おやすみラフマニノフ

著者 :
  • 宝島社
3.58
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本棚登録 : 1577
感想 : 274
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796679015

感想・レビュー・書評

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  • 「さよならドビュッシー」の続編。
    前作の終わり方がまあアレだったんですが、逆に「こんな終わり方で続編ってどうなんの?」と興味がわきまして。前作の犯人のその後とかおもしろそうだなあ・・と思ったけど、当たり前だけど、そんなわけなくて探偵役の別の事件簿みたいなものでした。そりゃそうか。

    でも前作がベタながらもそこそこだったのにこっちはちょっと・・・前作が処女作なんでしたっけ?だからいろいろ稚拙なところはあるにせよ勢いがあったんだけど、その勢いがスポイルされてしまうと構成の稚拙さだけが目立つというか。
    なんとなく真相も首をひねってしまったし、主人公もいきなり性格変わったような気がするし・・・いろんなところで「ぶれて」いるように思いました。うーん。

  • このミス シリーズということで初めて読んでみた。音大の貧乏学生(なぜか学長の孫娘の優秀なヴィオラに好かれている)の所属する大学で、ストラディヴァリウスのヴィオラがなくなった。名探偵な臨時講師はなぜか自分に目をかけてくれ、絶対無理だと思っていた音楽祭のコンマスに就任。だが事件はそれだけに終わらず…という話。

    全然面白くなかったし、色々な設定が作者に都合良すぎてこれで本当にミステリーという設定なの?ミステリー好きな人ってこんな適当な背景情報で満足するの?って気になってしまい、内容が頭に入らない。その割に大したトリックでもなく、わたしは一体何を読んだんだろう?という印象。他の作品は読まないかな。

  • 全部をひとつひとつの言葉で表現しようとして、
    量で攻めてくるところがやっぱり苦手でした。
    圧倒的な情報量に、
    登場人物の息遣いが消されてしまってるという印象。

  • 面白いのだけど…

    なんかこのミスってあっさりさらさらした作品が多いよね。
    面白いけど読ませる作品がないというか。

    そんなこのミスならではの作品です。

    音大を舞台に起こるミステリー。
    音大生ってこんな感じなの?
    大学生なのに大学生らしくない(大人すぎたり子どもすぎたり)雰囲気だったけど。

    なんか浮き世離れしすぎというか、小説じゃん!と言われればそれまでだけど、かといって小説だからとちょっとぶっ飛んでるわけでもなく。

    微妙な距離感が歯痒い作品でした。

    でも面白かったよ!薄っぺらで!


    @図書館本

  • 音楽の描写はよかったけど物語の内容はイマイチ…

  • 「さよなら〜」に比べると、少し展開がわかりやすすぎるのが難点。
    台風の中の演奏会に関しても唐突な感じがする。
    正直な話、殺人予告の話まで出るのであれば、実際に殺人事件が起こってしまってもよかった。
    ピアニストの人格云々の話で主人公との人間関係もわかってしまうし、「僕が犯人」といいだしたときには絶対にありえないと思っていたのでラストの展開にも驚きがない。
    けれど、音楽描写に関しては、ききたくなるような重厚感、ぐいぐいと引き込まれる。

    てっきり音大でもいったことがある作者なのだと思ったら、違うらしい。
    一体この音楽の感性、また奏者の感情などはどうしてここまでリアリティがあるのだろう、と思わせるほどしっかりと書かれている。

    基本的にスポコンのような部分の描写が多く、トリックで驚かせる感じがしないので、トリック抜きの音楽ものの小説をよんでみたいところでもある。

    なにか夢に目指してがんばっていた過去がある人には琴線に触れる部分があるだろうけれど、そういった経験がない人には少々退屈な説教に聴こえるかもしれないな…、と思いつつ。
    才能云々の話は、どの道を志したとしても必ず悩むものだと思う。
    個人的に面白いと思ったのは、そういった主人公の葛藤だった。そういった意味で、この作者にはミステリー抜きにしてもおもしろい小説がかけるような気がするのだが…。
    次回作に期待します。

  • 音大を舞台に、バイオリン弾きの苦学生を主人公に繰り広げられるストラディバリウス紛失事件、他。音楽の描写に力が入っていらる他はよくありそうなオハナシ。金田一少年の事件簿とかでありそう。主人公をはじめ、登場人物に魅力が感じられなくて、あまり楽しんで読めなかった。のだめみたいだと聞いていて、そんな先入観をもっていたせいかもしれない。さらっと読めたけど、クラッシックに興味のない人にはつらいかもしれない。このミスだというけど、謎解き?もしょぼかった。

著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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