イノセント・ゲリラの祝祭 (下) (宝島社文庫 C か 1-8)

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著者 : 海堂尊
  • 宝島社 (2010年1月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796673617

イノセント・ゲリラの祝祭 (下) (宝島社文庫 C か 1-8)の感想・レビュー・書評

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  • 田口&白鳥コンビの、霞が関の関、後編。

    前作の平行線から一転、昼行燈、田口せんせの空気を読まない発言で、さざ波をおこし、フィクサー&クラッシャー彦根の登場で、一気に大論理戦が繰り広げられる。流れるような展開、反対派を批判する形で、論点を明確にする手法は見事。

    どこまで現実なのかわからないけど、少なくとも、全く嘘ではないことは明らかで、これを出版した、いや、できたのはすごいことなんだろうな、とも思えるくらいの勢いで、ぶった切っている。

    ただ、個人的にはやっぱり、医療現場から離れちゃったことで、若干人間味が薄れる、というか、当事者がいて、特定の事件があってそこに起こった矛盾から、医療問題を啓発する、という手法の方が、知識のない読者にとっては、身近でわかりやすく、物語としての面白さも残るなと思う。

  • もはやミステリではないけれど、「医療エンターテインメント」と呼ばれるのがしっくりくる痛快な展開でした。

    お役所の会議って本当にこんな感じなのかな?と思いつつ、
    予算を付けちゃえばあとはやらざるを得ない、とか、
    あえて目標達成させずにフェードアウトを狙う、とか、
    企業も含め、大人の思惑が跋扈する世界にはまああることだよなーとも感じられ。

    今後のシリーズがどのような道を行くのか、気になりすぎる作品でした。

  • 2014/3/24
    いくつかとばした感じですね。
    このシリーズだけを順番に読んでてはいけないのか。
    ジェネラルルージュがおもしろかったから期待してたけどこれは難しかったわ。
    官僚っていっつもこういう風に描かれてるけどホントはどうなんかな。

  • 本作では、死因究明制度に関する諸々の問題と、医学生の受け入れの変化、医師法二十一条について書かれている。一人の天才が放ち正論を、その他の馬鹿が理解できないがために黙殺されるのはあってはならないことだ。足並みをそろえることを重要視してきた日本的な思考なのだろう。
    海堂さんのすごいところは、考えを言葉にできることだ。小説家というのはそれが仕事なのだろうが、海堂さんの扱うテーマからして、他の小説家より間違いなくすごい。しかも小説家は副業なわけだし。
    バカな私には完全に理解できたとは言えないし、ましてやこの小説が掲げている問題点に関して言葉で説明することなど到底できないが、だからといって他人事としていい問題ではなく、死因究明に関して問題視することが重要なのだろう。
    身近な人が異常な死に方をしない限り、死因究明に関することについてなど関心を示す機会はないだろう。しかし問題は大きくまた早急に対応すべきものである。
    「面白い小説を書く」人がこういった問題をとりあげれば、その分野に興味のない人にも読まれ多くの人に問題提起できる。
    小説は物語なのだから魅力的でカリスマ性のある人物が出てくる。今回は彦根だろう。また気になる人物として西郷や坂田局長、桧山シオンが出てくる。しかし、現実はどうなのだろう。医療問題について小説にしている人は私は海堂さんしか知らず、しかも様々な医療問題について書いているのは海堂さんひとりだ。ひとりでできることはたかが知れているし、海堂さんの専門を見る限り本作についてなのだろう。カリスマ性のある者の、有権者を論破するくだりを書き読者をカリスマ側に引き込むが、それを白鳥を使って現実に戻す。地に足がつく範囲からやっていこうという現実的な話は実際現実にも適用できるのだろう。
    現代医療が小説と同様な問題を抱えているのかはわからないが、これらを問題視し且つ解決に導く努力が必要である。
    それでは私にはいったい何ができるのだろうか。
    起きてしまったことは仕方ないその後を考えよう、というのではなく、起こさないようにするにはどうすればいいのかという彦根の考え方はものすごく好きだ。

  • 海堂尊さん「イノセントゲリラの祝祭」下巻、読了。厚生労働省のロジカルモンスターこと白鳥圭輔から呼び出しを受け、田口は日本権力の中心地、霞ヶ関に乗り込んだ。そこで田口が目にしたものとは。。
    上巻で登場したキャラが医療事故調査委員会で討論を繰り広げる。ラストに近づくにつれ「新キャラはいつ登場するのか、どんな展開になるのか?」ワクワクしながら一気読み。医療行政に関する問題提起の箇所など、知らないことも多くタメになった。また所どころで他作品へのつながりを感じさせる箇所や、意味深な表現があり、他の本も読みたい衝動にかられました。

  • 難しくて 何度か睡魔が‥‥

  • 委員会は白熱するのか、
    幾人もの思惑が交差する委員会は、
    一体どこを目指して、どこに着地するのか。

    ミステリーじゃないです。
    医療と法律の問題を描く物語です。

  • 下巻。上下巻を通して長ーい会議の議事録を読まされた感じでした。終盤彦根が出てきてぐだぐだな流れをぶった切ってくれるのかと期待したけど、結局グダグダと長かった。つまり「エーアイやろうぜ!!」っていう作者の主義主張はわかったけど、物語としての面白さは感じられなかった。白鳥どんどん空気になってない…?
    小説上の物語かと思って読んでいたけど、ほぼノンフィクションだと解説で書かれていて驚いた。この解説が書かれたのが2009年。それから8年経ってるけど、エーアイはどの程度浸透しているのだろう…??
    今後このシリーズが政治とか官僚とかの方面にシフトしていくとしたら、読み進めるのをためらうなぁ。とりあえず、派生作品が沢山あるので、螺鈿迷宮は読もうと思います。

  • 良くも悪くも彦根の独擅場だ。檜山シオンまで捨て駒にして厚労省の会議に割り込んでくるとは……著者は現実の厚労省や解剖至上主義者に相当の不満を持っていたのだろう。彦根の会議場での演説は、そのまま行政運営へのアンチテーゼだ。彦根とイノセントは馴染まないな。死因不明社会に一所懸命立ち向かう名も無き医師達こそがそう呼ばれるに相応しい。全省庁横断的な死因究明制度の創設という大風呂敷は広げられたが、それはまた別の話……

  • 言っている内容が難しくて、分かったような分からないような、そしてたぶん分かっていない、そんな感じ。それでも読み進めていけたのは、作者の腕かな。
    内容は医療ミステリーではなかった。今の現実を見せて、作者の主張を述べる、それが小説の形になっている。そんな内容だったと思う。勢いはあるけど、理解しきれない自分にとっては持て余してしまうような本だった…。
    まだこれだけでは終わっていない、これからも続くんだろうけど、このままずっと、このシリーズは作者の主張メインになっていくのだろうか…。もう少し読んでみようと思う。

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