真・国防論 (宝島SUGOI文庫)

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著者 : 田母神俊雄
  • 宝島社 (2011年7月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796684576

真・国防論 (宝島SUGOI文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 国際外交の背景には実戦戦力が必要、自衛隊を管理監督する内局は不要、自主独立国家として自立した国軍が必要、というのが主旨。制服組から内局がどう見えるか等、制服組の実感が分かる点で本書は貴重。現在の自衛隊の保有戦力は把握されているが、外交とのリンクの仕方が不明であり、”気持ち”で書いている部分が多いので、国防”論”とは呼べないと思う。

  • 本音を語ったら干された有名な元空幕僚長。世界の力関係は所詮、軍事力であることは明白であり、なんとか自衛隊をもっと強化してほしいなぁというのが一国民の思いである。かなり過激な内容で一気に読める本。

  • この本を読んでなんで大きな問題になったのかよくわからない。国防に対しての提案じゃないですか。国防論のところだけでも読んどいたほうがよいですね。

    ・個人と個人ならば善意を持って接することが出来、利害関係がなくても関係が成立するが、国家と国家だと常に自国の利益を考えるため無理。

    ・日本が抑止力をもつということは、自衛隊を強い存在として人強いさせる必要がある。

    ・高村外務大臣が「日本は絶対に戦争をしない国だ」という発言は瞬間的に抑止力を大きく下げてしまう。本来なら「日本はあらゆる手段を排除しない」でなければならない。国を代表する政治家が、危機を誘発するような発言をするのは国際社会では考えられない。

    ・世界の軍は“やってはいけないこと”が決められており条約と慣習で成り立っている。日本は逆で“やっていいこと”が決められている。前者が国際社会のグローバルスタンダードで、世界で唯一自衛隊だけ反している。紛争は全てのケースを想定できないため禁止されていること以外は自分の判断で動けるようにして、軍が自立して任務を遂行できるようにしている。日本人の歴史観で軍隊が大きくなると暴走して戦争を始めるという誤った歴史館が非常に根強い。

    ・抑止力を強化するために重要なのは攻撃力。日本は専守防衛が基本だから相手が攻撃してこない限り、自衛隊は手を出さない。相手がダメージを受けないとわかれば攻めてくる。これは国を危険にさらし、毅然とした態度、殴ったら殴り返すくらいの構えがないと国を守ることは出来ない。
    たとえば北朝鮮は日本は攻撃してこないということがわかってるから、拉致やゆすりを行うことが出来る。

    ・専守防衛という観点から軍事行動の際に必要な、仮想敵国の詳細な地図がない。たとえば北朝鮮のミサイル基地攻撃について研究していたら、マスコミは大騒ぎし政府は関係者を処分することになるだろう。

    ・本来、軍隊というものは、国家の非常時に、敏速な対応をするためにあらゆることを研究、シミュレーションするものである。普通国民は「ありがとう」だが日本では「余計なことするな処分するぞ」となる。

    ・元来、国際社会では、軍事力とは紛争を抑止するためのものであり、外交交渉の後ろ盾となってきた。国同士の関係が悪化しても軍事力の優位性が保たれていれば、相手と交渉を続けることが出来る。時刻が弱い戦力で反撃できないとわかれば戦争の可能性も高まる。

    ・国際社会は、金持ちの国が、貧乏な國より強い軍事力をもたなければ安定しない。

    ・1955年バンドン会議で代表団は、米英白人国家と対等に話せるのは、大東亜戦争で彼らと戦った日本のおかげだ。もし日本があれだけの犠牲を払って戦ってくれなかったら、いまも植民地のままだった。という賛辞を浴びせた。つまりアジア諸国は、日本国民と違い、日本の軍事力が強くなれば、また侵略してくるとは思っていなかった。日本にあれこれ言うのは金がとれるという理由の中国・韓国・北朝鮮の三カ国のみ。多くの国は日本を責めていない。

    ・日米安保は、締結してから一度も発動されることはなかった。

    ・日本が攻撃力をアメリカに頼っている今の状態が、アメリカにとって都合がよい。アメリカなしでは抑止力を保持できない日本は、いざという時にアメリカの言うことを聞かざるを得ない状態。

    ・アメリカとの交渉はオープンな場で実施することが大切。オープンなケースでないときは日本の負けが多い。秘密にすると日本側の小数を囲み圧力をかけて要求をのませてくる。オープンな場で国民が注視するなかで進めたほうが、日本の国益にかなった結果が導き出せると思う。

    ・尖閣諸島での領海侵犯は中国にとって、日本は絶対に攻撃してこないとわかっているから9時間半も居座った。国際法から見ても明らかに違法。日中記者交換協定のせいかマスコミは非常に弱腰。政府として毅然とした態度が必要。

    ・尖閣諸島も竹島も、漁業権や海底資源獲得のために極めて重要な地域。

    ・今の日本国民には、国益、領土、国を守る国民教育がなされていない。領土についての意識を高めるには、長期的には国民教育が必要。

    ・中国、外国に土地を購入するというやりかたで日本の領土が合法的に乗っ取られる恐れがある。

    ・通常領土が実効支配されてしまったら、戦争をしないと戻らない。

    ・軍事力は外交交渉のバックにあり、無言の圧力になる。

    ・本来、攻撃と防御、双方併せもって国の防衛にあたるのが軍隊。

    ・アメリカは今のままが一番良いと思ってるのではないか。アジア地域の安定を望んでいるかと言えば疑問。国際社会ではもめごとがある方が利益が生まれる場合がある。日本周辺地域が安定してしまったら、アメリカはいらなくなる。

    ・アメリカは最新型の兵器を日本に売ることはなかった。兵器運用において、常にアメリカのコントロール下にある。

    ・武器輸出三原則を捨てて武器輸出ができるようになれば、いまよりももっと効率的に防衛力整備ができるはず。

    ・日米安保において、独立国として日本はアメリカと対等な立場を目指すべき。同盟関係というのは、本来双務的なもの。通常同盟国は戦争をやると決心をした場合、必ず連絡してくる。連絡を受けた側は、その戦争に参加するかしないかを決めることが出来る。巻き込まれるというのは大きな誤解。相手の同盟国が、領土に攻撃を受けた場合、一方の同盟国が助ける義務を負うが、それ以外は自分の意思を示すことが可能。

    ・同盟国として共同作戦に参加する国に対しては、伝える情報に差が出る。米軍には、一緒に作戦行動をとる国にはここまでの情報を流すといった何らかの基準があるようだ。

    ・アメリカに守ってもらうという片務関係では、彼らの要求にすべて応えなければならなくなる。自分の国を自分で守れる体制にならなければ、左翼の言うように「アメリカの戦争に巻き込まれて」となる。

    ・軍事力は国力に応じて備えるべき。経済力という観点で日本の防衛費を見た場合、GNP1%枠というのは決して多くない。防衛予算が少ないだけでなく、法律の縛りで自衛隊が動けないことも問題。自衛隊は防衛大臣による防衛出動待機命令がなければ準備さえできない。

    ・政治家のみなさんには、政局よりも国家や国民を重視した行動をとっていただきたい。

    ・国際社会では、核兵器の保有が国家の外交交渉力に天と地ほどの違いをもたらしている。核兵器をもっている國は発言力があるが、もっていない国は弱腰にならざるをえない。核兵器を持つ国は特権てk地位を占めることが出来るが、もっていない国は核保有国が決めたことに従わざるをえない。

    ・一発の被害に堪えられる国はないという意味で立派に抑止が成り立つ。中国が核兵器を持ってから、国連の常任理事国は台湾だったが、1971年から中国に変わった。アメリカが核兵器を保有した中国をコントロールするために、台湾を見放した結果だ。

    ・国家としては、結果できなかったとしても、核武装するといい続けたほうが核抑止力はぐんと高まる。

    ・ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、トルコの五か国が結んでいる条約にニュークリア・シェアリングがあり、これらの国は核武装国ではないが、いつでもアメリカの核をいつでも使えることで核抑止力を担保している。日本が核武装の意思を示して初めて、アメリカに対してニュークリア・シェアリングシステムの要求が出来る。

    ・核アレルギーという感情論ではなく、核に狙われている日本を守る議論をするべきである。

    ・自衛隊が注意している国は、尖閣諸島周辺でたびたび領海侵犯を行っている中国。拉致問題がある北朝鮮。力をつけてきたロシア。韓国と台湾は民主主義国なのでさほど心配していない。攻撃を研究することで、自分たちの守りの弱点にも気づくことが出来る。

    ・国際法に違反する行動には、国家として総理大臣が強い抗議の意思を表明すべき。

    ・尖閣諸島を守るため海上自衛隊が将来的に空母を保有し、離島が多い地域でも航空戦力を集中できるような体制をとるべき。中国が空母をもつことを前提に自衛隊の配備や装備を考えるべき。空母を含めた国力に見合う軍事力をもつべきである。

    ・実効支配されれば膨大な富を失うことになる。

    ・相手が戦力を展開する場合はそれなりの戦力をもって見張らなければならない。軍と軍がぶつかると戦争になると思っているが、中央政府がやると決めなければ、戦争にはならない。こぜりあいを恐れていたら国は守れない。きちんと国境警備するべきだ。

    ・中国の空母が出てきたら日本も空母で対抗するのが一番望ましい。無言の威圧を与えることが出来る空母とそれを取り囲む護衛艦が最適といえることは間違いない。

    ・日本は独立国として、だんだんと米国の軍隊に引き揚げてもらうのが基本。どこで軍事力のバランスをとるかという問題はあるが、米国が減少する分自衛隊を大きくしてバランスをとっていくべき。自衛隊が大きくなるとまた悪いことをするのでは、暴走するのでは、という誤った歴史館で日本国民は不安になるかもしれない。他国の軍事力に依存する前に、自国の軍隊をきちっとした形にもっていくことが、大切ではないだろうか。米軍の施設内で働いている日本人の給料は日本政府が払っている。つまり米軍は日本人をただで使っている。在日米軍が引き上げた後、自衛隊が在日米軍の役割を肩代わりすると、航空自衛隊はいまの1.5倍くらいになるだろう。米軍がいなくても対空強化さえなされていれば、日本の周りは海だから敵が簡単に入ってこない。海上自衛隊も1.5倍程度になると思われる。陸上自衛隊はいまのままで大丈夫と考えている。

    ・テロリストとは交渉しないとうのが、世界の常識。テロリストの要求を呑めば、そのときは人質は助かるかもしれないが、新たに拡大したテロを生むだけ。排除する能力があればテロを仕掛けてもやられる危険が高いと思えばテロは起こりにくい。1977年9月28日に起きたダッカ日航機ハイジャック事件で日本赤軍6人、16億円の金を渡した。2週間後、10月13日にドイツでルフトハンザ航空181便ハイジャック事件は、西ドイツがテロリストと折衝しながら最終的に犯人グループを射殺。このときの行動の違いが国の運命をわけた。テロリストの要求に応じた日本は、北朝鮮の拉致が多発した。

  • 話題になった当時は読んでなかったんだけど、今読んでみてもやっぱり、辞めさせられるようなこと何も書いてはらへんと思います。政治の場で、自衛隊や国防の問題が論じられないということが、非常にまずいと改めて考えた。
    曲がりなりにも60年以上戦争してないのは誇るべきことだと思うし、その状態を維持するために、武装するのか他国の傘に入るのかは人それぞれ意見が違うんだから大いに議論したらいい。その前の段階で俎上にすらのらないのが日本の現状。
    著者は自衛隊制服組の立場から、経験に根ざした意見を述べており、自衛隊員として至極まっとうだと思う。そもそも自衛隊員が発言する場も日頃少ないよね。もっとテレビとか出てもいいと思うけど。
    思ったより読みやすい本でした。未読の方は文庫になったのを機に読んでみてはいかが。

  • この本に出てくる防衛省内局や政治家もそうだけど、事実と直に向き合う立場に無い人ほど、観念論やあるべき論を前面に出して現場を混乱させていく。

    現実を直視してそこから出てくる意見のほうがリアリティがあるし、、考え方も共感できる。

  • 国防論と書いているが、世界の軍事的な潮流と日本の現実を踏まえて、経験則で提案している書。

    こういってはなんだが、第二次世界大戦以降、日本は良い意味でも、悪い胃意味でも、世界のスターンダードデはない国になった。そのことはメリットとして経済発展ではメリットになったし、外交・軍事面ではデメリットとなっている。

    田母神氏の主張は、日本をグローバルスタンダードをしり、それに近づけようという主張だとは思うが、果たしてその道が本当に正しい道なのか、ただただ反対と言うだけではなく、主張していることを理解した上で議論が必要であると感じた。

  • 著者自身の経験からの改善提案なので具体性がある。知らないことだらけなので勉強になった。100%軍人からの視点を知れる本。

  • 第29代航空幕僚長の田母神さんの本はいつか読もうと思っていた。
    実際読んでみると良くも悪くも彼は軍人であり、軍人の発想で外交と政治を捉える。そこには、経済や文化的な脈略などない。
    内局が不要だというのにはとても同意できるし、自衛隊は信頼すべき日本の「軍隊」だということもわかる。だけど、国防というのは、軍事力とセットの外交だけで行うものではない。
    まぁそんなことは彼は100も承知でこのような本を書いてるんだろうね。

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