ペルソナ作って、それからどうするの? ユーザー中心デザインで作るWebサイト

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797347104

作品紹介・あらすじ

アメリカで注目を浴びるペルソナ手法を日本向けに変換+Webサイト構築に応用したテクニックを解説。ペルソナの価値だけでなく、ペルソナ作成後の具体的なデザイン方法についてケーススタディを通じて紹介します。

感想・レビュー・書評

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  • ===読んだ動機===
    ペルソナについて多視点を把握しておきたくて。

    ===どの部分を・どのように・どれくらいの時間で読んだか===
    第1章P37創造性に対する誤解、第2章、第4章、第8章、第9章P286ペルソナ作ってそれからどうするの?、第10章テスト設計にもペルソナ/シナリオを有効に活用する

    ざーっと流し読み。メモ含めて45分程度。

    ===感想==
    全体的にいいことを書いてあるし、文も読みやすい。
    ペルソナをどう使うかの部分が詳細に書かれている点はよかった。

    けど、ただただ長い。誰が読むんのか?この本自体の読者ペルソナを、私は知りたい。
    人間中心設計関連の活動に取り組むとき、もっと迅速に本質や実践手法を読める本が他にある。
    ユーザビリティエンジニアリング第2版、UXデザインの教科書、EXPERIENCE VISION、Web制作者のためのUXデザインをはじめる本など。

    ===メモ(定義、重要なこと、気になったこと)===
    P37 イタリアの美術教育者ブルーノ・ムナーリ「ファンタジア」中での定義
    ・ファンタジア:これまでになかった新しいことを考え出させる人間の能力。実現可能か機能面はどうかなどは考えなくてよい。
    ・発明:ファンタジアと同じ技術。認識している事柄同士が持つ関係を利用してこれまでになかったものを考え出すが、最終的にこの関係を実用性に向かわせる。美的問題は含まれない。
    ・創造力:ファンタジアのイメージ面と発明の機能面の両方を多角的な方法で利用するもの。企画設計する手段であるデザインの分野で活用され、ひとつの問題のあらゆる側面(心理的、社会的、経済的、人間的側面など)を内包する手段。
    ・想像力:資格かの手段。ファンタジア、発明、想像力によって考え出されたことを目に見えるようにする手段。

    P166 ユーザ中心のデザインプロセス8要素:①体制づくり②問題の定義③観察とデータ収集④ユーザ行動分析⑤ユーザ行動のリデザイン⑥プロトタイピング⑦デザイン評価⑧オペレーション・デザイン
    P168 ユーザ中心デザインの7つの作法①ひとりで考えない②手を動かしながら考える③議事録を書く④計画を立てて行動する⑤リズムを作る=習慣化する⑥戦略的に本を読む⑦何度も検証しコンセプトを壊

  • ウェブ関連の仕事をしているのでなくても、人間中心設計に興味ある人は一度は読んでみたらいいと思う。

    以下φ(`д´)メモメモ...

    HCDの日本化:従来ドキュメントベースで勧められていた作業プロセスを「皆で手を使って考える」ワークショップベースのデザインプロセスへと変換します。従来、日本の伝統文化においては連歌会や茶会など、少人数のグループの寄り合いに夜「あそび」の会が催されましたがワークショップベースのデザインプロセスのお手本にするのもそうした少人数での場の共有によるコラボレーションになります。

    日常生活を送るために繰り返される様々な基本敵動作を観察し、研究することで、人と向き合ったデザインを生み出すことが出来るでしょう。

    問題をとくためのデザインの方法をデザインすることから始めなくてはいけない

    「われわれの事業は何か,何になるか、何であるべきか」

    クライアントがきちんと問題を定義してくれることを期待しているのだとしたら、デザインを請け負う姿勢としては失格です。

    物の歴史を知ろう

    モノでなくコトをデザインする

    破壊行為を上回るだけの物の価値がなければ、新しいものを作ってはならない

    ペルソナをチームメンバーに加える

    利用という体験を伴う行為には身体が感じられる物理性が不可欠

    顧客は自分自身のニーズや不満というものを全て理解しているわけではない

    4,5セグメントのユーザグループに対して5,6人ずつ観察調査を行うのが一般的なユーザ観察調査

    ぺるそなはたんなるゆーざのプロフィールではない。あくまで自分たちがデザイン仕様としているものを具体的にどのような形でデザインすべきかを考えるヒントとなる情報の集まりがペルソナ

    旅は大抵の人が思っている以上に早くから始まり、終わるのも遅い

    フィールドワークによる経験の拡大

    ムナーリの方法論でさえも、理解するためのデータ収集・分析をもってのみ、想像力を生かしたデザインが可能になるとしている

    わかっていないことよりおそろしいのは、わかろうとする好奇心を失うこと

    創造性は個人の才能の問題である以上に仕事のやり方に関わる問題であり、かつ個人の仕事の方法である以上に組織的な仕事の方法に関する問題

    UCD
    1:ひとりで考えない
    2:手を動かしながら考える
    3:議事録を書く
    4;計画を立てて行動する
    5:リズムを作る=習慣化する
    6:戦略的に本を読む
    7:なんども検証しコンセプトを壊す

    HCD=未来の人々の暮らしや仕事の仕方を提案する活動

    わかっていないことをリスト化する

    利用者の経験をチーム全員が身体に叩き込むことが大事

    グランドデザインでユーザ行動全体を俯瞰した上で、そこから何を引いていくかという引き算の発想をすることが大事

    ワークショップに参加するメンバーに求められるのはなにより他人の話を聞き、それをドキュメントに落とし込める力かもしれません

    ユーザ評価はあくまでもザインを進めるための手段であって目的ではない

    あくまでもペルソナがターゲット

  • 「デザインとは何か」のような抽象度から、デザインをUXと紐づけて行う必要性を説いている本。具体的な方法も載っているが、今回は抽象度の高い部分を中心に読了した。
    普段からユーザー行動を良く観察することが重要であり、N1分析にも通ずるところがあった

  • 縦組み2段でびっしり中身の詰まった相当なボリュームで、やっと読み終わった。
    これを読めばすぐペルソナ作って人間中心設計プロセスを取り入れたデザインできる!というような簡単な内容ではない(本に沿ってプロジェクトを進めると予算に合わない可能性大アリ…)けど、デザインとはどういうことか、どういうプロセスでものづくりが進んでいくのか、たくさんの書籍やアカデミックな専門分野の話を織り交ぜながら丁寧に解説されていて身になる本。社会人から教授になった大学教授の内容の濃い授業を聞いた感じ。参考文献も、読みたくなる本が多い。
    「Webサイト」という言葉が書籍タイトルに含まれているけど、アプリにもサービスにもすべて通ずる話だと思う。
    気になった部分を覚書としてまとめたいけど、結構な量になりそうなくらい、後から参照したい部分が多い。読み返してもいいと思える良書。取り入れられる部分から実務に取り入れていきたい。

  • 糸をより合わせて紡ぐような丁寧な論調で、特に前半の意識合わせがとても有効に思う。ユーザー中心デザインの基礎が、きちんとわかる感じ。

  • ユーザー中心のデザインを考える本。
    まずは本のタイトルの内容になる前段として、なんのためにデザインを設計するのか、ウェブサイトを立ち上げるのかを定義している点が良い。
    まず、設計するや、開発するというプロセス時点で本来誤っているといることを再認識させられる。そもそもなんのためにするのか、どんなユーザーに利用するのか、
    システム屋の独りよがりじゃ、あかんよっていっているわけ。

    それを説明した上で、こんなフレームワーク、考え方がありますよっていって登場するのがこのペルソナという手法である。
    ユーザー中心デザインとして、誰がこのシステムやWebサイトを使うのかということを考え、デザインを設計していくわけだ。そのプロセスが立ち上げからテスト手法まで一連のプロセスが本書には掲載している。
    デザインそのものが具体的に書いてあるわけではなく、どういうにしていきましょねということが書いてあり、ペルソナを創造することで、あながち答えがみえそうな気が個人的にする。

    本書、デザイン、経営思想など色んな文献を参考にしているので非常に説得力があって良い。
    こういった本で引用として、ドラッカーやまさかのサイモンまで登場するとは思わなかった。

    やや、冗長的で読みにくい部分もあるのが難点か…。

  • ユーザ中心のデザインを考える話。

    デザインとは?の考えから始まる序章が充実。
    後半の実践編は、マネれそうなことをつまみぐいか。
    デザイナーって何?って感覚が生まれた。
    良書。

  • デザイン思考に欠かせないペルソナデザインを具体的につくる方法やデザインとは何なのかをかなり詳しく書いています。マーケティングに不可欠な人を観察することを学ぶことができる本です。

  • Webサイトのデザインは芸術的、直感的なひらめきで行われるのでなく、サイトを利用するユーザがどういう状況で利用するかを、綿密に分析しストーリーを組み立て行っていくというあたりまえのことを再確認した。
     本書は内容は濃く、400ページにわたりペルソナ手法を使ったやり方が詳細にまとめられている。ただ文章が自分にとっては多少読みづらく、理解が難しい部分もいくつかあった。
     また本書の手法をとりれるとかなりの期間、費用がかかるので、簡単に試せるものではない。

  • 何度目かのトライで漸く読み終えられた。自分の頭が棚橋さんの文体に馴染むのに3〜4年かかった感じ。ユーザ中心デザインという手法自体の消化にはまだ時間がかかりそう(部分的には応用してみているが)。

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