無印良品の「あれ」は決して安くないのに なぜ飛ぶように売れるのか? 100億円の価値を生み出す凄いコンセプトのつくり方
- SBクリエイティブ (2014年2月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797373288
感想・レビュー・書評
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すごく勉強になった。
デスクに1冊置いてあった時の気持ち、今でも覚えてる。
何も形にできず
ごめんなさい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これ、なかなか見抜けないよな…
『スターバックスの本当の商品は「安心してゆったりとくつろげる時間」と捉えることもできます。コーヒーや軽食は、極論すれば、お金を発生させる装置です。』 -
著者はブランド・コンサルタント/クリエイティブディレクター。2005年独立後はブランド・コンサルタント、クリエイティブディレクターとして、数億から50億、100億単位の広告制作やブランド運営にかかわっている。
無印良品の成功の最大の要因は、無印良品のコンセプトにあると考えている。知れば知るほど、無印良品は製品づくりからお店づくり、人材に至るまで、本当にすみずみまで、コンセプトが徹底されていることが分かる。
無印良品はコンセプトがすごい。
コンセプトをつくる力、使う力がすごいのである。
コンセプトとは目的(企業であれば理念やビジョン)を達成するための「原理・原則」を短く明確に表現したものに他ならない。そして「行動の指針」となり、「徳義」と「本質」を保ちながら、全体を動かす「原動力」でなくてはコンセプトとは呼べない。
そんな大きな力をもつコンセプトについて以下の6章にわたり説明している。
①なぜ私たち日本人はコンセプトを使いこなせないのか
②コンセプトと失ったものを取り戻す方法
③コンセプトをつくる前に知っておくべき7つのこと
④現在地を把握して、資産の棚卸をする
⑤最高のコンセプトの作り方
⑥コンセプトの使い方
コンセプトの持つ力の紹介のみならず、実際にその抽出の仕方までを惜しげもなく紹介している1冊。
暗黙知であり、商売道具であるコンセプトをこんなにもわかりやすく説明するなんて著者は太っ腹である。とは思うものの、やはりその抽出の仕方をわかってもいざ実際にそれを抽出することを実行してそれを実際に使いこなすことができるのは著者等の実行力がある人に限られる。
事業戦略というような難しい言葉ではなく、フラットな状態から「コンセプト」という言葉を使いだれでもわかりやすく事業戦略の核を交えながら紹介されている。
読み進めるごとに新たな理解と発見があり、楽しく最後まで読むことができた。 -
読了
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今回の本は、R+(レビュープラス)様からの献本です。ありがとうございます。
安売りと言えば、食品業界特に牛丼チェーン店が浮かんでくる。安いなんて当たり前をモットーにして、あそこが値下げをすればうちの値下げだともはや我慢大会の様相を呈している。そんな中で、体力不足が露呈して急成長してきたのに店舗を減らしているチェーン店も出てきた。
そんな牛丼業界を反面教師にしているかどうかは分からないが、あの無印良品は、安売りはしない。かといってお高く留まっている性根の悪いお嬢様かと言えばそうでもない。安い値段で買えるものも取り扱っている。例えば、バナナバウム1個158円、メイプルクッキー100円。スイーツばかりで以下に甘ちゃんなのかよく分かるが、手に取りやすい物から高いものまで幅広く取り扱っている。
著者曰く「ヒットの秘密はコンセプトが9割!」とある。無印の場合、シンプルさを軸にしていろいろな商品を作っている。けばけばしさや、金美化といったイメージとはかけ離れた無印の商品。ごちゃごちゃしない所がいいのだろう。
ヒットするにはそこに至るまでの過程、物語がある。コンセプトがインスタントラーメンのように3分で出来上がりとなるほど甘くはない。「日々の仕事の小さなコンセプト作りからスタートしてみてください」とあるように、小さなことからコツコツと言う「西川きよし」戦法でコンセプト作りをしていくのがいいようだ。
無印良品
http://www.muji.net/