蜜蜂のデザート (宝島社文庫) (宝島社文庫 C た 4-3)

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796684811

感想・レビュー・書評

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  • 「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の2作目。
    神戸でフレンチの店「ビストロ・コウタ」を経営するオーナーシェフ柴山幸太が主人公。

    助手はいるものの、料理は全部一人で作っているのですが、デザートがやや弱いのではと悩んでいる。
    お客さんがデザートをほめてくれたことがないのだ。
    研究のためにパティシエの意見を聞こうとあたりをつけ、妻の綾香と一緒に評判の高い店に食べに行ったり。

    ところが自分の店の客に食中毒が出て、ビストロ・コウタは閉鎖されてしまう。
    一体何が悪かったというのか?
    ほかにも食中毒が出た店があったと知り、中には閉店したところも。
    何か共通項があるのではと、いきさつを探り始める幸太。
    店を転々としたパティシエがいたのだが‥、まさか?!

    2歳のわが子・陽太にアレルギーが出てしまい、お菓子に使う基本的なものがもう食べさせられないという事態に。
    そこで、工夫したスイーツには愛情がこもっていて、おいしそう~!

    スイーツのコンテストをめぐっても話が展開。
    次々に出てくるスイーツがとてもおいしそうで、実感がこもり、それにつられて読み進む感じ。
    そのせいで、日常の謎的な雰囲気だけど、実は事件もしっかりあり、謎解きを楽しめます。
    作者も調理師免許を持ち、飲食店勤務の経験があるそうで、いかにもそれが生きています。

  • 禁断のパンダの続編。これもするすると読めた!ビストロ幸太シリーズもっと続いてほしい゚(゚`罒´ ゚)゚

  • このミス大賞の作品&タイトルに惹かれて(笑)

    パティシエ&シェフが大活躍のお話。美味しそうな料理にスイーツ。
    読んでるだけで、お腹が空いてきた。
    パリブレスト、私も食べてみたいなぁっと思いました。
    初めて読んだ作家さんですが、とっても読みやすく面白かったですよ。
    前作の「禁断のパンダ」も読んでみたいですね〜。 

  • 食べ物が物語の重要なアイテムとして登場する物語が好きだ。
    読んでいると同じものが食べたくなる。
    どんな味なんだろうと想像しながら読むのも楽しい。
    臆病なくせに自意識過剰で傲慢な男。
    そのくせパティシエとしての腕だけは一流の男。
    それが食中毒騒動が起きる前までの坂本だ。
    でも、人は変わることが出来る。
    すべてを失った坂本はどん底で大切なことに気づき、自らを変えることが出来た。
    食に携わる人間にとって決してしてはならないこと。
    その禁忌ともいえる行動をしてしまった犯人には怒りしか感じない。
    どんなに強い想いがあったとしても、自分の行為がその想いすら貶めていることに気づかないなんて…。
    理由がなんであれ、招いた結果は取り返しがつかない。
    一人の女性の幸せを壊し、たとえそれが欲にまみれたものだったとしても…命まで失う原因を作ったのは紛れもなく犯人なのだから。
    絶対に見て見ぬふりをしてはいけなかったのだ、と思う。
    明るい未来がみえる結末で本当によかった。
    甘さの中にいろいろと複雑な味、酸味や苦味や塩辛さが絶妙に込められている極上のスイーツ物語だった。

  • パンダから続けて読了。
    雪乃さんが辞めて、ホールスタッフは涼子さんに!
    雪乃さんも良かったけど、こちらも良いキャラ。
    はーあー。それにしても美味しそうなデザートの数々。
    合間に食物アレルギーや食中毒事件や殺人事件など、シビアなことも挟みつつ、それでも輝くデザートの描写ったらなかったです。
    幸太さんも料理人としても親としても、成長してるなぁと。

    続きはないのかな~とぐぐってみたら、この後は今のところ出てないのですね。残念。
    久々に途中で読み止めた時に続き続き!と気になる作品でした。

  • 殺人がいっこしかおきてないのに、あの解決はない。オチも、犯人はまぁいいとしても動機が適当すぎる。禁断のパンダが意外に面白かったから期待もあったんだけど…残念。

  • 食中毒を意図的におこす犯人には全く共感出来なかった
    料理人として或るまじき行為!
    今作も美味しそうなスイーツと料理には楽しめた

  • シリーズ前作がうわっ!って感じだったので覚悟して読み始めましたが最初の培養してる描写はやっぱり気持ちのいいものではありませんでした。食中毒は培養されたアレによって起こったということで…。前作でお腹にいた赤ちゃんが大きくなり、食物アレルギーにかかったことで、私自身アレルギーっ子を育てていたので大変さを身につまされながらの読書になりました。ラストまで読んで最初の描写からミスリードにはまっていたことに気づき唖然としました。あの描写から犯人が想像できないわけだ…。

  • 「2018年 POPコンテスト」

    所蔵なし

  • 面白かった!一気読み。
    スイーツの表現が本当に美味しそうで、読んでる途中ケーキ買いに行った。
    禁断のパンダと比べるとインパクトに欠けるので星4つ。

  • フレンチビストロを営むシェフ・コウタが探偵役となり、食中毒を引き起こしたデザートの謎を解く。

    ミステリとしてはどうということはないけれど、コウタの人柄と料理への情熱が微笑ましく、料理やデザートの描写が美味しそうで楽しい。


    かなり前に読んで、感想を書くのを忘れていた。
    「虹色の皿」を読んで、あれ?そこそこ楽しめた作家さんだったと思ったけど、勘違い?と確認し直して、記録漏れに気づいた。

  • 予備知識なく、前作も読まず、近藤史恵のビストロパマル的なイメージで読んだら、ちょっとグロかった。
    あまり好みの文体でなくて飛ばし読んでしまった。

  • 490

    2017年では124冊目

  • ミステリーではあるが、食に対する幸太の意識がプロである。食中毒は誰が何の為に起こしたのか?その動機には疑問も感じるが話としては面白い。

  • 前作『禁断のパンダ』より、こっちの方が面白かった!グロさは『禁断のパンダ』やけど。
    今回の犯人…予想外れた…悔しい!!

  • 前作と同じくグロいと思ってしまった。。。
    うげぇってなりつつも、ちょー美味しそう!!も入っててなんか胃がぐちゃぐちゃ(苦笑)。
    でも続きも見たいなぁ。
    書かないかなぁ??

  • 蜜蜂は 甘いけど、刺す時には毒がある。
    そんなメタファーで、
    ミステリーを展開する。

    デザートミステリーというふれこみ
    ふさわしい構成力。
    たしかに 美味しそうな表現力が 可能だ。
    そして、タマゴアレルギーとケーキ
    という テーマも うまい具合に処理している。

    パティシエ 坂本は才能あふれるが対人関係がうまくない。
    タケちゃんも 同様である。というか、坂本より
    コミュニケーションが うまくいかない。
    それで、間違った方向に 向かう。
    でも、千夏が やはり、かわいそうだね。

    コウタが、料理に対して賢明に努力する姿が
    うまく救い上げている。
    食は 信頼関係がなければ成り立たない。
    悪意が 存在すれば、簡単に 変質する。
    涼子ちゃんが 微笑ましい。
    善人なのだが 悪意 もなく 悪をなす。
    ニンゲンは 複雑な存在で その複雑さが よく見える。

    黄色ブドウ球菌。
    これを 題材にして 仕組んでいるが、
    それまで なんだよね。

  • 久しぶりにいっきに読めた本でした。
    前作もそうでしたが、フランス料理食べてみたくなりますね。今回はデザートだったけど美味しそうでした。
    展開も二転三転して面白かったです。

  • 2015.1

  • 著者の作品はアンソロジーで読んだことはあるが、長編物は初読。
    前作を読んでいないが十分に楽しめたのである。前作を読んでいたら、もっと楽しめただろう。
    食の安全は昨今問題視されているので、身近に起こる可能性があると考えさせられた。
    食のプロとしての、誇りと情熱が描かれており、また、パティスリー業の裏側も書かれていて、思わず、へぇとうなづいてしまう。
    培養の部分はグロいなと感じてしまうが、全体的にはほんわりとした印象がした。
    幸太が親として子供に自分の頑張る姿を見せているのに心が打たれた。店の将来も応援したくなる。将来、陽太が親と同じ仕事に就きたいと思うかもしれない。幸太の更なる成長に期待してしまう。

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