凍てつく世界 IV (SB文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797373745

感想・レビュー・書評

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  • お見事の一言。

  • 100年三部作第二部の終了ナチの台頭から第二次大戦、太平洋戦争を経て、次の世代のお話への架け橋として、少々しり切れとんぼな結果に終わり、第三部への期待感を煽られます。

  • 1943年から1949年のモスクワ・ベルリン・ロンドン・ワシントンDCの物語。

    この時代に関する日本・アジアに関する書物は色々と読んだが、この本はイギリス人の視点でヨーロッパを描いていて歴史上のイベントを筋道だって理解するのにとても良い。

    第二次大戦の戦局については、ノルマンディ上陸と、ベルリン陥落、フランスにおける共産主義者による反ナチレジスタンス運動、などが物語に登場。

    ベルリンについては、ソ連の赤軍によって包囲される第二次大戦末期の状況から、英米仏露による戦後の分割統治時代の困窮、ナチズムにとってかわって共産党を盲信する人々、といった描写が印象に残る。

    欧州で終戦となった直後のイギリスの総選挙で労働党が勝利し、チャーチルが辞任しクレメント・アトリーが新首相に就任するくだりも興味深い。その後のヨーロッパ諸国で共産主義と社会民主主義がそれぞれ力をつけていく過程にもページを割いている。

    米ロの核爆弾の開発競争についても詳述。

    マーシャル・プランの成立と、20世紀後半の米ソ対立の下地となっていく政治状況についても触れている。

    日本に関しては、名誉規範が狂ってしまった指導層を排除できないために無辜の民間人が死に続ける国、という描写がされるが、「日本人」は一人も登場せず。

    次回作「Edge of Eternity」では、いよいよ1960年代から80年代が舞台となる模様。楽しみ。

  • Ⅰ~Ⅳの時代は1933年~1949年で、第二次世界大戦前、中、後が描かれている。ナチスの動きを中心に、英・仏・露・米の各国に暮らす登場人物たちの日々の物語である。立場や環境は異なるが、それぞれ自らの信念に従い突き進んでいこうとする人間の強さや勇気が伝わる作品。ケン・フォレットの人間史はすばらしい。
    作者があとがきによると「百年三部作」の二作目にあたるらしい。一作目は「巨人たちの落日」とのこと。三作目が楽しみである。

  • 最終巻"Edge of Eternity"の邦訳を、首を長くして待っています!

著者プロフィール

Ken Follett
ケン・フォレット
1949年、ウェールズ生まれ。新聞記者、出版社勤務などを経て1978年にスパイ小説『針の眼』を発表、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞を受賞。1989年に発表された『大聖堂』は全世界で2000万部を超える大ベストセラーに。その後、続編『大聖堂-果てしなき世界』、「百年三部作」の『巨人たちの落日』『凍てつく世界』『永遠の始まり』を執筆、さらにはキングズブリッジ・シリーズの『火の柱』および本書を書き継いでいる。最新刊は『ネヴァー』。


〈扶桑社ミステリーのケン・フォレット作品〉
火の柱(上・中・下)
ネヴァー(上・中・下)

「2022年 『大聖堂 夜と朝と(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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