- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797352610
感想・レビュー・書評
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日本に元気がない。特に、日本のミドルには元気がないように見える。わが社でもその例に漏れず、元気がないどころか、こころを病んでしまう人たちも少なくない。これを何とかしなければと立ち上がったのが著者・野村稔氏。彼は、「組織感情」という概念を作り出し、ミドルの再生に役立てることを提唱する。そこまでしなければならないほど日本がやんでしまっていることには嫌気がさすが、彼がこの本で言っていることは、非常に納得できいる。 しかし、「元気があれば、なんでも出来る。1,2,3、ダー」の方がしっくり行くのだが。
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不肖ながら管理職となり困ったことも多くて「職場シリーズ」2連読。
興味深くなるほどと思わせる記述もあったが、実践的とはいいがたい。成功例とされているCA等のような職場がいいかというと…単に好みの問題かもしれんがちょっと引く…
<blockquote>P76 成功だけで人生が終わればハッピーに思えるが、実際にはそれは無理であるし、しかもそれが本当にハッピーかどうかもわからない。人は失敗から学ぶことが多いからだ。いずれにしても、実践を通してしか、人は育たないと行っても過言ではない。しかも、その過程で重要な節目となるようなイベントというものが必ず存在する。それを、ミハイ・チクセントミハイという学者は「フロー体験」と名付けた。フロー体験を簡単に説明すれば、頭の中が真っ白になってしまうくらい、何かに集中した没入体験である。(中略)人間には、一皮むける体験が絶対に必要なのだ。いくら知識を詰め込んでも、いくら他者のケーススタディを学んでも、それだけでは本当に人が磨かれることはない。(中略)フロー体験をいくら積み上げてもそれだけではダメで、どこかで一度立ち止まって、自己を振り返る、すなわち内省(リフレクション)することが大事なのだ。
P158 モチベーションと似た概念に、コミットメントという概念もある。どちらも「やる気」を引き出す動機付けのことである。神戸大学の金井壽宏教授によれば、モチベーションは作業レベルのやる気のことで、コミットメントはもう少し広い範囲で、自分が関わる仕事そのもの、職務(タスク)に対するやる気をいう。
コミットメントを引き出す5つ+2つの引き出し方
?プロセスと尺度の明確化
見返りの保証・具体的にどういう風にしたら成果に結び付くかという方法論も明確に
?認知および賞賛
?個人による成長実感
?起業家精神
自分のものだと思うと、仕事という感覚ではなく本気になれる
?ミッション・バリュー・プライド
+
○危機感
○楽しさ 内発的動機づけ=感情そのもの
(中略)
人の感情の理解が難しいのと同様に、コミットメントも決して単純なものではない。一筋縄では行かないところがある。コミットメントにも逆機能があるのだ。意味のないことを一生懸命やる社員、あるいは変革を拒んで現状を死守しようとする社員の姿はよく見かける。彼らも真面目にコミットしているのだ。問題は意味のないこと・正しくないことにコミットしていることにある。
(中略)
変革期に必要なのは、この「執着という感情」を捨てることだともいえる。主体的なやる気がコミットメントだとすると、それを捨てさせるというのは簡単ではない。コミットメントが強ければ強いほど、変革に反発するようになってしまう。だから、変革期には二種類のコミットメントが共存してしまう。未来のビジョンにコミットするクリエイティブ・コミットと、これまでのビジョンに固執する維持(執着)型コミットメントだ。</blockquote> -
「個人を超えた感情の共有が組織にはある」と組織感情に着目したところは非常に面白い。
研究を目的とした本ではないので、非常に興味がある内容が浅くさらーっと流れて行ってしまっていることろが残念。
ハウツー本と研究書の間よりハウツー本に近い感じ -
RRTについての本
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2005,6年にこの本に出会いたかった。管理職が一番苦労するのが組織の「雰囲気」「楽しさ」づくり。やる気、が効率と結果を出すための一番のビタミン剤ですからね。いくらスキル・スペックのあった人たちを集めても、組織感情が悪いチームは長い目でNGですもんね。
リフレクションラウンドテーブルのノウハウも公開されていて、使えると思います!