精神病棟40年

著者 :
制作 : 織田 淳太郎 
  • 宝島社
3.23
  • (1)
  • (8)
  • (9)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 71
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796686983

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  精神病棟に40年以上入院していた患者の著書。今では考えられないような偏見と処遇。 しかし、世界にいる精神病入院患者の6分の1を日本が占めているという数字は考えさせられる。国民性により発症のしやすさはあるだろうけど、上記の数字はさすがに偏りすぎなので、病院しか受け皿がなく他国では通院で治療できても、日本では入院するしかない人が多いんだろうなと。

  • 青年時代から60台に至るまで精神病院に隔離されていた患者の話。何度も退院し復帰しようとしたがそのつど支障が出てきて病院に戻らされてします。こんな患者が今の日本にどれほど存在しているのかと思うと暗澹たる気持ちになる。

  • 明日は我が身。
    異常と正常のボーダーラインが今イチよくわからない。

  • 何故心の病気が果てしない終身刑となっているのか。臭いものには蓋をする身内、病院、社会。酷さの極地。

  • 916
    16歳で統合失調症を発症以来、40年間の殆どを病棟で生きてきた本人の弁による

  • すごく興味深い。医療とお金儲けはものすごく深くダークに国絡みで絡んでいるのがここにもみてとれる。薬も似た感じかな。将来この関係が崩れていくことを期待して。。

  • 酷い話もあるもんだなぁ。
    患者の人生を金儲けのために台無しにするなんて。
    今はもうこんな病院存在しないと信じたい。

  • 10代半ばから60歳過ぎる現在まで、40年間精神病棟に入っているある方のお話。

    フィクションなのかノンフィクションなのか途中でわからなくなる。
    凄まじい。

    昔は精神病院が所謂、金の成る木みたいなものだった時期があったことが知らなかったとか、薬の話とか、知らないことだらけ。
    何より身寄りが無いということの大変さ。

    取材された方の他の著作物もおいおい読みたい。

  • 色々問題定義の多い作品。
    よくぞこの世に出してくれたと関心しています。

    16で『統合失調症』を発症した一人の男性のノンフィクション。
    原因と思われるのは彼の継母の彼への虐待だろう。

    昭和43年の一月に病院に収容。
    って事は、かなりの差別、侮蔑扱いを受けてきたはず。
    心ない言葉も数限りなく投げつけられて、忌み嫌われてたと思う。
    今だからこそ『精神病』は一般に浸透し始めているが、当時は…。
    私が小学生の頃も『黄色い救急車がやってくるぞ』と侮辱してたんだから。

    16の時から精神病院に入院し、そのまま転院を繰り返す彼。
    脱走もしたそうだが、あえなく連れ戻されている。
    そんなこんなで退院が近づくと体調を悪くしてしまう彼。
    そんな中から見えて来た精神病院のあり方。
    実は昭和39年頃には『路上生活者をかき集めて収容する場所』となっていたり、不正経理の温床となっていたり。
    病院(国)は入院患者を『金のなる木』としていたり。
    昨今は『認知症高齢者』もその対象となっている。

    44年経っても終の住処が『精神病院』ってどうなんでしょう。
    コレが精神に病を持った人達のlastかと思うと『コレで良いのだろうか?』と思わざるを得ない。

全9件中 1 - 9件を表示

時東一郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×