カラクリ荘の異人たち‾もしくは賽河原町奇談‾ (GA文庫 し 3-1)
- SBクリエイティブ (2007年7月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797342987
作品紹介・あらすじ
異世界へ行く方法を尋ねられ「車か電車で行けば?」と答えた太一に、クラスメイトの采奈は「そんなのつまらないし、安易すぎ」と言った。しかし、下宿することになった空栗荘へ向かうため彼が賽河原町でバスを降りると、そこは人でなく魚人やムジナ、のっぺらぼうに、喋るカラス-etcたちが行き交う、妖怪たちの住む町だったのだ。おまけにたどり着いた空栗荘は、人間とはいえ一癖も二癖もあるような住人たちばかり…。そんな「あちらとこちら」が混じり合う場所で新生活を始めた太一に巻き起こる、不可思議な出来事の数々とは?賽河原町奇談開幕。
感想・レビュー・書評
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ジャケ買いと、妖怪モノだったので興味を持ち。
しかしいい話だった。
幼少の頃のトラウマで、他人に接することが苦手になってしまった主人公太一。
父親の勧めで、父の友人が営む下宿にしばらく世話になることになった太一が
目的の町のバス停で降りるとそこは
魚人や喋るカラスが闊歩する、妖怪の町だったーー!
主人公の性格が、何事にも冷めてて、つっけんどんで
対人に関して不器用な部分も含めて
至るところで自分の妹に似ていてちょっとイラッときた←
世界と自分を隔絶させてしまう主人公に、
なんとかこっち側に戻ってきて欲しい…そう思わせられる。
そんな主人公を包む作品全体の雰囲気はとにかく優しく、落ち着く。
賽河原町自体が妖怪の世界と繋がっているせいか、
昭和っぽい懐かしい空気を持っていて、胸が和む。お祭りとか素敵。
登場人物たちも、キャラが立っていて、なんだか古くから知ってる人のよう。
みんな好き。
心に空洞という名の傷を負った太一が今後どう変わっていくのか?
温かく見守ってあげましょう詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カラクリ荘の異人たち~もしくは賽河原町奇談~ (GA文庫 し 3-1) (GA文庫 し 3-1)
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『封殺鬼』はライトノベルで楽しみどころが良くわからなかったが
こちらはやはり良くある形式ではあるにせよ読みどころがわかりやすい
きれいすぎて作者の味があまりない感じではあるけれど -
・ライト色の強い封殺鬼だ
・だってミヨシくんと十遠見さんが非常に聖とユミちゃん
・だがCV諏訪部はタカハシさんだと思う
・アカネちゃんこれはいいロリ
・オカルト部分の闇もわりとライト霜島節
・ラブコメだーー!! -
06/27/2016 読了。
知人から拝借。 -
幼い頃のトラウマから、大切な感情まで忘れてしまうほどに頑なに冷え切った主人公の心。廻りの人たちとの関わりやいろいろな体験によって、自分には見えていなかった本当のことがたくさんあると気付き、頑なな心も少しずつ溶かされていきます。主人公の心の声が物語を途切れさせることなくスムーズに運んでいきます。複雑な伏線とかはないけれど、すっきりしていて、これはこれでいいかな(^^) じんわりな処もあるけれど、全体的にさっぱりした印象。でもその分読みやすいです。まだ入り口のようなので、続きが楽しみ♪
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封殺鬼が好きなので、Kindleで見つけて買ったものの、表紙の絵柄と冒頭の主人公のナイーブさに食指が動かず、しばらく放っておいた本。
でも読んでみたら、やっぱり霜島ケイさんだけあって、全然面白かった。 -
以前ツイッターでオススメして頂いた作品ですが、妖怪が出てくるけど怖くなく、ほのぼのしていて、何となく懐かしく感じるものもあったり、不思議な感覚のお話でした。面白かったです。
http://lettura.blog86.fc2.com/blog-entry-340.html -
全4巻完結。第3巻のあとがきで番外短編があると言っているが、これは未読。
和泉がんばれっ!六花(第3巻登場)雪女でツンデレなんて素敵だ。 -
優しくてレトロな雰囲気が好きです。けっこう淡々とした語り口。ライトで読みやすい。異界とつながるカラクリ荘に下宿することになった少年が、過去のトラウマで心から失った何かを、妖怪たちとの交流を通して少しずつ取り戻していく。
続き、読みます。 -
妖怪たちの暮らすあちら側と、人の暮らすこちら側との話。キャラクターが魅力的。ちょっと切なくて、でも優しい雰囲気。
2013/03/16 -
かわいい~。ミギーさんのイラストが随所随所に散りばめられてるというだけでお値打ちものです(*´∀`*)
カラクリ荘の人たちもみんなかわいくてほのぼのしちゃいます。特にミヨシさんとレンさんと大家!
続編にも手を出してみようかな… -
挿絵も相まってかわいらしい。
軽めコミカル妖怪話。
ヤングアダルト。 -
何か、大事なものをすとんと忘れてきたよな主人公。
父親は再婚するし、主人公はそんなで家の中はぎすぎす。
親としては、妥協案も出したくなるもの、です。
感情がすっぽりどこかに抜け去っているおかげで
妖怪に会おうが何が起ころうが動じない。
ある意味いい事だとは思いますが、ないと困る場合も。
来た時は無表情無関心だったのに、やはり泣く子に勝てず?w
少しずつ、なじんでいくというよりは感情が出てきていて
立派な『お人好し』へと成長していっている気も。
人ではない世界と、人の世界。
全体的にほんわかしているのが、結構好きです。 -
霜島ケイさんの作品は「封殺鬼シリーズ」は読んでたのですけど
この新シリーズを最近知ったのでつい買っちゃいました。
だって妖怪が出るいうから。妖怪モノ大好物なので。
とりあえず紹介的な始まりの1巻なので大家さんの謎とかこのカラクリ荘の秘密とかさわり程度でまて次号って感じでしょうか。
主人公君も何か秘密が明かされそうであやふやでしたし。 -
○感想
金曜日に、
飲み会行きの電車の中で読んで泣きそうになった。
のらりくらり、昼行灯のような人になりたくなる。 -
妖怪に話しかけられても、淡々と受け答えする主人公がイイ。ありがちなトラウマ話や人情(?)話はつい読み飛ばしてしまうけど、カラクリ荘の癖のある住人や懐こい妖怪たちが魅力的。
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ミギーさんのイラストに惹かれて買った所、おもしろい作品に出会いました・・・!
続刊はまだ読めていませんが、時間があればこの巻だけでももう一回読もうかな・・・と考え中 -
イラストと話の内容がマッチしているなぁと思った。
霜島作品は初めて読むし、ミステリーのイメージがあったが今回はファンタジーだった。
作品の世界観となる賽河原町は、その名の通り面白い所だし、主人公が下宿する空栗荘の住人も不思議な人ばかり。
知っているだけでも、後二巻はあるはずだから今後が楽しみ。
>それにしても、ミギーさんのイラストを久しぶりにみた。相変わらず独特。