数学ガールの秘密ノート/積分を見つめて (数学ガールの秘密ノートシリーズ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797391381

感想・レビュー・書評

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  •  前に読んだ数学ガールのニュートン力学の最終章で積分が出てきてわからなくなったため、こちらの数学ガールの秘密ノート積分を見つめて、で積分を先に学ぼうと思い読み始めました。

     自分は高校生のとき微分だけを中途半端に学び、積分は全く学ばなかったので、微分と積分は互いに逆の関係が成り立つ、という程度の知識しかありませんでした。それは間違ってはいないようですが、実際に計算するとなると微分よりも積分のほうがとっつきにくい面があります。この本に出てくるテトラちゃんが躓くところはだいたい自分も躓いていました。

     まず式での表し方として積分ではインテグラル(∫)が登場します。そしてその記号の右側の上下に数字または記号はくっついています。この意味が普通、すっと入ってきません。ある区間の面積を求める際に「下の記号がさす範囲から上の記号がさす範囲」ということが丁寧に説明されていて理解することができました。
     また∫の右側の式では式+dxという形になっており、これは単に「積分する」という意味であることも丁寧に説明されています。Σとの関係(Σも合計を示すものだから)についても説明されていて面白かったです。

     その式によって何を表すのか、場合によっては式の部分部分が何を意味するのかを理解した上で計算をすることは、自分が何をしようとしているかを整理するためにとても大事であると思います。

     今回は円の面積は無限大に分割した扇形の面積の合計であるという考え方に基づいて、円の面積は積分によってπr二乗によって求められることを証明します。
    このとき、三角関数(sin, cos, tan)の考え方も利用する必要ありました。自分はそこは復習しました。

     はさみうちという考え方で円の面積を積分の考え方で導く方法は現実世界の考え方に即していてとてもきれいだと感じました。「対象の円を無限台に分割したとしたら」はさみうちにつかった両側の面積はそれぞれはさみうちされた円の面積の大きさに収束する、というとてもきれいな結果を導くことができます。

    このとき極限の公式を使います。θを0に限りなく近づける場合、sinθ/θ=1に収束するというものですが、ここは自分もテトラちゃんと同じように0/0(0除算のエラー)になってしまうのでは?と疑問を持ちました。ただ、図形でsinθ、θそれぞれが表すものを考えると、それは1:1に収束するので、全体として1に収束するというように理解できました。

     微分は瞬間瞬間の状態を表すものですが、積分は瞬間瞬間の合計を無限に細かい単位で集めるときに使うもので、自分の日常生活でもなくてはならない考え方です。ある時間の間における移動距離とか、ランダムな形の面積であるとか、さまざまありますがとてもきれいな方法で計算できるということがわかりました。

  • いい感じで難しい

  • 積分について丁寧に説明されていて、自分が高校生の時に受けた積分の授業を思い出した一冊だった。初心者向け、よくわかっていない人向けなので深い話を期待すると全く無いので悲しいが、よくできている本だと思う。

  • 文系のため高校で積分やった覚えないけど、なんとか理解できた!微分が分からなくなって、去年読んだ微分編を読み直しつつ読んだ。

著者プロフィール



「2023年 『数学ガールの秘密ノート/数を作ろう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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