NHK追跡! AtoZ 逸脱する“病院ビジネス”

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著者 : NHK取材班
  • 宝島社 (2010年9月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796678674

NHK追跡! AtoZ 逸脱する“病院ビジネス”の感想・レビュー・書評

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  • 質ではなくどんな検査や手術をしたかで算定される診療報酬。それは医師が患者に対して必要最低限の治療を行うといういわば「性善説」に従って仕組みづくりをされている。しかし、昨今、診療報酬の切り下げなどの影響からその裏をかくいわゆる医療機関に蔓延る闇のビジネスについて取材した内容。中規模病院の約半数は赤字経営、暴力団など闇の組織、もしくはそれに準ずるグレーな団体がいかにして病院を乗っ取るか、患者(特に高齢の方や生活保護を受けている)をどのように食い物にし、また診療点数を荒稼ぎしているか現場の取材から集めた話しが真に迫っており危機感をもって感じられる。医師は経営に関しては素人だというのがこの問題をさらに根深くしているようにも思える。中小病院、医療、ひいては日本の福祉に至るまで大きな疑問を投げかけた一冊。

  • ○NHKの取材班を中心とした特別チームによる、「病院ビジネス」の裏側に迫った作品。
    ○病院経営に当たっては、いかに「医療費」を取ってくるかがポイントで、これほどまでに、「必要のない手術」「必要のない薬」「必要のない治療」が行われているのかを知り、ゾッとした。
    ○特に、ホームレスを捕まえての“強制入院”及び”生活保護の搾取”については、その複数の病院にまたがる組織ぐるみの”犯行”に、複雑な思いを持った。
    ○医者不足や医療費の増大といった、社会の不安感が増加している裏側で、このような実態があるというのは、社会保障全体を考える上で、知っておく必要があるのだろうと思う。

  • 2008年に奈良県のY病院で生活保護の方に無理な手術をして死亡させるとい事件が起きました。
    この病院では、入院患者の6割が生活保護の方だったそうです。
    本当に必要だったかどいかわからない医療行為を行い、あるいは行ったようにみせかけ治療費を請求するということが日常的に行われていました。
    NHKの取材班がこの事件をきっかけとして医療の歪を追及した記録を本としてまとめています。

    http://ameblo.jp/nancli/entry-11600000040.html

  • 今、繰り返されてきた医療費の削減によって、全病院の52%が赤字。倒産件数も過去最大である。病院は診療報酬が改定されるたびに、血眼になってその詳細を読み込み、あの手この手で利益を上げていこうと必死になっている。
    しかし、制度を逸脱して利益をあげる一部の病院の実態も明らかである。生活保護の受給者を集めては、過剰な治療や検査 を施し、診療報酬を得ようという裏のビジネス。生活保護受給者の医療費を国と自治体が全額負担する「医療扶助制度」にある。病院にとって「取りはぐれ」がなく、生活保護受給者は行き場がないため、不必要な診療をしても文句が出ないというのが儲けになる。
    NHK取材班によって明らかにされた、この本を皆、もっと知るべきであろう...

  • 油断は禁物です。医者ももっと世の中のこと勉強せねばならないです。

  • 病院や医者など医療に対しては、責任のある大変な仕事であると同時に儲かってるというイメージが正直あった。また、裏では反社会的組織との黒い繋がりがあるとは全く知らなかった。
    でも言われてみれば確かに、医学部を卒業しインターンを経ただけで「先生」と言われるようになっても、経営のほうは全然知らんよな。そこにつけこむ闇ビジネスができるのも当然だな。

    理事長、事務局長、医療コンサルとなど病院経営に関わる複雑な関係も知らんかった。

    また、仕事で何気もなく関わっていた「レセプトのオンライン化」が医療報酬不正の抑制に役立つかもしれないとは、全く知らなかった。というか、レセプトという言葉自体、今の仕事に携わるまで知らなかったし、もし違う部署に配属されてたら今も知らないままだったかもしれない。
    大学受験の英単語暗記で「レセプト(receipt)
    =領収書:ってだけで終わってたかも。

  • いろいろ考えるもんだね。むしろ感心するわ

  • 電子化とPHR、レセプトと行政の監督方法などを
    改善するだけでもよいね。

  • 無茶なことしてお金儲けをする医療機関についてNHKが取材したものの書籍化。
    違法行為はもちろんダメだが、医療機関も潰れてしまっては患者にも迷惑をかけるので、ある程度は法の隙間を突いて金を稼ぐのも仕方が無いと思う。
    この本にはどうしたらいいかは書かれていない。
    医療費の抑制を続ける限り、病院はドンドン潰れていくだろうし困るのは患者となる国民である。
    かといって国民感情として、医療に金を使うことは求められていないようなので、一度医療は完全に崩壊させてもいいと思います。

  • 悪いことを考える奴がいるなぁ〜、という感想。普通の商売と違って、医療の場合は需要がなくても診療行為をすれば健康保険から支払いがされる、という本来安心のための制度が悪用されている例が次々と挙げられる。・山本病院事件。逮捕された理事長の助手として、無用な心カテや肝切除術を行った医師は急性心筋梗塞で獄中死したそうだ。肝切除後の出血で死亡した患者の死因として、「急性心筋梗塞」がでっちあげられていたということで、一種の天罰のような。。。・県をまたいで生保患者をたらいまわしにし、転院するたびに高い入院費、不要な検査を繰り返す行路(行き倒れ)病院ネットワークというものが関西地方にはある。釜ケ崎などで浮浪者に対し、生保を受けさせてあげる、と言葉巧みに近づき、「コトリバス(乞食を取ってくる、という意味らしい)に乗せて病院に運ぶんだとか。大阪市は特にひどい状況で、人口260万人のうち14万人が生保受給者。医療費は年間1129億円で、生活保護費全体の半分を占めている・さらに最近は手口が巧妙化しており、アパートに住まわせるが、家賃や食費としてNPOを名乗る団体が徴収し、関連する歯科などに定期的に受診させて、抜歯、義歯の作成、といった一連のコースを受けさせたり、「寝たきりアパート」として、寝たきり老人を集め、傘下の訪問介護施設から一日三回の訪問看護に行ったり、というケースまである。でも、こうしたアパートも、患者家族にとってみれば「すぐ入れて」「最期まで置いてくれて」「(保険でやるので)費用も安い」、有難い存在なんだとか。・新田グループによる病院のっとりの話題もあるが、これはなかなか取材が難しかったそうで、ずいぶんあいまいな書きぶり

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