驚くべき日本語 (知のトレッキング叢書)

  • 集英社インターナショナル
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797672657

感想・レビュー・書評

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  • 日本語って難しい言語だろうと思っていたけれど、案外解りやすい言語でもある。目からウロコの本でした。

  • 前の本に続いて日本語に関する本。日本語はとても便利で簡単だ、というあたりは理解が深まった。海外の人も、共感の言葉として日本語を話したらいいなと思う。あと宮沢賢治読もうかなと思った。

  • 驚くべき日本語

    190111読了。
    今年2冊目今月2冊目。
    #読了
    #ロジャーパルバース
    #驚くべき日本語

    日本語と他国語特に英語ロシア語との差異を浮き彫りにし、日本語が話し言葉においては修得しやすく、世界語リンガフランカたり得ると述べる。
    切り口が面白く、日本語を愛しているのが伝わる。オノマトペ、動詞膠着etc.
    言葉が仕事道具だ、大事にしよう。

    他国語修得のメカニズムをもっと知りたいな。

  • 『日本語教育に役立つ心理学入門』(くろしお出版)第11章「文化的差異と異文化コミュニケーション」参考文献

    「日本語は曖昧でも難しい言語でもない」

  • 世界観や歴史観がやや朝日新聞っぽいが外から眺めた日本語という言語。使ってみてどう思ったのかとか日本人にはわかりにくい部分なので内容は面白い。又、朝日っぽいけれど、耳を傾けることが可能なレベルなので、鬱陶しくはない。認識の差異として読むことが出来る。言語に対するまたちょっと違った印象を持つのにいいような気がする。

  • インターネットで見かけて。

    母国語が日本語ではない人が書いたとは思えない、
    普通の日本語で書かれていた。
    つるつると読みやすい。

    ということは、
    主張することがはっきりくっきりしないということだ。
    何せ日本語なので。

    日本人が、
    非日本人には日本語または日本文化が理解が難しいとい思っているのは間違いだ、
    という意見には賛成だ。
    日本文化が特殊という考え方には傲慢さを感じるので。

    また、
    日本語は柔軟性が高いため、語彙数が少なくても表現が豊かになるという点、
    とくに擬態語の自由度の高さはより表現を豊かにすると言う点や、
    とくに聞く話すは簡単だという点は賛成できる。

    だが、日本が世界言語になりえるために必要なのは、
    いや、どんな言語においても世界言語に必要なのは、
    単に支配力または軍事力であって、
    言語そのものの特徴ではないと思う。
    そうでなければ、
    文法的には難解ではないが、
    例外だらけの英語が限りなく世界言語に近くなるわけがない。

    そして、宮沢賢治がそんなにすごい詩人だということが、
    私にはよくわからないし。
    まとめて言うと、期待したほど面白くなかった。

  • 確かに話すという点では日本語は発音しやすいし簡単だと思う。
    イタリア語からロシア語あたりの主語に伴う格変化とかみれば
    文法だってそんなに難しくない。
    しかしこの本は誰向けの本だったのかな⁇
    外国人向けならちとわかりにくそうだし、
    日本人向けならそもそもなぜ日本語で書かないのかと。

  • 日本語は難しいと思っていたし特別感もあった。しかしそれは日本人だけが思っているだけで、外国人からすればそうでもないということ。「言葉は文化」言葉を覚えるということは文化を知るということ。
    「間」をおく。思慮深い人間に見える。または、言うことに自信がないかもしれないという印象を与える。これは日本語という言語そのものの特徴ではない。それは社会的な習慣であり、そうすることが重要でもある。
     躊躇、用心深さ、相手の目を見ないで話すこと、静かな遠慮深さ…。こういったものは日本語の言語自体の本質ではなく、すべて日本人の多くが持っている特徴だといえる。日本語という言葉の本質と、日本の社会的慣習からくる日本人の表現方法(態度)とをはっきり分けて考えなければいけない。
     日本語の話し言葉、文章、そして日本の芸術においてきわめて特徴的で独自なのは、本来の意味やニュアンスはなにかしらそれを示唆する言葉やイメージで暗示される、ということ。つまり、日本では「示唆的でニュアンスをにじませた」表現をすることこそが重要な文化であり、社会である。少なさを重んじる文化、控えめを尊ぶ社会。
     二つの異なる単語の意味をあわせもつ省略語がある。他の言語にもあるが、日本語がユニークなのは漢字とかなの組み合わせで省略語をつくれるということ。これは他の言語には見られない現象。
     敬語は日本語と日本人の国民性に密接に結びついている。敬語という言葉の独特の形態と使い方を知れば知るほど、日本人がいかに人間関係に対して気配りする国民であるかということを示している。
     

  • 日本語は学ぶのに特別難しい言語ではない、ということが一番印象に残ったことかなぁ。あと、言語を学ぶ時は まっさらな状態が良いということ。

  • 1つの章や項目ごとには「そうかな」と思うところもあるけれど、大きな部分でいろんなねじれを感じる。日本語が難しい言語でないなら、なぜこの本は「訳者」がつく(おそらく)英語で書かれたのか。書き言葉と話し言葉の難易度に触れているけれど、話し言葉が流暢で、なおかつ「日本語は難しくないですよ」というなら、誰かにレクチャーするように話したのを聞き書きして、自然な日本語にするために誰かがサポートするような方法もとれたはず。また、日本語も世界に広がるべきという話のあとに『花は咲く』の歌詞を英訳した話に続くが、なぜイギリスの人に日本語の音と意味を理解してもらって日本語で歌うようにはしなかったのか。簡単で意味が豊かで、宮沢賢治を例に出してまで音の美しさを述べたなら、そこは日本語の歌詞の良さを伝える話になるのかと思ったら違った。この手の違和感がいくつもある。うーん。

著者プロフィール

作家、翻訳家、演出家、映画監督。東京工業大学名誉教授。1944 年、ニューヨーク生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA) を卒業後、65 年ハーバード大学大学院に入学。ロシア地域研究所で修士号を取得。ワルシャワ大学とパリ大学に留学後、67 年に初来日。長編小説や戯曲、短編集、随筆集など多くの著作を出版、上演している。76 年オーストラリア国籍取得。『英語で読む銀河鉄道の夜』(ちくま文庫)など宮沢賢治作品の英訳のほか、映画『戦場のメリークリスマス』で大島渚の助監督を務めたことでも有名。

「2023年 『『風の又三郎』を英語で読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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