オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える
- 集英社インターナショナル (2005年12月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797671087
作品紹介・あらすじ
Jリーグ屈指の美しい攻撃サッカーはいかにして生まれたのか。ジェフ千葉を支えた名将が、秀抜な語録と激動の半生から日本人に伝えるメッセージ。
感想・レビュー・書評
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元サッカー日本代表監督でジェフ千葉でも指揮をとったイビチャ・オシム氏の人生をことを氏とのインタビューなどから掘り起こしながら振り返るお話。
当時、下位に低迷していたジェフ千葉を劇的に復活させ、戦力的にも厳しいはずのチームをルパンカップとはいえ初タイトルをもたらした監督です。
インタビューでのウィットに富んだ受け答えは当時から記者を惹きつけ、その記事を私も当時よく読んでました。
本書ではオシムの口から語られる言葉を生んだ社会的背景から選手たちを見守る暖かい眼差しまでオシムの魅力を余すとこなく伝えています。
サッカー好きな方はもちろん、リーダーシップに悩める方にもオススメ!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
落合監督について書かれた『嫌われた監督』を読み、似たような雰囲気を感じるオシム監督を思い出し、本書を久しぶりに読む。
両監督に共通するのは、独自の哲学を持っている事、自分にも選手にもマスコミにも厳しいこと、選手の事を何よりも大事にしている事、結果を出している事など。
オシム監督は母国での戦争など、サッカー以外での苦労もあり、大変な人生を送ってこられた事が想像できる。
日本代表監督に就任した時は心が躍ったが、残念ながら病気により退任。このままオシム監督だったらと改めて思わざるを得ない。 -
2006年にサッカー日本代表の監督になり翌年に病気で辞任した、元ジェフ市原監督のイビチャ・オシム氏についての本。
オシム氏の哲学や、生き様、旧ユーゴスラビアの民族の複雑さなどが詳しく書かれている。ユーゴスラビアの紛争の経緯がかかれていて、そこに生まれて住む人々がどう巻き込まれたのか分かりやすかった。旧ユーゴ出身の彼はもともと数学の教授になる予定だったというが、家族の経済的な理由からサッカーに進むことになった。
作者のオシム氏への傾倒(崇拝に近い)がよくわかる。実際に彼を知る人たちから、彼がどれほどすごい人だったかが分かるようなインタビュー構成になっている。オシム氏はジョークも上手く、茶目っ気がある人物のようだ。数年前にクロアチア・モンテネグロに旅行をしたが(銃弾の痕はあったが、もう緊張は無かった)、その時にジョークが大好きな民族だと知った。
彼が選手たちにどういう理由でどんなトレーニングを課したか。そして、ミスをした選手にどう指導して扱ったか。少し専門的な話も出てくるが、大体わかるだろう。
惜しむ(洒落ではない)らくは、彼が監督するW杯を見たかった…。どんなチームでどんな試合展開になって、どこまで健闘しただろうか。
激動の時代を生き抜いたオシム氏は今年80歳で亡くなられたそうだ。RIP。 -
オシムについて、自分は何も知らなかった。オシムの人生と言葉が結びついて言葉の深みを感じることができる。リアルタイムでジェフのサッカーを見ていなかった後悔と、今無性に当時の試合が見たくなる。
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とにかく持っているバックボーンが今の日本人とは違う次元だなという印象。
要するに戦争だけど、日本人からは彼のような指導者が現れないような気がする。 -
本書を購入する前は、オシム監督のプロファイルを全く知らなかった。単純にオシム監督のこれまでのキャリアやサッカー観、戦術とうが理解できる本かな、と思っていたが、90年代のバルカン半島の動乱についても勉強できる歴史書的要素もあった。ユーゴスラビアはそもそも日本人にとってはほとんどなじみのない国だと思うが、国がまさに内戦に突入し分裂してしまう最中に代表監督をしていたこと、奥さんが紛争中のサラエボから逃げられないにもかかわらず、オシムは代表監督の職務を全うしていたことなど、彼の強靭な精神力には感嘆した。
本書を通じてオシム監督のサッカーに対する基本観もよくわかるという点で、本書はかなりお買い得である。単なる人物記よりもよっぽど深い本だけれど一気に読めるので、みなさんにお薦めします。 -
タイトル通りの本。役に立ちます。
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新しい日本代表監督に内定した「イビツァ・オシム」氏。
指導する言葉のユニークさ、鋭さが読めるかと思って興味を持った本だったが、遙かそれ以上の内容が書かれていた。
この本を読む限り、本当に戦争(家族や隣人の生死)との板挟みの中でサッカーをやって来た人だ。
そんな人が日本のサッカー(日本そのもの)にどのような風を吹き込んでくれるのか。
期待したいと思う。 -
未読。
//破棄