大聖堂 (上) (ソフトバンク文庫)

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制作 : 矢野 浩三郎 
  • ソフトバンク クリエイティブ (2005年12月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (600ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797332568

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大聖堂 (上) (ソフトバンク文庫)の感想・レビュー・書評

  • 12世紀のイングランドが舞台。
    大聖堂の建築を夢みる職人トムは、雇われ仕事を追われ、家族を連れて流浪の身。一家は糧を失い、身重だった妻を失い、やがて、トムは森に棲む美貌の未亡人親子と出会う。

    その頃、キングスブレッジ修道院長に就任したフィリップは、修道院の経済改革に着手するが、大聖堂が火災によって消失する。

    大建築を仕上げたい芸術家肌の職人と、崇高な理想に燃える改革者の宗教家。二人の夢に、時のイングランド国王の後継ぎ問題が絡む。

    登場人物のすべてが善人ではなく、癖のある者たちばかりだが、彼らの信念が玉突き事故のように物語を突き動かしていく。歴史ってあんがい、こんなふうに行き当たりばったりで紡がれたのかもな、と。

    眠るのが惜しくて夢中で読んだ小説は久しぶりだった。

  • 全三巻1000ページを超える大作ですが、ワクワクが止まらない。
    歴史小説の醍醐味は全部入ってます。
    とにかく、悪役ウィリアム・ハムレイがまぢサノバビッチで、やることなすこと本当に最低なので、自身にふさわしい凄惨な最期をいつ迎えるのかが楽しみにすらなってきます。
    そして、迎えるクライマックス。歴史小説はこれだから止められない。

  • 大聖堂の建築を中心にして繰り広げられる人間の愛や憎しみ、欲望、復讐などを描いた作品。登場する人物がそれぞれ完全でないところに本来の人間らしさ、人間くささを感じる。必ずしも正義が勝つわけではなく、時には悪に圧倒され辛い逆境に耐えながらも少しづつ成長していく登場人物に次第に引き込まれていってしまう。人間の憎愛を中心に話が展開しながらも作者の大聖堂に対する入念な研究による深い知識がよりこの物語を面白くしていると思う。

  • 前半は登場人物の設定や物語の背景を掴むのに時間がかかったが、流れに乗るとドンドンおもしろくなってくる。
    策略と欲望が入り混じって混沌とした展開で、修道院長フィリップVS司教ウォールラン、アリエナ・リチャード姉弟VSハムレイ家などの対立軸がしっかり構成されており「この先、どうなる?」の連続。
    またルネサンス以前のダークな時代の空気や当時の建築技術、修道院の実像を感じながら読むことができる。
    このペースで中巻に一気に突入。

  • おもしろい
    とまらない
    寝不足!!

  • 12世紀のイングランドが舞台の壮大な物語。この本を手に取ったのは、長年のイギリス好きと、故児玉清さんがある番組で紹介されていたからです。児玉さんは原書で読まれたようですが、英語力のすっかり落ちてしまった私には翻訳本が精一杯。当時の風習・価値観、生活様式、宗教など全てが興味深いです。建築職人と修道院院長を軸に、大聖堂建設に向けた駆け引きの末、ようやくその夢が動き出したところで中巻へ。

  • 人間関係がこんがらがって、家系図を作成。
    トムの息子に対する態度や、その息子の乱暴さにいらいらする。エリンが出て行くのも当然。
    後半は、フィリップの策略が上手くいくのかハラハラ。

  • 大河小説。面白い!

  • 読みやすくおもしろいとは思うのですが、(読む気)エンジンかかるまで3分の2ぐらいまでかかりました・・・ここから先は早いはず

  • エエ加減洋書に手をつけようかなと決断したので・・・
    とりあえず邦訳から読んでみることにして図書館で借りてきた。

    上巻だけやのにぶっとい・・・ぶっとすぎる・・・。
    期限までに読めるやろか(-_-;)と思ったけど、結構ひきこまれて読めた。

    ウィリアムの悪っぷりがハンパない。
    中世にはこんな領主もホンマにいたんやろなあと思った。
    建築様式の描写のくだりはよくわからんかったけど、トムやジャックが魅了された理由は理解できたのでよし。
    エリン・・・どうしても大好きな「獣の奏者」の主人公を思い出してしまってつらかった(-_-;)(あまりにもキャラが違い過ぎて)

    裏切りや陰謀の連続で、上巻ではやお腹いっぱい気味やけど、借り物やからがんばる(>Д<)ゝ

  • 長かった
    面白いと言えば面白いんだけど
    イマイチ入り込めなかった

  • 多くの人に推薦された本。噂にたがわぬ面白さで、隙間時間全てを費やしてもまだ時間が足りない。ひとことでいうと【12世紀のイングランドを舞台にして、教会の大聖堂を建立する物語】だが、聖職者・職人・貴族という異なる社会階層の複数の登場人物たちの視点で進行する物語は全く飽きない。

    上巻では、建築職人のトム一家の物語に多くのページを割いている。この時代は技能を得ることが生存に直結する一方で、失業して冬を迎えると飢餓に直面することがトム一家の苦難の中で語られる。

    また、肝心の大聖堂を建設する修道院に関しての詳細な記述を通じて、よく教科書に書かれる「国民国家が成立する以前には教会こそが社会制度であった」、ということがよくわかる。行政、徴税、雇用創出、商売の場所提供etcといった様々な機能を教会が提供していたから。

    建築手法に関しては細かく書く一方で、教義など宗教的要素に関してはあまり記述していないのは非常に良い。

  • (一章)
    建築職人のトム・ビルダーは領主であるパーシー・ハムレイの息子ウィリアムの夫婦で住む屋敷を建てているところだったのだが、相手方のバーソロミュー郷より婚約を破棄されたため、建築も取り止めになった。大聖堂を建築したいという夢をもっていたトムは家族を連れて新たな職を求めにいく。
    場所を転々とするが、職につくことができず、家族は貧困に苦しんでいた。そんななか、妊娠中の身であった妻アグネスが出産後に息絶える。トムは妻を土の中に埋め、食べものがないから連れて行っても死んでしまうだろうということで、生まれたばかりの赤ん坊を妻の墓の上に置いていく。しばらくすると後悔の念から赤ん坊のところに戻るが、その姿はなくなっていた。周辺を探してみるものの見つからない。しかし、そこでウィンチェスターへと向かっている途中の森で出会ったエリンという名の女性とその息子ジャックが姿を現す。彼らによると赤ん坊は生きているらしい。果たして赤ん坊は修道院で保護されていた。エリンの助言によって、赤ん坊を修道院に残していき、ウィンチェスターを目指すことになる。
    (二章)
    修道院長の座を巡る争い。
    フィリップvsリミジアス
    (三章)
    ハムレイ家によるバーソロミュー家に対する復讐。
    (四章)
    仕事を求めキングズブリッジを訪れたトム一行だったが、仕事をもらえず。とりあえず一晩泊めてもらって翌朝旅立つ予定だった。しかし、その夜ジャックが大聖堂に放火し大聖堂は崩壊する。ただそのおかげで新築するべくトムが雇われた。しかし、副院長リミジアスはエリンを魔女だと怖れ巧妙に立ち振る舞い、エリンを修道院から追い出すことに成功した。なぜエリンを怖れるのか?
    (五章)
    ウォールラン(キングズブリッジの司教)とフィリップがスティーブン王に謁見。バーソロミュー伯の領地を修道院側にいただけると思っていたフィリップだったが(そうなるようにウォールランが協力してくれていると思っていた)、実はウォールランはヘンリー(スティーブン王の弟でウィンチェスターの司教)と手を組み、自分の城造りのために領地をもらいうけ、フィリップをその道具として利用していたことが判明する。ハムレイ家の夫人がフィリップに教えてくれたのだ。そこで、フィリップはハムレイ家と秘密の交渉をし、自分たちが必要なところだけもらい、残りはハムレイ家の所有としようということを取り決めた。翌日、スティーブン王の口からその言葉がでると、ウォールランは口あんぐり。これはフィリップのせいだと知ると敵意を剥き出しにして、対立の線がはっきりと刻まれることになった。


    物語の進行に関してやや冗長的だと感じる。
    また、これは僕が苦手だからだけど、男女の営みまたは強姦の描写が生々しいので、その場面は辟易しながら読んだ。

  • 12世紀イギリスの物語。大聖堂の建立を目指す修道院を舞台に、様々な人達の思惑が絡み合うヒューマンドラマ。三人称で書かれてて、複数の主要人物に視点を切り替えながらお話が進む。視点は善人だけでなく悪人にも切り替わる。誰に切り替わってもハラハラドキドキワクワクする。

    謎の死刑執行、王位継承をめぐる謀略、修道院長選の取引。略奪される伯領、森に住む不思議な親子、燃え落ちる大聖堂。まだ上巻なのにすごい展開、めちゃくちゃ面白い。

  • 【「蘭岳」第130号(2014)による「私の推薦図書」記事の転載】

    それはまだ,魔女や呪いの言葉が人々に信じられていた中世ヨーロッパ.イギリスの片田舎,キングズブリッジ.その大聖堂を中心に物語は進みます.上中下,結構分厚い文庫本で全3巻.主要な三者が出揃うまでちょっと退屈かもしれませんが,上巻の半分程まで読み進めれば,もうあなたはキングズブリッジ大聖堂の建築現場に居るのではないでしょうか?キングズブリッジはイギリスに同名の都市があるものの,作中のキングズブリッジは著者の創作によるものとのこと.実際にキングズブリッジ大聖堂を見に行くことは出来ませんが,ヨーロッパ観光で大聖堂を訪れた時には,その建築に携わった人々の人間ドラマに思いを馳せることでしょう.

    しくみ情報系領域 准教授 柴山義行

    図書館の所蔵状況はこちらから確認できます!
    http://mcatalog.lib.muroran-it.ac.jp/webopac/TW00332007

    #「蘭岳」内の「私の推薦図書」コーナーに掲載された記事を許可をいただき転載しています。

  • 大聖堂建立をめぐる壮大なお話なので、当然のように登場人物が多く「えーこれ誰だったっけ」と思いながらもなんとか1巻読了。っていうかアルフレッド、もうちょっとお父さん注意してあげてもいいんじゃないの?14歳にしてはいやがらせが子供じみてるんだけど。とにかく次巻も楽しみです。

  • 中世イングランドを舞台にした聖堂を建てる男の物語、、、と思いきや、彼が死んでも話は続く。
    国王と教会とそれぞれの内部闘争と、形勢が目まぐるしく変わる波乱万丈の物語。読みごたえありの太い文庫の全3巻。

  • 12世紀のイギリスを舞台にした大聖堂建立をめぐる壮大な物語。心に葛藤を抱えて生きるきわめて人間らしい人々が織りなす群像劇に圧倒された。上巻は主に建築職人トムと修道院長フィリップの視点で描かれている。美しい大聖堂を建てたい、というふたりの夢ははたしてかなうのだろうか。今後の展開が気になる。

    2010年、TVドラマ化。『ダークエイジ・ロマン 大聖堂』。

  • レビューは下巻にて。

  • 綿密な構成と幾多の伏線が張り巡らされた荘厳な物語。大聖堂という一つの象徴を用いて変化のダイナミズムを描く筆力に圧巻させられる。

    本作品を読むうえで読者側にもある程度の素養が求められる。まず12世紀のヨーロッパは現代と大きく異なり、暗黒時代を抜けたイタリアのルネサンス前の比較的後進的大地であった。品位と野蛮が交錯する、前近代的な混沌とした時代であった。そうした時代のなか大聖堂建築を夢見る野蛮な建築職人のトム、品位の象徴でありながら残虐なウィリアム、中立的な聖人と人間的危うさを兼ね備える修道院長フィリップスの対比が見事に冴える。国家と修道院で繰り広げられる権謀術数と、それに翻弄されるトムの姿が、この上巻の胆だろう。

  • とにかく惹き込まれる!一気に中巻下巻へ。

  • それぞれの私利私欲が交差する。

    馴染みのない世界観が新鮮ではあるが登場人物全員の二面性がリアル。

  • 大聖堂建設に秘められた、様々な策謀の数々。
    中世のイングランドを舞台に繰り広げられる修道院運営、そして、王国の権力争いなど事細かに描かれている。そしてその陰謀は手段は変われども、やはり昔も今もあまり変わらないのかもしれない。フィリップ院長vsウォールラム司教。アリエナvsウィリアムの対立軸が面白い。

  • とりあえず、中巻へ!

  • 神と王権が凌ぎ合う12世紀イングランドでの大聖堂建設を核に、石工や修道院長などのそれぞれの群像劇。寒冷期の前でまだまだ農業収穫が豊かだった感じはするが、それでも何かひとつ間違うと飢えと寒さに彷徨うことになる中世の姿がリアルに迫る。

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大聖堂 (上) (ソフトバンク文庫)の作品紹介

いつかこの手で大聖堂を建てたい-果てしない夢を抱き、放浪を続ける建築職人のトム。やがて彼は、キングズブリッジ修道院分院長のフィリップと出会う。かつて隆盛を誇ったその大聖堂は、大掛かりな修復を必要としていた。折りしも、国王が逝去し、内乱の危機が!十二世紀のイングランドを舞台に、幾多の人々が華麗に織りなす波瀾万丈、壮大な物語。

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