知っておきたいエネルギーの基礎知識 (サイエンス・アイ新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797359817

作品紹介・あらすじ

資源の枯渇問題からCO2の排出問題まで、さまざまな難問をかかえるエネルギー。私たちが毎日利用している身近なエネルギーが、実際にどのような技術を使って産みだされ、私たちのもとまで送り届けられてくるのか、いま一度おさらいしてみましょう。太陽電池をはじめとした各種の技術革新で、未来のエネルギーを確保していくことはできるのでしょうか。

感想・レビュー・書評

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  • 新 書 S||501.6||Sai
    推薦学部:立命館大学 理工学部 学部共通

  • 原子力発電を含めた発電のことをまでエネルギーに関することをわかりやすくまとめている。エネルギーに関して何か疑問があれば、ひとまずこの本を手がかりに次に進んでいくのが良いと思う。

  • 主として発電用に用いられる各種エネルギーの基礎知識を解説しています。エネルギーを発電用に用いるということは、物質の化学反応を利用するということなので、化学の入門書といったほうがいいかもしれません。エネルギーにまつわる雑学満載です。

  • エネルギーについて根本から解説した本。中学生とかでも十分分かる。ゆえに深い内容はなく一通りの概念の説明、各種発電法の利点や課題が解説してある感じだった。

  • 脱「ひとり勝ち」文明論を読んだ時から
    「情報革命の次はエネルギー革命だ!」と自分の中で盛り上がっていたのですが

    3.11に東日本大震災と福島の原発事故があったせいで
    世の中のエネルギーに対する関心は急速に高まってきました。

    私自身はエネルギーに直接関係した仕事はしていないのですが
    所属している会社はエネルギーにも大いに関係しており
    私も将来的には関るかもしれないと思っています。

    そんなこんなで、今回はエネルギーと太陽電池に関する基礎知識の底上げ。
    エネルギーと太陽電池の入門書として最適です。
    様々な技術の基本原理、メリットデメリット、最近の動向が
    コンパクトに必要十分にまとまっています。

    範囲的には高校レベルの物理化学ですが
    文系の人でも十分理解できるように、イラストや図解が豊富であり
    著者も難しい話には突っ込まないようにしているようです。

    読み終わっての感想
    「今後の発電の主力は太陽光発電と風力発電。間違いない。」

    現在は、太陽光発電もモジュールがまだコスト高という指摘がありますが
    産業界はまだ本気でモジュールを大量生産していません。

    設備投資をして大量生産すれば、発電コストが下がるのは明らかで
    現在のペースの価格下落でも、2015年には
    太陽光発電の発電コストと化石燃料を利用した発電コストが同一になる
    グリッドパリティが到来するとのこと。
    (液晶ディスプレイやDRAMばりに設備投資をしたら、もっともっとコストは下がるかも)

    太陽光発電の実用性はかなり高まってきており
    力技で導入すれば、現在のエネルギー需要をかなり代替すると思います。


    今後の課題は2つ。 ひとつは設置面積を結構食うこと。

    私がWebから拾った情報でササッと電卓を弾いて
    太陽光発電だけで電力をまかなったときに必要となる
    パネル設置に必要な面積を概算しました。(間違ってたらごめんなさい)

    一般家庭  : 63m^2  約20坪
    コンビニ : 2,032m^2  約 45m四方 大きめの駐車場ぐらい
    ソ二−ビル : 47,602m^2 約220m四方 野球グラウンド 2個分ぐらい
    東京都庁  : 593,607m^2  約770m四方 野球グラウンド45個分ぐらい

    一般家庭は十分可能だけど、大きくなるにつれてちょっと厳しいかな。
    都会だとなおさら厳しいか。

    太陽電池パネルを設置すると
    その場所が他の用途に使えなくなってしまうから難しいんじゃないか?

    太陽電池パネルの上を、人が歩けるようにできるような保護材を開発すれば
    都会でも歩道とか公園などに設置できるかもね。


    もうひとつの課題は・・・これが本質的な課題ですが・・・ 蓄電。
    電気は溜められないと色々なところで言われていますが
    正確には「必要とする大容量の電気を溜められない」ということで
    充電池はないことはない。

    ただし、実証実験を行っている大容量二次電池でも100KWhぐらいの容量なんですが
    上記の計算だとコンビニを1日持たせるのに、その大容量二次電池が5個要ります。
    大規模な建物や工場になってくると桁が3桁以上合わない。

    揚力発電という力学的エネルギーを使った蓄電技術もありますが
    場所を選んでしまうため、そんなに簡単に作れない。

    小規模は太陽光発電と二次電池で
    大規模は太陽光発電とガスタービンというふうになるのかな?


    でも、私が生きているうちには、必ずやエネルギー革命が起き
    世界のあらゆるところで電気が湯水のように使い放題になると思います。
    そして、世界のパワーバランスは一変する。
    石油メジャーと中東の産油国の力が弱まり
    替わりに新興国・貧困国の生活レベルが急上昇する。

    世界の国々の格差が縮まり、よりフラットで不安定な、今よりももっと混沌とした時代になるのではないでしょうか。

  • 人口爆発によるエネルギー供給の必要性。しかし我々を取り巻く環境への影響。その両立のため何をすればよいのでしょう?3・11以降停止していた原発も徐々に動き出そうとしているし、今後一体どうなるのでしょうかね。

  • サイエンス・アイ新書「知っておきたいエネルギーの基礎知識」斎藤勝裕著 。虫食いに知っていたり、いなかったり、のエネルギー関係諸々について、短時間で総覧・俯瞰・整理させてくれました。著者読者の、各問題へのスタンスは別として、議論する前に一読したいと思う本。

  • 理系人だけど案外知らないことも多い。専門外の知識を簡単にでもいいが知りたいというのにはぴったりだと思う。非常に簡単に書かれていてわかりやすい。簡単にいいすぎでは?と感じるところもあるがそこはご愛嬌。

  • 原発問題から惹起されたエネルギー問題をフォローするための基礎知識本。科学・物理的な原理から、実用されている技術、今後の課題など見開きでテンポ良く読み進めることができる。読み終えて、常に座右に置いておきたいと思った。特に大学で物理をやった自分なのに、原子力発電についてはあいまいな知識しかなかったのだと反省。

    私にとって、興味深かった点
    ・化石燃料の起源に2仮説有り、1)有機起源説(石油分解菌の存在も)、2)無期起源説、そのどちらかが立証されることで、今後の化石燃料政策も変わるだろう。CO2排出の問題はあるが。
    ・日本の電気料金が他の先進国に比べ、高いこと。
    ・風力エネルギー(※低周波障害がある)、地熱エネルギーの伸びは頼もしい。

  • こっちは中立的な内容です。
    イラストたっぷりで簡単にみせて、基礎からきっちり書いてくれているので勉強になりました。
    原子力だけでなくいろんなエネルギーについて書かれていますが、原子力は詳しめに解説してくれてました。

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著者プロフィール

齋藤 勝裕(さいとう かつひろ)
1945年5月3日生まれ。1974年、東北大学大学院理学研究科博士課程修了、現在は名古屋工業大学名誉教授。理学博士。専門分野は有機化学、物理化学、光化学、超分子化学。
主な著書として、「絶対わかる化学シリーズ」全18冊(講談社)、「わかる化学シリーズ」全16冊(東京化学同人)、「わかる× わかった! 化学シリーズ」全14冊(オーム社)、『マンガでわかる有機化学』『料理の科学』(以上、SB クリエイティブ)、『「量子化学」のことが一冊でまるごとわかる』『「発酵」のことが一冊でまるごとわかる』『「食品の科学」が一冊でまるごとわかる』『「毒と薬」のことが一冊でまるごとわかる』『身のまわりの「危険物の科学」が一冊でまるごとわかる』(以上、ベレ出版)など200冊以上。

「2023年 『「原子力」のことが一冊でまるごとわかる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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