猫色ケミストリー (『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 84
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796688604

作品紹介・あらすじ

猫になってしまった理系女子。“絶食”理系男子とともに、もとの姿にもどるため、研究室で奮闘する一人と一匹は、大学内で違法な合成が行われていることに気づく。

『このミステリーがすごい!』大賞作家、有機化学ラブコメ×ミステリー第2弾!化学クラスタを中心に大好評!
表紙のイラストはカスヤナガトさん

感想・レビュー・書評

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  • 肩書きの凄い作者が書く本だから難しいかと思ったけど、
    すっごく読みやすく面白かった。
    確かに専門用語が多くそこはスルーしたけど。

    猫が出てくるお話は好きだな~なんでだろうか。
    人嫌いだった菊地くんが大活躍だったわ。
    でも絶対入れ替わるなんて嫌だわ。

  • デビュー作「ラブ・ケミストリー」に続く2作目。
    有機化学ラブコメ×ミステリとか。
    結局ジャンルは…?

    農学部の大学院で起きた出来事。
    院生の菊池明斗は、いつも一人で行動している~草食系どころか絶食系?男子。
    学内に住み着いている野良猫だけが、友達。
    やはり院生の辻森スバルとたまたま一緒にいたときに落雷に遭い、明斗の魂は女の子のスバルの身体に、スバルの魂は野良猫に入れ替わっていた!
    猫は意識を失ったまま、明斗として入院することに。

    何とか元に戻そうと奔走する二人。
    明斗は計算科学専攻だが、畑違いのスバルの実験が間に合わないため、口実を設けて猫を実験室に置き、スバルのテレパシーで指示されながら、実験を続けることに。
    明斗が、社交的な性格のスバルのふりをして喋るのが、大変なのだが。
    スバルが猫の姿で(テレパシーだけど)喋ったり、猫手でスマホをいじったり、思わずじゃれたりするのが可愛い。

    キャットフードに何かが混入されていた!
    実験室で覚醒剤が作られている疑いが起き、その捜査をする二人。
    常にいろいろな試薬を扱うため、作ることだけは意外に簡単にできてしまうんですね。
    学内の個性的な面々の中の誰かが、作ったのだ。
    はたして…?

    スバルの明るい性格で、気持ちよく読み進めます。
    学内の雰囲気も思い描きやすく、化学についての説明もほどほど。
    軽快なタッチで、楽しめました。

    著者は1979年、徳島生まれ。
    第9回「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞を受賞してデビュー。
    大手製薬会社に研究員として勤務。

  • このミス『ラブ・ケミストリー』の東大院卒の著者が描いた、理系草食男子の有機化学系ラブコメミステリー。
    理系草食男子ってかわいい

  • 前作と比べて、ミステリーの要素は増えたかな…。
    その分、ライトミステリーとしては面白くなっていたと思ぅ。

    骨格のストーリーは、まんま「転校生」なので、
    ラブコメとしては、意外性は小さかったかな…。

    でも、その分、主人公の草食度が控えめになってしまったかも…。
    やっぱ、理系草食男子は、お話の終盤までは格好悪くないとね…。

    舞台は、前作と同じく東大農学部だけど…、
    前作と絡んでない点は、よかったのか悪かったのか…。

    前作よりもシンプルでしたが、その分、甘めの評価といぅことで…。

  • 著者の前作『ラブ・ケミストリー』が面白かったので、amazonで予約して『猫色ケミストリー』も購入。
    結論から先に書くと、『ラブ・ケミストリー』の方が読みやすく、勢いもあって面白かったなあという印象。

    計算化学を専攻する大学院生の主人公と、化学専攻の女子大学院生の魂が、自分とは別の肉体に入り込んでしまい、元に戻るための方法を探るというのが、大まかなストーリー。
    そこに、違法な覚醒剤合成を行っている犯人は誰か?というミステリーが絡んでくる。

    この覚醒剤合成の真犯人は予測通りだったので、意外性が全く感じられなかった。一番怪しい人が、ひねりも無く犯人でしたという結論に、ちょっとがっかり。
    ストーリーに乗っかって最後の驚きを楽しむのが好きな私としては、もうちょっと意外性が欲しかった。動機に関しても、やや安易かなという感じ(←伏線はあったけど、そこで真犯人の正体を確信しましたし)。

    ついでに、「実は○○さんが好きでした」・・・というエピソードが同研究室内で多すぎるような気が。
    確かに理系の研究室は、研究室内とか学部内恋愛が非常に多いとは思うんですけれどね。
    でも、最後のあれはちょっと蛇足かも?
    覚醒剤中毒で暴れ回る○○さんを見てもなお、「ずっと好きだ!」と言える○○さんは凄いと思う(笑)。
    そんなに好きなら、「好き」というそぶりが伏線的に少し欲しかったです。

    あと、前作では主人公が化学合成の専門だったので、実験の描写などスムーズだったように感じるんですが、今回は素人設定だからなのか、いろいろ細かい上に説明的な文章が多いような気がしました。

    前作から続けて読んだので、ちょっと評価が厳しめになったかもしれません。

  • 猫ちゃん可愛かったので買った。おもろかった。

  • 中学生の頃、当時付き合っていた彼氏が誕生日プレゼントにとくれた1冊。
    活字を読むことがあまり得意ではなかったが早く読み終えて感想を伝えたい一心でひたすらにページをめくりました。
    理系には疎いものの分かりやすい言い回しで楽しみながら読むことが出来ました。

    この本をきっかけに喜多喜久さんの本をたくさん読むようになり、ファンになりました。
    今でも当時の気持ちを思い出したい時にこの本を読んでいます。
    年齢を重ねると感じ方もまた違い、変化に気づくこともあります。なんならそれを楽しんでいる自分もいます。

    また読み返したいと思える大切な1冊です。

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/772790

  • 図書館で借りた本。

  • 猫になった女子学生と女子になった男子学生が、元に戻るため四苦八苦していく内に研究室の秘密を知ることになる話。ほんわかした雰囲気のまま物語が進むため、落ち着いて読むにはピッタリ。結構終盤まで謎が残るため、考えるミステリーを楽しみたいときにもいいかも。

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著者プロフィール

喜多喜久

一九七九年、徳島県生まれ。東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。大手製薬会社の元研究員。第九回『このミステリーがすごい!』大賞にて優秀賞を受賞、二〇一一年受賞作を加筆した『ラブ・ケミストリー』でデビュー。主な著書に『青矢先輩と私の探偵部活動』(集英社)、『桐島教授の研究報告書 テロメアと吸血鬼の謎』、「化学探偵Mr.キュリー」シリーズ、「死香探偵」シリーズ(中央公論新社)がある。

「2022年 『死香探偵 真心は捧げられた死と香る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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