一分間だけ (宝島社文庫)

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著者 : 原田マハ
  • 宝島社 (2009年6月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796670678

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一分間だけ (宝島社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 表紙のあまりのかわいさに癒される。
    読み終わって再度表紙を眺めると、リラを思い涙が出る・・

    動物もの、子供の話・・私の涙腺崩壊させるもの。
    このお話もその1つ。ダム崩壊しました。

    藍と浩介そしてリラの3人の生活。
    リラを飼おうと決めた時の、藍と浩介のやりとりが好き。
    浩介っていいやつ、って思ったのになぁ・・・
    3人での楽しい生活は長くは続かない。
    編集者としてバリバリ働き仕事に生きがいを持つ藍、浩介との間に溝が深まり結局別れることに。
    リラは藍が飼うことになったけど、なかなか無理があるよね。
    バリバリ仕事もして、リラの世話もなんて。

    この本読んでペットを飼うのって本当に大変なんだって実感した。
    私自身いままでペットは飼ったことなくて、ちゃんとお世話できるのかって自信もないし、何よりもやっぱりお別れをしなくてはいけない日がくるのがきっと私には耐えられない・・と思い飼うことに躊躇してしまう。

    リラの病気がわかってからは、読んでてもつらくてつらくて。
    1人で頑張って看病していた藍だけど、やっぱり限界が。
    周りの人に助けられ最期まで仕事と看病を両立させた藍。
    最期、間に合ってほしかったなぁ・・・
    獣医の宮崎先生の「リラはあなたといて幸せでしたよ」って言葉。
    こんな温かい言葉かけられる獣医さんていいなぁ。飼い主も救われるだろうなぁ。

    私が常日頃、子供たちに、お友達や兄弟でも喧嘩してどんなに腹がたっても「死ね」って言葉は言ったらダメ!!と。もし、偶然にでも「死ね」って言った後にお友達が死んでしまったら、あなたはこの先その言葉を使ったことを後悔するから。と、「命」の大切さを教えるとともに言って聞かせてます。
    子供たちには通じてるのか・・・わからないけど。

    本の中で藍が1人でリラの面倒をみて行き詰ってしまったとき、ふと「リラなんて死んでしまえば・・・」と考えてしまった。
    もう、本の中に飛び込んで、藍をパチーンと1回叩いて、それから「つらいのはわかるけど、そんなこと考えちゃダメ!!」と抱きしめたくなりました。

    「本当に大切なのは何か」を考えさせてくれる、読んでて悲しくてつらいけど心温まる素敵な本でした。

  • 可愛い犬の話というだけでもズルイというのに
    その犬が癌になってしまうという話だから…
    もはや反則技!といったところでしょう。

    リラが浩介ではなく藍を選んで腕の中に飛び込んできたところあたりから
    もう涙が止まらず…。
    暗い中で、トイレを我慢してひたすら帰りを待ち、
    いつでも尻尾を振って盛大に出迎えてくれるリラ。
    我慢しきれなくて粗相をしてしまって、テーブルの下で
    ぶるぶる震えているリラ。
    ほんの少ししか一緒にいられない時間を愛おしむように散歩に出かけ、
    石ころや雑草やありんこ、誰も気にとめない小さなものに夢中になり
    「ちゃんといっしょにあるいてるよね?」と確認するように
    ときどき後ろを振り返るリラ。

    雑誌の編集部で働く主人公は一生懸命仕事に打ち込み、
    上司にも認められてきていて、まさにバリキャリで。
    どんなにリラが大事でも、
    通したい企画があり
    守らなければならない締切があり
    優先しなければならないパーティーがある。
    疲れがピークに達して、粗相をしたリラに八つ当たりをしてしまい、
    恋もおしゃれな生活も自分のしたいことができない憤りから、
    ふとリラの死を考えてしまう、
    主人公は等身大すぎる働く女性で、私には身につまされる思いだった。

    犬を飼うということは命の責任を持つということ。
    自分にすべてを頼っている小さい存在を、
    楽しいときだけでなく苦しいときも忙しいときも
    悪さをしたときも病気になったときも、全部受け止めるということ。

    愛情深く我慢強く健気なリラに涙しながらも、
    安易に犬を飼いたいと思っていた自分に、本当にその覚悟があるのかと、強く戒められた一冊だった。

  • 号泣しながら、一気に読んでしまいました。生き物を飼っている人なら必ず泣くんじゃないかな、これ読んだら。
    犬と散歩しながら自然の美しさやらいろんなことを発見できたのは私もこの物語の主人公と同じ。私の横で寝息を立ててる愛犬と1分でも1秒でも長く一緒にいたくなるお話。一緒に生きてくれる命に感謝して、もっと大事にしようと思えました。

  • あらすじを読んでイヤーな予感はしていたけど・・・案の定ボロッボロに泣いてしまった。
    やっぱりダメだわ!原田さん!動物もののこんな切ない話は反則だ!

    編集者として忙殺される毎日を送る神谷藍は仕事にやりがいを感じていた。
    そんな中でゴールデンレトリーバーのリラとの生活は甘い癒しばかりではない。
    リラを疎ましく感じ始める藍。動物と生活することはその命もしっかりと受け止めることだということを痛感し無理をし続けるうちに彼女は疲れてくる。
    彼女の身勝手だけど素直な思いがじゃんじゃんぶつけられていくのを目の当たりにして
    ただカワイイカワイイ・・・では済まない動物との生活を思い、同情する一方でリラのただただ藍のことが好きで傍にいたいという一途な可愛さにすっかりやられた。
    ハッピーエンドではないけれどとても優しいラストだった。

    編集長の身の上話はちょっと出来過ぎな感はあるけど
    やっぱり周囲に味方は一人でも多くいてほしいと思うのでアリ・・・なのかな。

  • 原田マハさんは相変わらず泣かせるわ~。
    今回はペットの犬の話。

    ファッション誌の編集者として経験を積む藍は、ある日取材で言ったペットショップでゴールデンレトリバーの「リラ」と運命的な出会いをする。

    恋人の浩介とリラと暮らすため、都心から離れた場所に住み、早朝から散歩してリラ中心の生活を送るようになる。

    でも、浩介との間にもヒビが入るようになり、リラと2人きりで暮らす事になる。が、そこは仕事を持つ身、猛スピードで仕事を片付け終電で帰る生活にも疲れが見え始める。

    そんな時ふと思ってしまう。
    「リラがいなければ」

    そんな藍の心を読み取ったのか、リラは癌に侵され、介護が必要になってしまう。職場や周りのみんなの協力を得ながら、なんとか面倒を見るものの、終わりの時はやってくる。

    神様、どうかお願いです。
    せめて、一時間だけ。

    同じく犬を飼っている身としては、読んでいて涙が止まりませんでした。分かるんです、愛情をくれる分、手がかかるという事は。そして、確実に自分より先に逝ってしまうという事も。

    どうか、自分もペットの最後の時に後悔しない生き方をしたい。

  • 等身大な雰囲気が余計染みた。

    原田マハの表現はツボにハマるね。
    奇をてらった表現が無いからストレートに心に響く。
    そして、読んでいて昔し家で飼っていた犬を思い出した。
    なんでもっと可愛がってあげなかったんだろうって…。

    考えたら実家では絶えず動物を飼っていた。

    猫・鳥・犬。

    小学から高校卒業まで飼っていた犬を思い出したんだ。
    その時の俺は、特に中学2.3年から高校時代は
    犬の世話をしていなかったと思う。

    親や姉が散歩には連れて行っていたと思うが、
    犬にとって遊ぶ相手は俺だった。
    俺しかいなかったはずだ。
    なにの思春期の俺は全く相手しなかった。
    どんなに寂しかっただろう。
    いま思うと胸が締め付けられる。

  • あなたが本当に大切にしているものはなんですか?
    そんなことを教えてくれる一冊だと感じました。
    ワンコ飼ってる方は冒頭部から号泣必須なので気をつけてください。

    1分間だけ、1時間だけ。そんなタイトルに関連した単語が本書には多く散らばっています。でも実は1時間でも、1分間でも犬にとってはどうでもいいのです。時間なんて関係ない。その時にあなたと一緒に過ごせるだけで幸せなんだよ、という台詞に涙が滝のように流れました。ワンコに限らず、私たちも家族や友人、恋人ともそう思える時間を過ごしていきたいと思うようになれるのではないでしょうか?

  • ファッション雑誌編集者の藍は、ある日ゴールデンレトリバーのリラを飼うことになった。恋人の浩介と一緒に育て始めたものの、仕事が生きがいの藍は、日々の忙しさに翻弄され、何を愛し何に愛されているかを見失っていく…。浩介が去り、残されたリラとの生活に苦痛を感じ始めた頃、リラが癌に侵されてしまう。愛犬との闘病生活のなかで、藍は「本当に大切なもの」に気づきはじめる。

  • 仕事に生きがいを感じている主人公の藍が仕事の成り行きでペットショップへ行きそこでリラと出会い飼うことになる
    飼い主の藍は、編集者としての仕事に情熱を燃やすとともにリラを飼うために郊外に住み時にはリラの存在を疎ましく思ってしまうのが後半でリラが病気であることがわかりいかにリラの存在が大切な事に気づく
    鬼編集長の優しさや、仕事仲間の優しさに気づいたり周りの人に助けられてリラとの最後を過ごす姿が泣けてきた
    リラの一途なしぐさには最後まで胸が打たれて涙が止まらなくなった

  • 原田マハ作品が大好きだ。
    けれどこの本だけは…。
    なかなか手に取れなかった。

    家族にも知られぬよう、
    夜中にこっそり読んだ。

    リラの最期に間に合わなかった藍。
    やはり遠い記憶と重なってしまった。。


    その日、私は仕事で少し遅くなっていた。
    ケータイに妻から電話が入った。

    「今夜はまだ…帰れない?」
    「今から帰るとこだけど…なんかある?」
    「ん。レイチェルがちょっと…具合が、ね」

    口ごもる妻の様子がおかしかった。
    あとから聞くと、バイクで帰る私が
    急ぎ過ぎて事故を起こさないように
    はっきりとは説明しなかったのだ。

    私が帰宅したとき、レイチェルは
    冷たくなっていた。

    私たち家族が初めて育て、愛した
    ゴールデンリトリバー。享年7歳。

    いつもシャンプーカットしてもらう
    お店の車で、いつものように
    送ってもらって帰ってきたそうだ。

    自宅の前で妻に迎えられ、喜んで
    妻の周りを飛び跳ね、エプロンに
    しがみつき…不意にふーっと大きな
    息をひとつ吐いて、そのまま道路に
    横になったという。

    いつものように甘えて、お腹をなでろと
    言ってるように見えたらしい。
    「んもう。シャンプーしたばっかり
    なのに、そんなところで寝ないでよぉ」

    そんな言葉をかけながらお腹に手を
    当てた時にはもう…心臓が止まっていた。

    急性心不全…としか言いようのない、
    突然の死が、レイチェルを僕らから
    奪い去った。。

    あれから何度も考えた。
    死に目に会えなかった僕と
    目の前で死なれた妻と
    どちらの方が辛いのだろう。。

    とても賢くて、優しくて、よく笑う子
    だった。雷が鳴ると怯えてしまう弟分の
    ウェルシュコーギーを、自分の身体で
    すっぽり覆ってかばってやる…そんな子
    だった。

    リラの物語に触れて…思い出さない
    わけにはいかなかった。

    犬や猫を
    家族として愛したことのない方には
    わからないかもしれない。

    でも…レイチェルと過ごした時間が
    今の私たち家族を作ったのです。

    よい本でしたが…再読は難しいと思います。

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一分間だけ (宝島社文庫)の作品紹介

ファッション雑誌編集者の藍は、ある日ゴールデンレトリバーのリラを飼うことになった。恋人の浩介と一緒に育て始めたものの、仕事が生きがいの藍はは、日々の忙しさに翻弄され、何を愛し何に愛されているかを見失っていく…。浩介が去り、残されたリラとの生活に苦痛を感じ始めた頃、リラが癌に侵されてしまう。愛犬との闘病生活のなかで、藍は「本当に大切なもの」に気づきはじめる。"働く女性"と"愛犬"のリアル・ラブストーリー。

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