死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) (宝島社文庫 C な 5-1)

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  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796677257

作品紹介・あらすじ

"「死神」と呼ばれる殺し屋のターゲットになると、24時間以内に偶然の事故によって殺される"。特ダネを追うライター・陣内は、ある組長の死が、実は死神によるものだと聞く。事故として処理された彼の死を追ううちに、陣内は破天荒な天才投資家・本宮や、組長の仇討ちを誓うヤクザとともに、死神の正体に迫っていく。一方で、退官間近の窓際警部と新人刑事もまた、独自に死神を追い始めていた…。第8回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 完璧な事故に見せかけて対象を殺していく死神という暗殺者。その死神の筋書きに沿うかのように4組の人間達が、浜松へと誘われていく。殺人手段によく使われるのがバナナというのが笑えるが、コメディータッチのようでいて、人が次々と容赦なく死んでいく。ある意味殺伐としている。

  • 面白かった
    漫画ライクなストーリ展開。コメディタッチでライトで楽しめました。
    伊坂ワールドを連想させる物語展開。

    「死神」と呼ばれる殺し屋のターゲットになると、ジョーカーのカードが送られ、24時間以内に偶然の事故のようにして殺される。
    死神は実在するのか?特ダネライターの陣内は先輩の本宮、ヤクザ、ヤクザの弟分とともに、死神の正体に迫っていきます。

    この偶然の事故のように殺される設定が面白い。
    いろんな物語が最後集約されていきますが、はちゃめちゃな展開が楽しめます。

    ドタバタエンターテイメントとして割り切って読みましょう(笑)

  • 副題の「凶器は バナナの皮」に誘われて購入。
    凄腕の殺し屋(死神)にかかるとバナナの皮も凶器になるというコメディーのような推理小説。
    全く違う3つの話しが、過去や現在を行き来して最後は交わる。ちょっと混乱しかけるが、上手く繋がると成程なと思わせる。偶然も、あまり見事だと疑いが出てくる。妄想刑事の説は何度も否定されるが、確かに一つ一つを積み上げるとおかしいとなる。同じように主人公の先輩の本宮の推理と行動の切れ味に感心する。
    最後の黒幕にちょっと驚くが、そこから敵の完全無欠の反撃が大活劇。映画のシーンを見ているようだが、結末が尻切れ蜻蛉のようで残念。続編があるようなので主人公と先輩は難を逃れたようだが・・。死神と黒幕は捕まったのだろうか?

  • 自分の場合
    七尾さんの作品はいつも読む前に「これどうなんだろ?」ぐらいのノリで手にとって読みますが
    基本 面白い!Σ( ̄□ ̄;)
    登場人物、世界観、話の展開が個性的なのと、とにかくテンヤワンヤです

    この作品も気がついたら読み終わってました

  • アクション映画のようなクライマックス!
    脳内再生はアニメーションだったが、エンタメとして楽しんだ。

  • ふざけたタイトルで、ふざけた凶器(バナナの皮)って…と、人間不信、いやいや小説?作者不信な感じで読み始め…
    軽る!でも、なかなか面白やん!
    タイトルからは、想像出来んけど、意外とミステリーもしてる。
    主役級が訳分からん経歴…
    本宮さん:普通のアパートみたいなのに住んでる資産百億円の個人投資家、東大卒、変な拳法使い。
    でも、なかなか楽しめました。(敷居も下げてたのか?)
    最後が何故か「明日に向かって撃て」とか「俺たちに明日はない」だ!と彼らは言っていた。(陣内、本宮コンビ)
    さて、彼らは、無事に逃げきれるのか?
    それは、続編で!ってヤツやな!

  • そんなキャラいる?そんなこと起きる?みたいな荒唐無稽なお笑い的要素が目立つが、複数の登場人物、エピソードが徐々に収斂するところや丁寧な伏線回収など、ミステリー作品としての実力が軸に無ければ成り立たないすごい作品だった

  • 七尾さんの有名作を読了。
    登場人物を3パターンに分け、それが最後に繋がっていく。
    七尾さん作品らしい展開。
    謎を解くいきさつも面白いと思うけど、内容が少しまどろっこしかったかな。
    登場人物はそれぞれ魅力的ではあったけど。
    このシリーズは自分的に合わなかったかも。

  • 題名が。。死亡フラグって。。と思って読むの一度断ったけど、読み始めたら楽しかった‼︎死因がバナナの皮とかありえないだろって突っ込みたくなるシーンは多々あったり、途中から結末の予想はついちゃうけど。。ストーリー展開よし‼︎元宮さんはじめそれぞれのキャラもよし‼︎題名や表紙がなんか残念な感じだけど。。笑。楽しかった⭐︎

  • 七尾与史さんの原点である1冊。
    あり得ない設定、至るところギャグだらけ、グロい描写。とまあ、これだけだといかにも三流ミステリーなんだけど、展開のテンポ良さ、筋の巧みさがあるから、二流くらいにはなっている(失礼だけど、ギャグだらけの時点で一流ではないわな)。なかなか面白く読めました。

  • ミステリ初心者にもおすすめできそうなキャッチーで漫画のような展開のあるお話でした。
    少しコメディ感もあり、気持ちの良いテンポで読みやすかったです。
    個人的にはもう少し裏切られたいな、と感じました。

  • 都市伝説のような殺し屋"死神"。偶然を演出してターゲットを死へと誘導。何重にも仕掛ける罠が巧み。雑誌ライター,先輩,ヤクザが,死の罠を回避し正体に迫る。胡散臭いタイトルなのに内容は面白い。

  • 2020年10月25日読了。

    文蔵社というマニアックなネタばかりを扱う雑誌専門出版社で記事を書いているフリーライターの主人公・陣内トオル。
    売れない雑誌ばかりの中、唯一の売れ筋である都市伝説をテーマにしたオカルト雑誌『アーバン・レジェンド』の原稿料だけが唯一の定期収入となっていた。
    しかし、編集長から『来月号の売り上げを倍増させなければクビ』という絶望的な言葉を言い渡される。
    どうすれば良いのか分からず泣きつくと、先月陣内が書き上げた記事が読者の反応が良かったと教えられる。
    その内容は『死神特集』。

    『死神』と呼ばれる殺し屋。狙われたら最後、絶対に逃げられない。
    ある日突然、ジョーカーのカードが送られてくる。それを受け取った人間は24時間以内に必ず死ぬという。
    凶器を使わず、死の運命を演出する。
    側から見ると、それはただの事故死としか考えられないような手口なのだという。

    そんな本当か嘘か、存在するのかすら定かではない『死神』とコンタクトし、インタビューを取り記事にしろと無茶振りされ頭を抱える陣内。
    それでも、有名代議士・秘書の交通事故死やヤクザの組長の事故死などが実は『死神』による犯行なのではないかという噂を頼りに、『死神』の正体を探り始める。


    伊坂幸太郎氏の『死神シリーズ』を読み終わって、次は『殺し屋シリーズ』を読むつもりだったのだが、本屋で偶然この本を見つけて「殺し屋の名前が死神」って事で架け橋&少し箸休め的な感覚で読んでみた。

    キャラの設定や名前がB級感満載で、作中に出てくる金額が『百億円の資産』とか『報酬は百万円』とか『宝クジで一億円当てた』とかなんだが陳腐なのだけれど、内容はしっかり練られていて楽しく読めた。

    箸休めで読んだつもりが、続編があるようなのでまた読まなければいけない本が増えてしまった…。

  • 基本設定はB級っぷりだが、ハマるとクセになる程さくさく読める内容。

  • 1日で読み終えた。なかなか読みやすい作品。1億円の行方だったり、南山宇美とデザイナー石川隆康との関係の踏み込みが甘い気がした。
    風が吹くと桶屋が儲かる的な作品と解説にあったけどまさにそんな感じ。うまいこと表現すると思った。
    まぁよろしいかと思いますが、星3つ

  • 死神の正体は分かっているが、見えそうで見えない、これぞ最強のチラリズム!死神は殺し屋で、そのターゲットとなった者は24時間以内に死ぬことになる。死神の殺しの方法は「風が吹けば桶屋=バタフライ効果」、即ち、いつの間にか死の既定路線に乗っている。一方、死神の存在に気が付いた主人公・フリーライター(陣内)、その友達(本宮)、ヤクザ(松重)、死神の同級生の刑事(御室)。死神の正体が明かされる場面は圧巻。死神の最後の攻撃は、ガス漏れ、ヘリコプター墜落、無人車暴走、通り魔発狂、バナナの皮。陣内と本宮の生存確率は?

  • テンポも良くてスピード感もいい!何といっても本宮先輩が最高。保有資産百億円の個人投資家にして、阿呆踊りのようなヘンテコ拳法を使ったり、ハーモニカの演奏もハンパじゃない。才能に節操ナシの東大卒の天才。中々なトンデモキャラクター。しかも頭がでかいという。

  • 風が吹けば桶屋が儲かる式の、(この場合不幸が重なる)因果関係の連鎖の源が死神の仕業だとしたら!?
    主人公の陣内トオルはフリーライター。売れないオカルト雑誌の美人ではあるものの冷酷無比な編集長、岩波美里から特集記事の掲載をむちゃぶりされます。中身は本物の死神とコンタクトを取ってインタビュー記事を載せるという荒唐無稽なもの。進退窮まった彼は、高校時代の一級上の先輩本宮に助けを求めます。彼はどんなことにも天才的な才能を発揮し(但し風貌は腹話術の人形のごとく不気味)陣内の相談事を解決してくれる存在です。死神についての情報は身近なところからもたらされます。お隣の事務所はヤクザがやっている高利貸し。そこで急に組長が死んだというのです。組長の死因は事故死ということで警察では処理されたのですが、彼らはその死因に死神の関与を疑います。組長は部屋でビデオを見ている最中に転んで、そこに置いてあった鉄アレイに頭をぶつけて打ち所が悪くそのまま死亡したというもの。その様子をビデオに撮影したものもあり、そのビデオ映像からは一見不審なところは見当たりませんが・・天才本宮はそのビデオ映像から事件性を発見します。偶然に見せた組長の転倒事故死には、用意周到な仕掛けがあったのでした・・
    同時進行的に、過去の殺人事件を執拗に調べる退職を間際にした変人の警部も死神の存在に勘づいていたのでした。さらに幻の自費出版の小説の続きを探し求める天涯孤独の身の上の女性も登場します。このお話はドタバタ劇的なコミュカルな面と顔の見えない不気味な死神の存在を追うミステリー性とが相まった面白さがあります。偶然性を装った必然の事故を仕掛ける死神側とそれに必死に抵抗する陣内達の攻防が見もの。ヤクザである松重の秘めたロマンスのエピソードはほろりとさせられました。
    攻防の決着はついていないので続きが知りたくなります。

  • 出た当時から表紙のおふざけ感が気になってた。

    おふざけな作品かなぁ……って思ってたが、意外や?意外?
    コメディタッチではあるけど しっかりミステリーでした。
    テンポも良いし、何より色々 な登場人物が最後に死神に導かれて行くとか 凄すぎます。

    松重さん…
    いいキャラだったのに……

    てか 最後どぅなるん?

    続きは次作ですかね?

    読みますょ(笑)

  • スラップスティックなエンタメ小説。プロットも他視点同時進行、結構凝ってます。若干消化不良かなと思ったら、出版時に大幅に削減している様子

  • 図書館で。
    最初は編集長とフリーライターがタッグ組んで死神を追いつめていくのかと思ったら大分違ってた。本宮さん?が居れば何とかなるって感じは嫌いじゃないかも。

    でもちょっと登場人物が多すぎるかなぁと思う。最後の方にさっくり全部が落ち着くところに落ち着くのかと言えばそうでもないし。まあ全員死神の掌の上だった、という事なのかもしれないけどでもなぁ…。個人的にピーナッツバター娘と小説と現実の区別がついてない女性の所は読み終わった後もいらなかったかなぁとは思う。
    ちょっとバカバカしいけど結構楽しく読みました。が、続きを読むかは微妙な所かな~

  • 最初はゆっくり、だんだん読むスピードを加速させられる妙構成。途中やラストの、合理性よりも勢いを重視しているバランスは好きです。感動ゼロ、潔くジャンクフード的。

  • 様々な要素が重なりあって最後にひとつにまとまっていくような話の展開が、読んでいて楽しかったです。
    タイトルそのまま、フラグを立てていくような展開の。
    また、スピード感もあるのでとても読みやすい作品でした。
    若干個人的に無理矢理っぽいと思う展開もありましたが、それを含めて予想外の展開が楽しませてくれました。
    B級っぽさがクセになりそうです。

  • 狙った獲物は事故死に見せかけて確実に仕留める殺し屋「死神」。死神の都市伝説を追うライターと頼れる先輩 本宮。

    ギャグマンガっぽいキャラ設定で、読みやすいけど、まだ荒削りかなぁ。
    死神を操る女優 黒谷も絡み、いよいよ…というクライマックスでガス欠みたいな。

  • 派手で軽く読めそうな見た目とは違い、
    しっかりしていてスピード感のあるミステリー。
    一人一人のキャラクターが個性的で
    読んでいてとても楽しかった。
    またこの本に欠かせない"死神"という
    殺し屋の鮮やかな手口に感嘆。
    偶然による事故死に見せかけた完璧な殺人。
    素晴らしいです。

    それと同時に偶然に見せかけるために仕掛けられた無数の罠。
    そして自分以上に自分の行動、癖、人脈などを理解している"死神"に畏れを抱くのは
    普通の人間として当たり前のことなのかもしれない。

    この錯綜した物語が1つに繋がる時、
    とてもスッキリした気持ちになった。
    しかし、最後の最後。
    "死神"を突き止めるシーンからの殺しは
    "死神らしくない"殺し方であった。
    またドタバタとした雰囲気や、
    陣内と本宮の生死の曖昧な所から
    結末の呆気なさと物足りなさを感じた。
    ノリにのってやってきたラストで減速した感じが少しいただけない…。んー、おしい!

    以上の理由により☆4つ。

  • 面白い
    でもちょっとパッとしない終わり方かな。

    帯の言ってることが中々。
    帯って結構宣伝効果ありますよね。

    • aimugiさん
      あれ?Tweetとmixi入れてみたのに
      あれ?Tweetとmixi入れてみたのに
      2012/02/09
  • 狙った標的は24時間以内に必ず殺すという凄腕の殺し屋。通称「死神」。しかも事故にみせかける完全犯罪。
    B級映画や深夜ドラマを観ているようで面白かった~。クライマックスで複数のプロットがひとつに合わさるとき、気持ちよかったな。

  • 年度初めということもあり、なかなかに忙しく3日かかって読了。このエンタメ感ならイッキ読みした方がより世界観に浸れたかなぁ...。軽妙な遣り取りや尖ったキャラ、おふざけ満載な設定や展開が小気味良い。脳内でツッコミを入れながら楽しませてもらいました。

  • 第8回「このミステリーがすごい!」大賞の落選作から隠し玉として出版された作者デビュー作品。

    「死神」と呼ばれる殺し屋を、三流オカルト雑誌フリーラーターの陣内や、その高校の先輩の天才投資家・本宮、親分を死神に殺されたと疑うヤクザ・松重、退官間近で突飛な推理を立てる刑事ドラマかぶれの板橋警部と新人・御室が真相に迫る。

    ヒントは17年前の一家殺人事件と無名作家の小説に隠されていた。

    死神の手口は事故に見せかけて殺人を犯してみせるというもの。

    「未必の故意」が超偶然的に殺人を完結させ、真相を求める者達がかなり「こじつけな推理」によって、解明していく。

    それぞれのキャラが面白く、いろんな伏線が最後にまとまっていく展開はスピード感たっぷり。

    一気読みをオススメ。

  • 表紙を見て買った作品。
    これがきっかけで七尾さんの作品にはまった。
    テンポ良く本が苦手な人にも読みやすそう。

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著者プロフィール

1969年、静岡県生まれ。第8回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉として『死亡フラグが立ちました! 』(宝島社)で2010年デビュー。
他の著書に「ドS刑事」シリーズ(幻冬舎)、「山手線探偵」シリーズ(ポプラ社)、「バリ3探偵 圏内ちゃん」シリーズ(新潮社)など多数。

「2023年 『全裸刑事チャーリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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