日本の火山を科学する 日本列島津々浦々、あなたの身近にある108の活火山とは? (サイエンス・アイ新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797361308

作品紹介・あらすじ

北は北海道から南は鹿児島までの活火山を、地球科学の視点から解説。日本の火山を俯瞰できる待望の一冊。

感想・レビュー・書評

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  •  小学校の時,日本にある火山群を「○○火山帯」などとまとめて呼んでいたことがありました。白地図に書きこまされた覚えもあります。また,「死火山」「休火山」「活火山」などという言葉もありました。習ったのかどうかは分かりませんが,普通に使っていました。
     今回の「御嶽山」の噴火を見て,「あれ,そういえば,何かの本に書いてあったぞ」と思って,本書を本棚から取り出してみました。ありました。
     第1章ー1「よみがえった死火山」より引用します。

    1979年10月28日,「木曾の御嶽山」と親しまれ,当時は「死火山」と考えられていた岐阜県の御嶽山(3067m)が突然噴火をして,地元の自治体をはじめ多くの人々を驚かせました。特に驚いていたのは,御嶽山を「死火山」と定義していた火山研究者たちでした。
    (以上,引用終わり)

     今じゃ,○○火山帯という言い方もしなくなったそうです。本書を読むと,「科学は進むんだなあ」と感じることでしょう。「活火山」の定義も見直されているそうです。「休火山」という言葉も使われなくなりました。今の言い方でいうと,御嶽山は,ランクBの火山だそうです。

    「火山を注視する1」というコラムの最後で,著者は,「火山へ登るときは,「生きている山」であることを十分に理解してから登ってください。」と指摘しています。

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著者プロフィール

国立極地研究所並びに総合研究大学院大学名誉教授
固体地球物理学が専門
1937年6月1日生まれ
神奈川県出身
1966年3月 東京大学大学院修了(理学博士)、東京大学地震研究所入所・文部教官助手、地震や火山噴火予知の研究に携わる。
1966年12月~1968年3月 第8次日本南極地域観測隊越冬隊に参加。
1974年5月 国立極地研究所・文部教官助教授に配置換え以後極地研究に携わる。
1982年10月 文部教官教授
1993年4月 総合研究大学院大学教授兼任
【主な著書】『南極情報101』(岩波ジュニア新書、1983)、『地球の中をのぞく』(講談社現代新書、1988)、『地球環境を映す鏡南極の科学』(講談社ブルーブックス、2009)、『あしたの地震学』(青土社、2020)、『あしたの南極学』(青土社、2020)、『地球が学者と巡るジオパーク日本列島』(丸善、2021)、『あしたの火山学』(青土社、2021)、『あしたの防災学』(青土社、2022)、『地震と火山の観測史』(丸善、2022)他多数。

「2022年 『世界旅行の参考書 あしたの旅~地球物理学者と巡るワンランク上の旅行案内』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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