ジェネラル・ルージュの凱旋(下) (宝島社文庫)

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  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796667692

感想・レビュー・書評

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  • 『ナイチンゲールの沈黙』と同じ時間帯で進行。
    本書を読むことでナイチンゲールでは分からなかった背景が読み解けてスッキリ。

  • 主役にしかなれない男、速水晃一。

    救急医療に対して本気で取り組んでいるからこそ周りに敵をつくってしまう速水だが、良き理解者である高階病院長や、同期の田口、島津、部下たちは見捨てずその後ろ姿についていくんだろう。
    桜宮の医療は速水がいてこそ。3年後戻ってきてほしい。
    そして白鳥が出てくると急激にスピードアップする…笑

    何度も読み直しているけれど、今回もやはり私の大好きなジェネラルだった。

  • バチスタシリーズの2作目の下巻。

    救急医療のおかれる環境と倫理(ルール)とリスクと理想の間で繰り広げられるやり取りがかなり秀逸。
    委員会での舌戦やこれまでの遺恨などドロドロした争いが理論的に行われる一方で実際に患者を救う現場ではその事すらも空虚であり、矛盾しているのではないかと考えさせられるものであった。

    上巻の展開がゆっくりだったが、下巻ははじめからかなりのスピード感で進んで行き、非常に面白かった。

  • 田口・白鳥シリーズ第3作

    今作は、救命救急センターが舞台。
    万年講師の田口公平が、学生時代の親友で、今はジェネラル・ルージュ(血まみれ将軍)と呼ばれる速水の企業との癒着問題に挑む。

    前作の『ナイチンゲールの沈黙』と同時進行で進んで行き、所々でシンクロしている部分が出てくる。
    あの大変な時にこんな事が起こっていたとは、医師って大変だなぁと思ってしまった。

    殺人や犯人探しの要素はなく、告発の怪文書をめぐって行われる院内会議が主になっていく。
    個性的な医師や看護師、病院関係者の腹の探り合い、行ったり来たりする主導権のやり取りが面白かった。

    白鳥の登場機会が少なかったのが少し残念。
    これもグッチー(今作では行灯と呼ばれることが多かった)の成長の証か?

    途中から登場した姫宮女史の正式な肩書きが最後に明かされ、次作への期待が高まった。

  • 速水先生がただただカッコいい下巻。後半に進むにつれ、議論が進むにつれページをめくる手が止まらん。エシックス、リスクマネジメント委員会での各々の信念・主張のぶつかり合いが見所。全てはジェネラルの手のひら。そして蘇る大規模火災。新たな伝説が生まれる。「医療に古いも新しいもない。みな、自分の姿勢で誠意を尽くして患者に相対しているだけだ」「ワシはコイツの中に神を見てしまった」「人の生き死にを決めるのは、神だ。俺は今から神になる」

  •  花房さんは世良とくっつくんじゃなかったのね、と他作品を読んでから気づくのが桜宮サーガ再読の醍醐味。場面は病院内に限定されているのにこのレベルの高さを維持しているのは、何回再読しても驚く。社会人経験を重ねてから読むと、学生の頃には気づかなかった田口先生の多忙ぶりに気づき同情してしまう。ジェネラルのカッコ良さに影が薄れてしまいがちだが、採算は取れなくとも絶対に必要とされる救命救急や倫理とは何ぞや?という漠然とした問いまで様々な問題を至上のエンタメと共に味わえる。

  • 文句なし。
    見せ場をうまく使い分けて、読み手をあきさせない作りになっている。
    エンターテイメントとしては一流だと思う。

  • やはり、フジとネコが良い。全て持っていくね…。姫宮も出てきたので、次は螺鈿迷宮読みたい。

  • 作品が悪いのではないけど、とにかく私には合わなかった。読みづらい、読みづらい、読むのが辛い。

    1.このミス大賞マークがついてるから選んでしまったけどこのミス大賞を受賞しているのはこれではなくシリーズ一作目の「チーム・バチスタの栄光」
    2.私はバチスタ含むシリーズのどれも読んでいない
    3.院内政治についてゴリゴリ進めていくストーリーで私は全く惹かれない
    4.殺人系ミステリーじゃない
    5.書き方が本当に好きになれない。読みづらくてしょうがない
    6.伏線回収一切なし。しようともしてない
    7.あの歌手は誰で何だったんだ
    8.映像化される為だけに書いたのかな

    何度も言うけど作品が悪いわけではなくてことごとく私の趣味に合わなかっただけなので好きな人はたくさんいるはず。私はこれからはこの作家さんは避けます

  • ドラマ版の「バチスタ」や「ナイチンゲール」がそれほど面白くなかったのでこれまで躊躇していた海堂尊さんですが、ドラマ版「ジェネラル・ルージュの凱旋」がなかなか面白かったので、今回初めて海堂尊さんの本を読んでみました。

    結果は大満足!!とにかくジェネラルがカッコいいし、非常に読みやすい本でした☆大好きな東野圭吾もそうだけど、理系作家が書く小説は僕にとってどれも分かりやすくて面白いです♪

    ・・・ただ、「ナイチンゲール」を読んでいないと分からない箇所がいろいろあって、その点だけは不満かも。「ナイチンゲール」の評判は余り良くないみたいだし、ひとまず次は「バチスタ」の方を読んでみたいと思います☆

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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