- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796688895
作品紹介・あらすじ
10年前、遠足で女子高生30名と教員を乗せたバスが、忽然と姿を消した。「某国による拉致」、「UFOの仕業」など様々な噂も流れたが、結局手がかりも見つからないまま「平成最大のミステリー」として現在に至っている。この怪事件によって姪を失った刑事・奈良橋は、独自に調査を続けていた。そんな彼は、管轄内で起きた「作家宅放火殺人事件」を担当することになり…。『このミステリーがすごい!』大賞作家の黒いユーモア・ミステリー。
感想・レビュー・書評
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初読の作家さん。文体が軽いので、サクサクと読めてしまうが、中身はしっかりとミステリー。奇想天外な発想で、本来ならムカムカするはずのサイコキラーも、何故か魅力的に思えてしまう。
物語は、10年前に、遠足に向かう女子高生30人がバスと共に消えた事件を追う刑事(そのバスには自分の姪も乗っていた)が中心となって進んでいくのだが、同時にある作家が殺され、その家は焼き尽くされるという事件も起こっていた。殺された原因を突き止めていくと、どうやらその作品にあると気付いたのだが、それに絡んだ人物も次々と殺されていき・・・。
捜査線上には1人の色の白い女が浮かんでくるが、その女はどうやら次々と違う人物と入れ替わって生きてきたようだ。
結局、最後まで謎に包まれた女。なんとなく次回作も出るのでは?と期待できるラスト。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【10年前、遠足で女子高生30名と教員を乗せたバスが、忽然と姿を消した。この怪事件によって姪を失った刑事・奈良橋は、独自に調査を続けていた。そんな彼は、管轄内で起きた「作家宅放火殺人事件」を担当することになり…】
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シリアルキラーのお話。
書き下ろし。
作家宅放火殺人事件を捜査する奈良橋桔平。殺害された作家のシリアルキラーを題材とした作品が見つからず、作家を担当した編集者、私立探偵など、その作品に関わる者が不審な死を遂げていく。
奈良橋は約十年前、ある女子校の一クラスが乗ったバスが失踪する事件で姪を亡くしており、最後まで娘を捜していた奈良橋の姉は「邪悪な者に殺された」と信じたままこの世を去っていた。
作家の事件を捜査していくと、身元が分からない不審な色白の女の存在が浮上する。
その女はお笑い好き、色白という共通項を晒しながら、すり替わって生活していた。
バス失踪事件とシリアルキラーの共通点は?
変化しながら生きる謎の女を奈良橋は追いつめることが出来るのか?
ミステリーというよりサスペンスですね。
犯人はすぐ分かってしまいますが、犯人の残忍な発想は勿論のこと、ルールを守る、勝負好きなど、読者に犯人の心模様を想像させながら読ませるところが凄いと思います。
後半は一気読みでした。 -
ざくざく進んだ。最後の被害者と加害者にあまりにも救いがなくて、それまでのようにスペクターだからとも割り切れなくて、力が抜けた。何となく、スペクターな彼女のことは憎み切れなかった。無茶苦茶なのに、小説の登場人物としてはある意味魅力的に描かれているってことなのかな。
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怖い‼
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シリアルキラーをこんなに愉快に描いた作品があったか?
奥が深い作品です -
女子高校生たちが乗った遠足のバスが突然姿を消す。
どこへ行ったのか、何が起きたのか
10年後、地中からバスと大量の白骨がみつかり
事件は動き出す。
絶対悪の女性を描いたミステリ
軽いタッチで読みやすいんだけど
あまりにぶっとんだジェノサイドぶりにゾゾゾ・・・ -
「絶対悪」を描いた作品。犯人も展開も先がよめてしまって、人が立て続けに殺されすぎて退屈に思うところはあった。
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さ程面白くない、現実離れ
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これはなかなかでした!!
毎回だけど、軽いタッチのミステリ?が多いこの方。
本当、大量殺戮を繰り広げる、お笑い芸人を目指す女が主役で、追っかけてる刑事、その他の面々も次から次へと手玉にとられる、そんな犯人に翻弄されまくりな内容ですが、とっても面白い。
まぁ、どんどん人は死ぬけどね。笑
実際にあった、サカキバラの事件に文字っていたり、本当にあった事件も散りばめて、胡散臭さを緩和してたりもして、シリアスな雰囲気でとってもふざけたミステリです。
これは気楽に読めちゃうし、他のこの人の本も気になる一冊です!!