきた家出少女たちのエネルギーに圧倒された。凄すぎて涙すら出ませんでした。
    凄まじい虐待、望まない妊娠、監禁デリヘル、知的障害、行き届かない児童福祉…
    少女たちが語る人生は、壮絶すぎて想像すらできません。
    著者が言っていたように、彼女たちは『ストリートチルドレン』で、路上サバイバルの真っ只中にいるのだと。
    鈴木さんの著作を読むと、日本の福祉制度は本当にクソだと思う。私たちは今すぐ彼女たちを救うことはできないけれど、彼女たちの持つ生へのエネルギーが絶えることなく良い方向に成長し、幸せへの道を見つけ出すことを願ってやみません。

  • そういう生き方もある。強く弱く。

  • 家出して体で稼ぐ少女たちの話をきちんと聞いたルポルタージュ。
    子供のいられる場所が家しかないと、安全じゃない家の子供は路上に逃げるしかなくなる。
    女子が身を守るには(男性以上に)壁と屋根が必要だから、一時の宿を得るための稼ぎが必要になる。
    住所不定の少女の資本は体しかない。

    家に恵まれず福祉に救われなかった子供の受け皿が風俗だというのは、累犯障害者http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4103029315に通じる。
    知的障害者と風俗のケースはあっちにもでてきた。

    前書きに、「(危険な)家に帰れなんていえないが危険な家出生活を続けろともいえない」と、なにもしてやれない葛藤が書かれている。
    人の痛みを想像できる、もしくはまっすぐ話を聞ける人だなあと思った。

    先日テレビニュースで同じテーマの特集をみたとき、骨折するほどの暴力を受けて家出した子に、記者が「家に帰ったほうがいいですよ」と言っていた。
    何を聞いていたのか。殴られて殺されろと言っているのかと反吐が出た。
    こういうことを言われると閉じちゃうから、何もできなくても否定しないで聴いてくれる著者みたいな人がいるのは救いだ。

    ただ、少女たちの苦痛をきちんと聞いて共感する分、大人への味方は厳しい。
    社会の仕組みを批判するのは必要だけど、虐待者への怒りはジャーナリストが訴えるべきことではない。
    母親たちの過去はきっと現在の少女たちとにているだろうという想像力が必要。
    (そこで少女たちの未来を母親の現在と同一視しちゃうとまずいけれども)


    内容の重さとは裏腹に、軽く読めるよみやすい文章。
    社会的な「むずかしい」ことは、後書きの中にしかない。
    それは、そっぽを向かれず読ませるための工夫であるらしい。
    この本は、伝えるために書かれている。


    家出少女を泊める男(多くは下心満載)を泊男と呼ぶらしい。
    前に働いていたところにそういうやつがいた。
    本人は「若い恋人」と信じていた。
    公言するほどアホなやつが少ないだけで、けっこう身近にいるんだろうなと思ったのを思い出した。



    少年の場合http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4778312368

  • 負の連鎖は続く。 何とかしてやれないものかね。

  • 多くの人にとっては、小説の話ではないかと思うほど、衝撃的な日本社会の現状ではないだろうか。10代の少女たちが帰る家をなくし、売春に行きついた壮絶な背景とそれに対し彼女らなりに懸命に生きる姿がかかれている。一見、フィクションかと間違ってしまいそうだ。しかし、少女たちの売春までにも追い込まれた環境から徐々に浮き彫りになる社会の欠陥により、はじめて、信じ難い本に書かれた世界がまぎれもない日本の現実だということに気づかせられる。虐待や貧困、様々な規制によるひずみ、児童福祉の不充分、政府の関心不足など、すべての問題を子供たちのその小さな背中に背負わされている。この本は人身取引という言葉を初めて聞く人はもちろん、聞いたことはあるが人身取引とは被害者本人の意思がからんでいると疑っている人に読んで頂きたい。果たして、本当に被害者の意思なのか、この本を通じて再度考えてもらいたい。彼女らの生き様を知ったあと、日常的に敬遠されがちな児童売春を見て見ぬふりができるだろうか。

  • なんとも言えない気持ちになった。

  • ダ・ヴィンチで紹介されてて読もうと思った筆者さん。読む前から苦しくなると分かっていたけど、ほんとにきつい。筆者はよくこのテーマを続けられるよな。虐待から逃れるために家出。生きるための金を得るために援交、アンダー援デリ。知的障害のある人が風俗産業に入るのも書かれてたけど、だいぶ特殊なケースじゃないかと思う。家庭に問題がないのに薬物をやめられず援交を続ける子は不思議だった。薬にはまっちゃう体質だったのが悪かったのか。リスカってそんなに効果があるのかな。あとがきの施設職員側の意見も興味深かった。この業界にいる限り、不幸な子を少しでも減らしたいと思う。

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家のない少女たち 10代家出少女18人の壮絶な性と生の作品紹介

奔放な10代少女の逸脱ばかりがクローズアップされたテレビの「プチ家出」報道。だが、その後の家出少女について、誰が何を語っただろう。親からの虐待や貧困、施設からの脱走など様々な背景を抱えて路頭に迷う「家に帰れない」少女たち。彼らは食べるため、そして寝床を確保するための売春を強いられる、いわば日本のストリートチルドレンだ。そして、皮肉にも行き場を失った少女らの受け皿となったのは、下心を秘めた「泊め男」や、未成年でも雇用する違法売春組織だった。踏まれ、利用され、社会の生ゴミ扱いされ、それでも立ち上がる!8年近く続けた取材で見たのは、圧倒的不遇の中でも力強く生き抜く少女たちの姿だ。

家のない少女たち 10代家出少女18人の壮絶な性と生はこんな本です

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