数学ガール/乱択アルゴリズム (数学ガールシリーズ 4)

著者 :
  • SBクリエイティブ
4.14
  • (102)
  • (124)
  • (57)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 1726
感想 : 101
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797361001

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 本書「数学ガール/乱択アルゴリズム」は、大好評シリーズとなった数学ガール第四作。

    404 Blog Not Found:書評 - 数学ガール
    404 Blog Not Found:孤独解消型数学入門 - 書評 - 数学ガール/フェルマーの最終定理
    404 Blog Not Found:自己、無限、自由 - 書評 - 数学ガール/ゲーデルの不完全性定理
    目次
    第1章「絶対に負けないギャンブル」
    第2章「愚直な一歩の積み重ね」
    第3章「171億7986万9184の孤独」
    第4章「確からしさの不確かさ」
    第5章「期待値」
    第6章「とらえがたい未来」
    第7章「行列」
    第8章「ひとりぼっちのランダムウォーク」
    第9章「強く、正しく、美しく」
    第10章「乱択アルゴリズム」
    著者はプロの数学者ではなく、プロのプログラマー。その意味で本書は原点回帰でもある。
    それでもただの「アルゴリズム」ではなく、「乱択アルゴリズム」とした点が驚き。
    とはいえ、今回は前回の「踏破型」ではなく「散策型」で、乱択アルゴリズムにたどりつく過程でさまざまなアルゴリズムに触れるという筋立てになっている。前々回も散策型だったので、次回は踏破型になるのだろうか?
    無理矢理一言で要約すると、「アルゴリズム・サイエンス (入口|出口)からの超入門」を数学ガール化したのが本書といったところか。
    今回はなんとクワッドコアならぬクワッドギャル。なのだけど、年下ばっか増やすのってどうよ。この件に関してはずいぶん前にもケチをつけたことがある。

    本書はプログラミングの本でもコンピューター・サイエンスでもなく、数学の本ではある。そのこともあってアルゴリズムは疑似コードで書かれているが、文字列処理もメモリー管理もシステムコールへのラッパーだったかつてならとにかく、アルゴリズムを書き下すために必要な下地を全てそろえたスクリプト言語がこれほど普及した今、疑似コードで書く意味は「宗教戦争防止」ぐらいしか思いつかない。これでも著者にとっては充分な理由だったのかも知れないが。
    というわけで、本書のアルゴリズムを動かして楽しみたい方には、「初めてのコンピューター・サイエンス」をおすすめしておく。私は「宗教」的には反Pythonだが;-p、こういう目的にはうってつけだと思う。

    著者のセンスが光るのは、事実上「乱択アルゴリズム」である本書の乱択に何を持って来たか。クイックソートのピヴォット選びとはね。お見事。これであればアルゴリズム一般から逸脱する事なく、本書の種本でもある「乱択アルゴリズム」のように初心者には手が届かないものとなってしまうこともない。「乱択アルゴリズム」をお探しの方は同書の法を。
    実は一番気に入ったのはエピローグ。ランダムってなんだろう?
    本書は前作よりいい意味で軽い。全巻揃えるのであれば、1→4(本書)→2→3と読み進めるのがよさそう。あるいはいっそ本書を最初に持ってくるか。理解に手とコンピューターを動員できるのはやはり大きい。数学だって習うより慣れろな要素は実はかなりあるのだから。

  • 主人公いつのまにか高3で受験生になってた。数学しかやってないけど大丈夫なんかな。ミルカさんの英語読みをする、っていう変な設定はまだ残ってた。ベクトルをヴェクチュア()って読むあれ。アメリカ人てさぁ、外人の名前でも平気で英語読みするよねー。大国主義め。

    確率の話。アルゴリズムの話。途中突然線形代数とかやりだしてちょっと引いた。

  • 数学ガールの第四弾。

    今回はアルゴリズムがテーマ。

    出てくるアルゴリズムはそんなに多くはない。
    プログラマとしてはそこは少しがっかり。

    しかし、それ以上に数学とアルゴリズムの絡みが面白い。

    勉強になった部分としては、オーダーに対する考え方が明確になったこと。
    これは実行時間を見積もるために非常に重要で実用的。

    また、数学との関連を実例と一緒に楽しく見せられるので、数学を勉強したいと思わせてくれる。

    今後もこのシリーズには期待。

  • 巻を増すごとにページ数が増えていっている数学ガール。なんとか一日で読み切れた。
    今回のメインテーマは乱択アルゴリズム。
    ストーリーは面白く、数式やアルゴリズムの解説も分かりやすくはあったのだけれども、今までの巻と比べて数式とストーリーがからみあってる場面は少なかったかなという印象。
    「人生はランダムだ」みたいなことでも書いてあるのだろうかと思ってたけど(さすがにそれはないか)。
    前回は次巻ぐらいで終わりだろうかとも思ったけど、もうちょっと続くのかな? 約束もあるし。
    そういや今回、エィエィも都宮もでてこなかったなぁ。

  • コンピュータ屋さんには,とてもわくわくする内容.

    クイックソートやバブルソートなど知ってる単語がたくさん出てきます.
    コンピュータ用語が分かりやすく説明されているので,全くわからない人でも平気です.
    というよりも,そこらのコンピュータ本よりも分かりやすいと思う・・・.

  • 過去最高に厚かった.
    前半から中盤まで簡単なお話で,意外とどんなバックグランドの人でも楽しめると思う.
    後半までいくともっともっと面白くなるよっ

  • 今回はプログラミングも絡んだ話。数学の教科書に載ってる証明を読んでいて、著者が「自明」として導出をすっ飛ばしてるところでだいたいつまづく自分としては、数学ガールシリーズのこれでもかというくらいに数式の導出を丁寧にやってくれるところがありがたい。

全101件中 81 - 90件を表示

著者プロフィール



「2023年 『数学ガールの秘密ノート/数を作ろう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

結城浩の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×