連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)

  • 3131人登録
  • 3.62評価
    • (226)
    • (559)
    • (462)
    • (110)
    • (21)
  • 555レビュー
著者 : 中山七里
  • 宝島社 (2011年2月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796680899

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
湊 かなえ
貴志 祐介
米澤 穂信
辻村 深月
貴志 祐介
綾辻 行人
伊坂 幸太郎
貴志 祐介
東野 圭吾
有効な右矢印 無効な右矢印

連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 中山七里さんの作品らしくないグロさと後味の悪さ。内容的にはあまり好きではないけれど、展開の上手さという点では凄い!と言わざるを得ない。少し前に読んだ秋吉理香子さんの「聖母」の時にもこんな感想を持った。過去と現在、ナツオと夏緒、男の子と思わせておいて女の子、善人と見せかけて黒幕。ああ、騙された。嫌いだけど、面白かった!

  • 先日読んだ『テミスの剣』で登場する新米刑事渡瀬が、ベテランとなって活躍するというので、本作(作品発表はこちらが先)を遅まきながら読了。
    今作に限っては、著者得意のどんでん返しがないのではと読んでいると、やはり「どんでん返しの帝王」の名に恥じない二転三転が。
    しかも、読者に錯覚を起こさせる仕掛けが、あちこちに・・・
    すっかり騙されてしまいました。
    冒頭は、読み進むにも躊躇を覚えるサイコサスペンスの趣き。しかし、主眼は刑法第三十九条であり、精神鑑定や被害者の人権など、日本の司法制度の抱える問題点を提起する社会派ミステリーといってもいい。
    また、ベテラン刑事渡瀬が、捜査が遅々として進まぬ状況の中で、本作のもう一人の主人公で相棒の古手川に語る。
    「人々が恐慌状態に陥り、警察がその外圧に圧されて徒に解決を急げば待っているのは誤認逮捕と冤罪だ。・・・それだけはな、絶対やっちゃあいけない間違いなんだ。冤罪ってのは無実の人間の一生を葬り、真犯人を野に放置し、警察への信頼を失墜させる、三重の大罪だ。・・・」
    このように考えて行動する刑事がいるなら、日本にいまだにあるだろう冤罪も減ってくるのでは。
    さらに、終章で、渡瀬が古手川に刑事の矜持について話す言葉が良い。
    「・・・褒章や自己満足じゃなく、お前はお前の泣いている人間のために闘え。手錠も拳銃もお上から与えられたんじゃない。か弱き者、声なき者がお前に託したんだ。それを忘れない限り、お前は自分を許せないような間違いを起こさずに済む。・・・」
    渡瀬刑事が、カッコイイね。また彼の活躍を見てみたい。

  • うわぁー。っていうオチ。これ、映画にもなったよね?すごいみたい!どんなふうに実写化したのかかなりきになる!!!!!一瞬ハサミ男とかぶるオチかーと、思っておりました。精神鑑定やら、ハサミ男の命名やらがなんか似てるなー?と、思ったりもしましたがラストのどんでん返し返し返しあたりで、うーーーん。と、唸らせられた!!!!

    中山七里の他の作品とも登場人物がリンクしていて、あーこの刑事の過去ってそういうことなんだー!!と、他の接点でも納得!!!

    中山七里作品読みたい!他も!!

    まさかの賞の最終選考に二作同時に残ったらしい中山七里作品!!!!今後も期待!

    そして、カエル男見たい!

  • 2回は読まない。1回で充分です…。グロすぎるぅ。読んでる間にだんだん眉間にしわ寄ってくるし、周りから見ればあいつ何読んでんだって思われるくらい顔が反応してしまった。何回もやめてくれぇって思ったけど、結末が知りたくて読み進めてしまう。
    そして私は作者さんの思う壺にすっぽりはめられたなぁと読み終えてから思う。
    読了感はでかい!

  • 結構な残虐性ではあるけれども、それほど読んでいてげろりとすることもなく、さらりと読めた印象。
    『ヒポクラテスの誓い』から中山作品に入ったから描写に免疫がついていたのか、はたまたずるっと作中の世界に引き込まれる作家の手腕ゆえか。

    どんでん返しの連続というお触れ書きを踏まえた上で読み進めていったけど、うん、そうきたか、という感じで楽しめました。随所に散りばめられた伏線も、しっかりと回収されて、またその伏線の散らばらせ方が至る所に点々とあって、読みながら、こうくるか、これはこうかと、分かりそうでわからない推測とともに読んでいくわけですが、これが絶妙に自分が作中に入り込む入口になりながら、またこちらの思った通りに話が集結するわけじゃないというのが、更に読み手の心をぐっと掴む所以か。キャラクターの成長や視点も現在進行形で進み、ストーリー性、キャラクター性、プラス刑法のあり方、人を殺してしまう人間、そのまわりに横たわるあらゆる環境などなど、ずらーっと並べられながらも、どれもバランスよく楽しめる、という感じです。

    小説を読むのって、やっぱり好きだなぁ!と改めて感じる作品でした。

  • これは面白かった。

    二転三転する話もよく出来てるし、感情移入も出来るし、作者の技量を感じる。

    最近読んだ中では1番のミステリーだな
    他の作品も読んでみよう(^-^)/

  • 最後の最後まで踊らされた私。
    踊らされ過ぎたことに感動したので、読書好きの友達に勧めたら、彼女も見事に踊らされ、ここまでやるとは凄すぎるね!と 盛り上がった1冊。

  • 誰が犯人かのどんでん返しがよかった。ちょっとグロテスク

  •  2016年11月小栗旬主演『ミュージアム』映画公開され、カエル男の連続殺人って、この本が原作だったわけじゃないんですね、今、検索して分かったことなんですが、『ミュージアム』の予告が面白そうだったので、勘違いしたままこちらを読んでみた。

     殺人犯を追う刑事が、自身のトラウマを語るなどきっちりと主人公に感情移入させるところなど上手いを関心した。最後の大どんでん返しを楽しみに、ぜひ読んでほしい作品である。

  • 面白くて,一気に読んでしまった。ラストが秀逸。

  • H29.4.25 読了。

    古手川刑事は不死身?
    最後まで気が抜けない展開で、面白かった。

  • この物語は刑法第39条をテーマにしている。
    心神喪失者の行為はこれを罰せず。
    この規定を逆手にとり精神鑑定の信頼性、被害者の人権。
    そして加害者もまた人として裁かれる権利が奪われる。

    一方で、第39条をテーマとしながらも、二転三転していく真相への過程は読み手を翻弄する。
    ビニールに包まれた全裸死体。
    マンションの13階にフックでぶらさげられていた女性が発見される。
    現場には子供が書いたと思われる犯行声明文が残されていた。
    警察の必死の捜査にもかかわらず、第二第三と犯行は続いていく。
    メディアによって犯行のルールが明らかにされ、市民はパニックに陥り混乱は徐々にエスカレートしてしまう。
    残された犯行声明文通りに殺されていく被害者たち。
    真犯人の狙い通りに動かされていく人間が哀れだ。
    愛する者を理不尽に奪われた悲しみや辛さ、悔しさはわかる。
    復讐したいという気持ちも理解できないこともない。
    だが、そのために手段を選ばずに何の罪もない他人を巻き込んでいくことは間違っている。
    渡瀬が言う「復讐するのは神だ。人間じゃない」という言葉。
    結末に向けて大きな含みのある言葉だったと思う。
    衝撃的だが、ある種神は確かにみている、と言いたくなるようなラスト。
    読みごたえがある物語だった。

  • 「テミスの剣」から続けて、読むと渡瀬の変わりようがよく分かる。一般的な書評では、グロテスクとあるが、私はそうでもなく、読めた。謎の連続殺人事件に挑むのは、最近、あらゆるシリーズで活躍中の古手川刑事。まだ駆け出しと言うことで、初々しい。「カエル男」と呼ばれる犯人に奔走されるが、ラストに待ち受けるどんでん返しは、さすが中山七里!

  • ミステリには必需品である謎は揃って端役扱いで
    舞台上で読者の目を惹くのは恐怖、不条理さ、不快感、制度の穴、心の闇=カエル男。
    子どもは飽きるか叱られるまで遊びを止めない。
    愉快な限り殺戮は続く。

    ただしミステリにおいて読者の目を惹くものは真ではない場合がベターなのだった。

  • 1日で読了。久々に寝る時間を削って読んでしまった。中山七里といえば「さよならドビュッシー」の印象が強く、このミスで話題になっていたときすぐ読んで面白かった記憶があるけど・・・つくづくあちらを先に読んで良かった。このアクの強さ、グロさが好みすぎてこれを先に読んでいたら「ドビュッシー」の爽やかさを楽しめなかったかも(笑 精緻な描写をする作家だと思う、陰惨な殺人現場がまざまざと浮かびちょっと昨日は寝付き悪かったもんね!これぐらい強引に物語に引き込んでくれる本に出会えると本当満たされる~。満点です。

  • 渡瀬登場、この段階ではまだ冤罪事件を起こしたとは気づいていない頃か。しかし本作は「さよならドビュッシー」と同時にこのミス大賞の俎上に登っており、もしこちらが選ばれていたら、エロ・グロ・バイオレンスの道をひたすら進んでいったのだろうか、よくドビュッシーを大賞にしてくれたものだ。本作は誉田哲也も凌駕するエログロが満載で、さらにジェフリー・ディーバーばりのどんでん返しに次ぐどんでん返しだった。何でこうなるかと言ってもちゃんと伏線は張られており、それをすべて回収した形だ。なんでこれハードカバーになってないのだ。

  • 猟奇的な殺人鬼によって、まちがパニックに・・・。

    真犯人がだれなのか、っていう謎解きも結構意外な展開をみせて、ミステリとしても面白いのですが、
    やっぱり人間の残酷さの描写が印象的でした。

    犯人の残酷さがすごいんです。
    でもそれよりも、「自分はまともで善良な人間なんだ」と信じている“一般人”が、ちょっとした疑心暗鬼でいかに残酷になれるかという点にフォーカスがあてられているような気がしました。

    結局、連続殺人鬼と自分の心は、地続きなのかもしれないということが、一番の恐怖として描かれていたんじゃないかな、なんて思いました。

  • 読み終わって呆然。なんてことだろう。 犯人の心理は恐ろしいし、グロい場面はあるしで、心的HPがだいぶ削られてしまった。 刑法39条は難しい問題だし。(でも、犯人よりも被害者の人権や心情を優先するべきとは思っている。責任能力がない人間は、保護責任者をつけて、本人に責任をとらせないなら、その責任者に取らせてほしい。) 救いは渡瀬班長がかっこいいことかな。 小手川刑事はターミネーターのようだったけれど、あんなに災難にあうとは気の毒としか言いようがない。

  • 渡瀬刑事が登場する、中山七里さんの「ネメシスの使者」を「立ち読み」した。

    というわけで、そういえば、渡瀬が出てくる「カエル男」がウチにあったことを思い出し読み返してみた。

    ところどころ忘れていたこともあるけど、中山さんの作品はミステリーといえども何度読み返しても、その展開にドキドキする。

    マンションの13階から吊り下げられた女性の全裸死体、公園で見つかった男児のバラバラ死体、車いすの男性の撲殺されて焼かれた死体。

    一つの街で立て続けに起こった猟奇的殺人。いずれの現場にも、「きょう、かえるをつかまえたよ」で始まるメモ書きが残されていた。

    デカものとして、実に派手な事件でひきつけているが、
    常に問題となる、責任能力を問う法律、刑法第39条、
    そして、過去に酷い虐待を受け、心が崩壊した者が実行する犯罪と、なかなか重いテーマが柱となっている。

    骨太な読み応えのある作品だ。

  • どんでん返しが心地よいです。

  • 死体をカエルと呼ぶメモを残す連続殺人犯。

    途中少しグロさはあるけど、続きが気になり最後までイッキ読みしました。
    犯人を追う警官と、その上司の人柄も、私の好みでした。
    後半の激しさに、読んでいる最中に本当に手が震え、その時間、私は本の中の世界でリアルに情景を見ていた気がしました。
    今まで読んだ連続殺人の本の中で、1番没頭できました。
    猟奇的な殺人をする犯人が形成される成長過程で必要不可欠なのかもしれませんが、動物を殺す場面がどうしても個人的に嫌なので、★4つ。

  • 疲れるほどひっくり返された。
    これが初期の作品とはすごい。
    中山七里作品はなんだかんだ音楽がキーになってくるんだなぁ。
    しかし古手川氏がボコボコにされ過ぎて哀れ。

  • 重く暗く怖い・・・殺人鬼のお話。後のヒポクラテスシリーズにつながる人物が数名でてきます。ヒポクラテスシリーズを先に読んでしまったので、読む順番を間違ってしまった・・・。

  • 稚拙で残酷な殺害方法にぞくりとしながら、さくさく読んでいけます。

    乱闘シーンがいまいちどういう状況かわかりにくいけど、本能的にこわい。



    そして最後にはまたあっという展開がこれでもかと待ってます。

    期待してなかったのでびっくり。

    読む人を楽しませたいという中山さんの工夫にニヤリ。

    さよならドビュッシーとは毛色が違いすぎて、そこにもびっくりです。

    やっぱりこのミスは外さないかも!

  • 狂気という人間性。
    とめどなく鮮烈に圧倒的な圧力でもって描写される"それ"は、さて、特別なものなのだろうか。恐怖と絶望の中で登場人物たちはひたすらに翻弄され昏く昏く精神を歪ませていく。
    一本の殺人事件を軸に各々の過去と現在そして刑法39条が交絡し辿り着く運命。
    読者が自ら事件の犯人に到達するときには、きっと既に物語の思惑に飲み込まれているのだろう。

全555件中 1 - 25件を表示

連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)に関連するまとめ

連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)を本棚に登録しているひと

連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)の作品紹介

口にフックをかけられ、マンションの13階からぶら下げられた女性の全裸死体。傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。街を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の犯行だった。警察の捜査が進展しないなか、第二、第三と殺人事件が発生し、街中はパニックに…。無秩序に猟奇的な殺人を続けるカエル男の目的とは?正体とは?警察は犯人をとめることができるのか。

ツイートする