クレイジーカンガルーの夏 (GA文庫)

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著者 : 誼阿古
制作 : 藤本 みゆき 
  • ソフトバンククリエイティブ (2006年11月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797337839

クレイジーカンガルーの夏 (GA文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 1巻完結。『クレイジーフラミンゴの秋』というスピンオフ作品がある。ライトノベルレーベルから出ているけど挿し絵は一枚も無く、内容も普通の少年談で、狭義ではライトノベルでは無いと言える。ライトノベル否定派にはたぶん好印象を持たれるのでしょう。
    これといって事件も起こら無い展開にこれは地雷かと思いながら読み進んだら、後半の残酷な場面で引き込まれた。例えるなら「渡る世間は鬼ばかり」の舞台での「スタンド・バイ・ミー」。

  • 子供に聞かせたくないと隠そうとする親心、当人(子供)の意思を尊重して欲しいと願う子供たち。傷つき哀しい目に合わせたくないという親心。当事者なのに何も話してもらえない、けれどどうしても言いたいこと、やりたい事がある彼を見て、大人の言い分が判らず彼の意思を尊重し叶えてやりたいと願う仲間の友情。どちらも大切な人達の幸福を願っているのにぶつかる意見、そこにある大きな隔たり。大人は経験ないしは知識を得て、現状における最善を選び、子供は子供にできる方法で精一杯考えて行動した。守りたい、ただそれだけだったのに。

  • 懐かしい中学生の青春物語を装うトンデモ本。平和な関西某市の日常は、東京から従兄弟がやって来たことで変わり始める。相続や本家と分家の微妙な問題や従兄弟の両親の離婚係争が降りかかる。主人公と友人たちは、洌史を東京の母親に合わせようとするが・・・・・・。

    子供じゃないんだからとしかられ、まだ子供だと言われる日々に反発する子供たち。大人になる一瞬の期間を切り取りながら、祖父母世代・父母世代・子供世代の思いが交錯する。そんな生々しい物語。

  • 関西弁のが読みなれないせいか、ちょっとよみずらかったような?

  • 面白かったです。面白かったなんて言葉では本当は全然足りないのだけれど。誰もが通り過ぎてしまう、13歳という季節を鮮やかに切り取った物語。物語の舞台は1979年の兵庫県T市。13歳、中学一年生の広樹は、友人の秀一、敬道、東京から越してきた従兄弟冽史と楽しい夏休みを送るはずだった。けれど偶然知ってしまった冽史の家庭の事情から、4人はある計画を立て、実行する。私は男の子ではないし、1979年という年代を実感できる年でもない。けれど、確かに中学生の頃自分が漠然と感じていた、不安や焦りや、大人への苛立ちや、伝えたいのに上手く言葉にならない思いや、そういったものがこの物語には詰まっている。誰でも、そういった思いを抱え、世界の広さを知り、大人になっていく。レーベル的にはライトノベルに分類されるのかなという気もしますが、これは子供が読んで面白いと言うよりは、13歳という季節を通り過ぎてしまった大人が読んだ方がしっくり来るんじゃないかな、と思います。読んでよかったそんなふうに思える本でした。

  • 「クレイジーカンガルーの夏」は誼 阿古(よしみ あこ)さんのデビュー作に当たる。<br>
    都会でもなく田舎郊外の、旧来的イエ制度というのは厄介だ。旧来の大人たちは自分達にとって都合のいい封建主義だけを利用しようとするので、現実に生きなければいけない若い世代はその価値観のギャップに悩む。<br>
    それでも確実に時代はバトンタッチされていくし、されなくてはならない・・・しかし、そのバトンタッチは必ずしも大団円に進められるわけではなく、様々な葛藤と軋轢を生み出しつつ、変わるものと変わらないものを馴染ませながら、ほんの少しずつ前に進むのだろう。<br>
    ライトノベルというカテゴリのなかで、著者はよくこの「実感としてわかってもらいにくい家庭環境」を背景に少年の成長を描ききったものだ。<br>
    少年時代に聴いた音楽とか見ていたアニメとか読んだ小説とか色々、それら全てがかけがえのないものとして描かれていて愛情ある描写が居心地良い。1979年が舞台の作品で主人公が気に入るのは「はっぴいえんど」好きなアニメは「ガンダム」兄の部屋から流れてくるのはイーグルスやクラッシュ サザンの「いとしのエリー」・・・・
    思春期に「それがあったから生きてこられた」という音楽とか漫画とか映画が「在る」ということは本当に幸せな時間だし、いまの中学生にこそ、そういった存在が必要なんではと改めて感じさせられた。<br>
    大人になった広樹にとってカーラジオで流れてきた「はっぴいえんど」はきっと彼にとって唯一無二のものだったろう。<br>
    そんな音楽は、きっと誰にでもあるはずなのだ。<br>

  • 川西の話

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クレイジーカンガルーの夏 (GA文庫)の作品紹介

田んぼの上を通り過ぎるジャンボジェット。ラジカセから流れる「はっぴいえんど」の歌。中学一年の夏休み。須田広樹が待ちに待った夏休みは、仲の良い秀一や敬道、それに東京から転校してきた、ちょっとあか抜けた感じの従兄弟・冽史を交えてにぎやかに始まった。プールで遊んで、昨日のガンダムの話で盛り上がって、大人のリクツなんかには全然納得したくなくて…いつまでも続けばいいと思っていた。そんなある日、冽史の家の事情をきっかけに、4人はちょっとした冒険を試みることになるのだった。誰しも心のどこかに残している少年時代が色鮮やかに蘇る、ちょっとノスタルジックなストーリー。

クレイジーカンガルーの夏 (GA文庫)はこんな本です

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