シルミド 「実尾島事件」の真実 (宝島SUGOI文庫) (宝島SUGOI文庫 A し 3-1)
- 宝島社 (2009年8月6日発売)
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感想 : 2件
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- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796673266
感想・レビュー・書評
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「実尾島(シルミド)事件」については韓国映画からみで名前だけは知っていた。
著者は新聞記者。シルミド事件は韓国現代史の暗黒部分といってもよく、当地でも映画が封切られるまではおおまっぴらに語られることは少なかったらしいが、そこに日本人がアプローチしようとしたわけだから取材は大変だったろう。だがそのあたりは本書ではあまり顔を出さず、淡々と書かれていて逆にちょっと面食らった。当事者の特殊部隊の面々は全員が死亡していて話を聞くこともできず、彼らが反乱を起こして自爆するまでの心情を描き出そうとすれば想像を交えるしかないわけで、著者はそれを避けている。その分「物語」としての迫力には乏しいが、状況証拠は十分で、部隊員や監視員の置かれた状況は控えめにいっても地獄だったろう。独裁、軍政下、国家機密という言葉で片付けたくはない。人のやったことだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
南北朝鮮の恐ろしい歴史の一部を感じる。
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