アリアドネの弾丸

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 461
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796677417

感想・レビュー・書評

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  • 前半少しダラダラしたが、後半の謎解きで一気に引き込まれた。

    白鳥のイメージは阿部寛や仲村トオルのようなイケメンではなく
    奥田英朗の小説に出て来る伊良部医師なんだけどな・・・


    一連の海堂作品を全て読んでいる訳ではないので
    イマイチ全容が判っていない・・・

    でも面白かったです。

    • Exciaさん
      私も白鳥と伊良部医師がかぶります。
      私も白鳥と伊良部医師がかぶります。
      2012/05/30
  • 相変わらず白鳥と田口のコンビは面白い。白鳥の活躍が凄い。
    だけど、だんだん読むのが辛くなってきた。話が冗長。語りとストーリーが大仰。内輪受け。トリック論理も雑だが、アレがお題となっている以上、途中で予測もつきます。(笑)煮詰まり過ぎて惰性も強く感じる。AIネタもくどすぎるきらいがある。(AIについてはもしかすると現状を皮肉っているのかもしれないが、一般化されない理由は本当にコレか?とも思う。)
    少しキャラネタに傾斜しすぎているのではないだろうか。第~作目というのが余りにも強く出過ぎていて、予定調和しすぎである。小説としての物語の深化を望む。

  • 久しぶりの海堂さん。なんだか「どうだ、どうだ」と行間から得意な様子がみえちゃって、数ページでちょっと引き気味になってる。こんなだっけ?言い回しが大仰というか「坊やだからさ」的な台詞も多いし。
    まずいまずい。入れずに焦る。
    とりあえず、「アリアドネ」ってミノタウルスのラビリンスで英雄にアリアドネが糸を託す、というそのアリアドネらしい。調べてみたり。

     とうとうエーアイセンターが東城大学主導で立ち上げが決まる。田口センセはうっかりセンター長になってしまった。
    田口センター長が率いる副センター長やアドバイザーは曲者ぞろい。司法のきな臭い動き、桜宮のお嬢の帰還。そんな中、事件は起こる。
    そうか、スピリッツやジャンプの漫画だと思えばいいのか。そう割り切ったら、わりとすんなり入れそう。
    ふたつ名の羅列もケンシロウ並みだけど、そういうもんだ。

    殺人事件勃発後は展開が早くて、激動の展開。
    久々にこのシリーズにミステリが戻ってきた。
    田口センセのヘタレな警察関係者対応も良かったし、その後に颯爽と登場した白鳥さんの謎解きもcsiみたいだった~!

    「いいかい、それこそヤツらのやり口なんだ。短調に、圧倒的な物量戦で、あたかも事実であるかのように偏向された情報が、無批判に垂れ流される。それは操作ですらない。ただ膨大な情報の海で溺れさせ、人々の判断力や感覚を狂わせてしまう。」

    東堂さんてタマゴくんのお父さんだっけ?

  • 読了、50点。

    **
    ついにエーアイセンターが日の目を見ることになるが、そのセンター長に大抜擢された不定愁訴外来の田口は法医学教室と放射線科の板挟みになりつつも、日々の会議を熟していく。
    会議のメンバーには一癖も二癖もありそうな、元警察官僚や監察医、病理医、さらにオブザーバーに白鳥らが加わる。
    そんなある日病院内の高性能MRIコロンブスエッグで設置されている部屋で装置メンテナンス技術者の友野の死体が発見される。検視、Aiの結果自然死と判断されるが、ここから東城大学病院を未曾有の陰謀が襲う。
    **

    と言う訳でバチスタシリーズとしては5冊目。
    今更言うまでもないことですが、ミステリ作品としては出来はお察し、警察側が証拠を捏造し冤罪に持ち込めば被疑者被告側が如何に対抗するのが難しいか、がテーマの一つにもなっているが、捏造の強引さ、対抗策が作り上げられる過程での一人称視点となる田口の傍観ぶり、また情景描写の不足などもろもろの点でダメな点が多い。
    その点に関しては、このシリーズに期待していない、と言ってしまえばそれまでなのでこれ以上触れるつもりはない。

    次にシリーズとしての特徴の一つのキャラクターの魅力について。
    これは今までのシリーズが好きなら楽しめるとは思うが、私自身がバチスタシリーズ以外の桜宮サーガを数冊しか読んでいないおかげで若干わからない点があり残念。
    特に田口が通称「でんでん虫」と呼ばれた桜宮病院跡である女性を邂逅するシーンでその女性が誰かわからないのが非常にもどかしい。関係がありそうな『螺鈿迷宮』は読みましたが、田口視点ではなかったはずでどうにも思い当たる人物が浮かばない。

    キャラクターの魅力に付随する形で、私がこのシリーズの好きなポイントは、討論議論の応酬、と言うよりも、一応市民サイドに立つとされている、医療従事者サイドが、既得権益を確保したい官僚側や警察側を一方的にねじ伏せるシーンですが、この部分も今作はそこまで魅力を感じませんでした。


    さて、一応最後にこのシリーズならではの点として、Aiの新規性有用性などに関して。
    著者の主張は作中に散りばめられており、個人的にはここまで一方を悪しざまに書いてしまうと科学的というよりももはや宗教的、という印象。
    その上で技術的な面では、作中MRIが気体ヘリウムを検出可能としていますが、これがどうにも納得出来ません。その辺は暇があれば詳しい解説書を読みたいと思いますが、仮にこれが誤りであるならAiの万能性を宣伝したい為の意図的で重大な誤謬ではないかなと思ってしまう。

  • チームバチスタシリーズ第五弾。前半戦の会議は前作ほどの水面下のパワーゲームや、ロジックを感じられなかった。後半の事件はテンポも良く進められ、内容も悪くないのだが。

  • おもしろい

  • 人が死んだら、まず死因か病死か事故か殺人か。事件なら司法解剖をそうでなければ医師の死亡宣告し家族と応相談だが、実際日本は死因不明社会だ。その解決策に死体を画像診断するエーアイセンター長に推薦された田口公平は、事件に巻き込まれる。技術者の友野がMRIの撮像室で亡くなった。その後高階病院長の収賄や画像診断ユニットでは北山元刑事局長が亡くなっていた。そのそばで高階が失神していた。白鳥のお陰で事件は冤罪を生む事もなく、無事に解決した。しかし始めの方は少し難しい用語がありますが、事件が発生して諦めず読めました。

  • ちょっとなあ、殺し方がなあ、さすがに現実味が薄すぎるかなあ。

  • チームバチスタシリーズ第5弾。
    テーマは作者の本業での専門分野であるAiを巡る医療×司法の対立。このテーマは桜宮サーガシリーズにおいて繰り返し触れられており、作者の問題意識は理解できるがあまりに繰り返されるテーマに食傷気味である。

    物語は友野という一人の技術者の死因不明の死から始まる。一方、不定愁訴外来のグッチー田口は高階院長からの丸投げでAiセンター長就任という驚愕の人事を受ける。だが、Aiセンター稼動を快く思わない法医学者、警察は内部瓦解を目論み、Aiセンターの副センター長に就任して叩き潰そうとする。かくして警察・東城大を先駆とした司法と医療の戦いがエーアイセンター運営会議で繰り広げられる。

    だが友野の死後、院内で拳銃による殺人事件が発生し、その現場で取り押さえられた高階が警察に拘束されてしまう。
    田口と白鳥は高階の無実の証明ひいては東城大の未曾有の事態を回避するため、事件の真相究明に奔走する。

  • 他シリーズを読んだのがかなり前で、登場人物の関係がいまいち掴みにくかった。ストーリーとしては今後の展開がかなり気になるところ。
    もう一度他作品も網羅して、読みなおしたい。

著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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