毒殺魔の教室 (下) (宝島社文庫 C と 1-2)

著者 :
  • 宝島社
3.26
  • (10)
  • (40)
  • (82)
  • (15)
  • (3)
本棚登録 : 398
感想 : 43
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796676175

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • バタバタと暴かれてくる事件の真相。想像もつかない結末で…良かった。小学生時代…私はどうだったかなぁ?

  • 注! 内容に触れています



    まず、上下巻合わせた表紙のイラスト。
    教室の中に、2列に並んだ机が前から5つ。それが横に6つあるんだけど、そんな横に長い教室、両端の列の人は黒板見にくいだろー!(爆)

    ていうか、ひとクラス60人ってことだよね?
    (両脇の列も机が5つ並んでるとしたら)
    自分の小学校時代も生徒数多かったけど、ひとクラス60人はない。
    もしかしたら、団塊の世代辺りが小学生の頃は一部の学校であったのかもしれないけどさ。
    でも、この話に出てくる事件の時代設定は、たぶん70年代の終り頃のはずだ。
    おそらくその頃には、小学校のひとクラスは何人までみたいな決まりがあったと思うのだ。
    いくらなんでも、やっつけ仕事すぎなイラストかなー(^^ゞ


    というわけで、下巻の感想。
    下巻は、今ひとつ、なーんか、足りないと言うより、なんで、話の転がし役が変わっちゃうの?って感じ(^^ゞ
    別に、この人でもいいだけど、じゃぁ最初の人は何だったの?みたいなw
    もしかして、蓬田美和が作家となっていく決心や覚悟に、作家である著者が自身を重ね合わせたってことなのかなぁーとも勘ぐったんだけど。
    でも、それ、うん、まぁそういうのは読者はどーでもいいかなぁ…みたいな?w
    話の転がし役を変えたのは、読んでいてキョトンとするばかりで、ストーリーにはマイナスだったように思う。

    あと、仙石夏美のませっぷりには上巻でも違和感だったけど。
    「実はつきあっていたのは圭吾」には、いやいや。それはないだろーと(^^;
    小6と高校生…。
    うーん。ない!

    ま、フィクションにツッコミ入れてもしょうがないんだけどさ(^^ゞ
    たださ。
    背伸びしたい仙石夏美はまだしも、高校生の圭吾から見たら小6は完全に子供だよね。
    それこそさ。松任谷由実だって、“若い頃には人目が大事よ”と「5cmの向こう岸」で歌ってたわけじゃない?
    まー、最近の日本のミステリー作家の書く小説のリアリティのなさには呆れることが多いけどw
    ミステリー作家も、少しはポップスとか聴いた方がいいんじゃないの?
    アホバカなトリックやどんでん返しばっか考えすぎちゃって、もはや、世の中が見えなくなっちゃってるんじゃない?
    もっとも、それは、アホバカなトリックやどんでん返しを、帯やネットで読者に煽って売りたい出版社が作家に強いているという面もあるのかもしれないけどさw


    ていうかさ。
    これって、“毒殺魔”の“教室”、じゃないよね?(爆)

  • 面白くて、一気に読める。エンターテインメントとしては十分。初めから実行犯ははっきりしているが、裏の真相が徐々に明らかになる過程が楽しめる。ただ、上下2冊で1000円はちょっと高い。

  • 展開が早く意外な終わり方だった。
    さまざまなところにあった伏線が回収され面白かった。個人的にはミステリーとしても面白かったが登場人物が事件のあった小学生から大人になり人格や性格といった本質が変わらないところがまた面白かった。
    解説にもあったように小学校はほとんどみんなが通っていたこともあり共感しやすかったりリアルなものとなっていてまた一から読み直しても面白いんじゃないかと思う。

  • 薬剤師・毒島花織シリーズとは、全く異なるテイスト。

  • 期待を裏切らない作品だった。こういう語り手が多い話は、誰かが話をねじ曲げていて真相が見えないというのがセオリーだが、この本では事件から30年の月日が経っていることからか、誰も故意的で悪質な嘘をついていない。自分の視点と、自分の理由と、守りたいものがあっただけ。だからか、とてつもなく悲しくなった。

  • 驚愕の真実に読む手が止まらない!

  • 30年前に起きた児童毒殺事件の調査を、ある男から引き継いだ人気ミステリー作家、櫻井忍。これまで過去を隠し続けてきた彼女は、自身の過去と真正面から向き合うため、当時の関係者のひとりとして調査を始めた。語り手によって異なる被害者の人物像、加害者が受けていた悪質な悪戯。そして毒を用いた殺害方法。悲惨な結末を迎えた事件には、複数の思惑が絡んだ驚愕の真相が隠されていた。

  • うーん。
    最後のエピローグは、なんだったんだろ。

    書かれていなかったけど、クーさんと夏実が、きっと公園でイチャついてた二人で間違いないんだろうな。

    そんなことはどうでもいいか。

    クーさんに会ったなら、ちゃんとした動機が知りたかったような気もするし、夏実に会えたなら、もっと大輝への気持ちも聞きたかったような気もする。

    前半面白かっただけに、なんだか不完全燃焼な感じでした。

  • 『日常とは目に見えない時間の積み重ねであり、過ぎ去るだけのなんでもない瞬間だ。事件の後、私の手元に時間は残らなかった。すくった砂のようにそれは指の間からこぼれていったのだ。

    見えない期限を打たれた、借りものの時間の中で、私はこわごわと生きてきた。

    この平穏をいつ取り上げられるかもしれないという不安の中、自分の手元にはきっと大切な物は何も残らないのではないかという恐れの中、ただ息を潜めて、過ぎ去っていく時間を見つめていることしか私にはできなかったのだ。』

    導かれるように謎が解けていくので、驚きはなかったけど、面白かった。

全43件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1962年、千葉県生まれ。第7回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞、『毒殺魔の教室』にて2009年デビュー。

「2020年 『甲の薬は乙の毒 薬剤師・毒島花織の名推理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

塔山郁の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×