電子書籍[kindle/iPad/Google Edition]の可能性と課題がよーくわかる本―出版ビジネスは電子化でどう変わるか (How-nual図解入門ビジネス)

著者 :
  • 秀和システム
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798027678

作品紹介・あらすじ

アップルとアマゾンの成功要因は?遂に動き出すグーグルの戦略とは?ソニーやシャープなど国内勢の動向。日経や講談社など出版社の取組は?印刷・取次・書店・作家への影響は?出版ビジネスは電子化でどう変わるか。国内外の事例から関係者のインタビューまでを網羅。

感想・レビュー・書評

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  • 12.1.11
    あとう書房

  • 2018/12/25 詳細は、こちらをご覧ください。
    『あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート』 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1138.html
     
    2011/1/14 予約 1/15 借りて読み始める。 1/28 読み終わる。

    「電子書籍の衝撃」を読んで、電子書籍のことに興味を持った。
    電子書籍について、初歩的なことから丁寧に書いてあり、変化の激しい世界の 今の動向もわかりやすい。
    巻末のインタビュー集には、「電子書籍の衝撃」の佐々木俊尚氏はじめ本の業界のいろんな立場の人の話が載っていて、これも興味深かった。

  • 2012.8.21 業界の細かい課題がしっかり記載あり、全体像を捉えるのに最適。ただ内容は薄い。☆5の理由は、巻末のインタビュー。各立場からの視点、発言は面白い。

  • 電子書籍の基礎的な知識が身に付きます。
    2010年11月発行で情報は古いですが(>_<)
    読みやすそうな最新の本が置いてなかったので購入

  • まさにタイトル通り。
    2010年に出版されたものだけど、電子書籍の基礎知識ーメリット・デメリットから、電子書籍の歴史、現在販売されている主要な端末ーKindleやIPad・ソニーリーダー・ヌックそれぞれの特長・販売手法等、関連業界に与える影響、そして日本での普及の足枷になっている権利処理問題等、基本の情報はほぼ網羅しており、図解つきでわかりやすい。

    最も興味深かったのがグーグルの項目。
    特許を取得したスキャン技術でせっせと世界中の本をスキャンし続けているこの企業。本書では、著作権侵害で訴えられても和解し、書籍の全文検索サービス(グーグルブックス)を可能にしたグーグルが、グーグルエディション(現:グーグルeブックストア)と呼ばれるサービスを開始する事が大きく予告されている。このサービスは、購入した書籍コンテンツはクラウド上に置かれ、ネットワークでストリーミングして閲覧する為、デバイスフリーでOSに依存しない。これは知らなかったのでかなり興味深く読めた。

    ※残念ながら、このサービスは本書出版後の2010年12月に米国で開始したものの、2011年6月現在、まだ日本でのサービス開始の気配はない。これがもし日本で始まった時、やっと本当の電子書籍元年になるのか・・・。楽しみである。

  • 電子書籍の現状、歴史、これからできること、メリット・デメリットについて満遍なく書かれている。

    わかりやすかったし、いいところも悪いところも書いてあったのが
    よかったと思う。

    電子書籍用リーダーはまだ持っていないけど、もう少し端末が安くなって、コンテンツも増えたら、買って使ってみたいかも。

    あと新聞・雑誌では電子書籍が大活躍するんじゃないかなって感じた。
    本は手にとって読みたい派だけど、新聞・雑誌は読んだ後の処分が困る。
    ただ、どのジャンルで電子書籍の普及が進んでも、紙媒体の書籍はなくならないんだろうなー

  • 電書フリマについての話題が興味深い。
    64作品で5206円売り上げはフリマにおいてはすごいことなのでは。

    購入者数が500人以上なので、一人の単価は100円程度ではあるが、
    来場者数が800人弱なので、かなりの割合で購入にいたっている。

  • 目次のように、電子書籍の基本や現状、雑誌や新聞の動向、既存出版関係産業がどう対応しているか、フォーマットや日本語の問題なども言及されていて幅広くかつ詳しい本だった。


    目次
    第1章 電子書籍の基礎知識
    1-1 そもそも電子書籍とは
    電子書籍とiPad、キンドルの関係
    電子書籍と電子書籍リーダー
    電子書籍ビューアー
    ビューアー不要のアプリ型電子書籍もある
    1-2 電子書籍のメリットとデメリット
    紙という実体がないことの利点
    文字の大きさ、読み上げ、辞書機能
    インターネット機能
    動画、音楽によるリッチコンテンツ化
    紙の書籍には敵わない部分もある
    進化する電子書籍
    1-3 iPadでできる新体験コンテンツ(1)~書籍の場合
    iPadの機能を活かした電子書籍とは
    モーションセンサーに対応した『Alice for the iPad』
    ゲームができる『ToyStoryRead-Along』
    音楽や映像を付けた『死ねばいいのに』『歌うクジラ』
    1-4 iPadでできる新体験コンテンツ(2)~雑誌の場合
    いち早くiPadに対応した『Wired』
    記事のレイアウトが変化する『Time』
    ムービーを活用した『GQ JAPAN』『VOGUE』
    日本でも同様の動きが
    1-5 電子書籍の入手法
    専用の電子書籍ストアから購入するキンドル
    様々な電子書籍ストアが使えるiPad
    日本の書籍に対応するストア
    電子書籍ストア以外の入手法
    "自炊"で作る電子書籍
    1-6 電子書籍は本当に普及するのか
    電子書籍を利用したくない理由
    根本的な原因は「利用するまでのハードル」
    リーダーの低価格化で電子書籍の時代が来る
    1-7 電子書籍が出版業界に与える影響
    既存の出版業界の枠にはまらない電子書籍ビジネス
    書店への影響
    取次会社への影響
    印刷業界への影響
    出版社への影響

    第2章 キンドル対iPad~電子書籍リーダーの現在
    2-1 電子書籍の歴史
    CD-ROMで始まった電子書籍
    電子書籍リーダーの誕生
    ダウンロード型電子書籍の登場
    日本とは違った米国の状況
    コラム エキスパンドブック
    2-2 キンドルが成功した理由
    キンドルの衝撃
    コンテンツの豊富さが勝因
    端末直接ダウンロード型で徹底的に手間を軽減
    コラム 電子書籍は安価?
    2-3 損して得取れ~キンドルのビジネスモデル
    売れば売るほど損をする?
    キンドルの独占販売
    キンドルを普及させ電子書籍販売で利益を確保
    通信費の差額
    2-4 電子書籍を進化させたiPad
    "電子書籍リーダー"ではないiPad
    新しい読書体験を作り出すデバイス
    2-5 キンドル対iPad~アップル参入の影響
    ホールセール契約のアマゾン
    エージェント契約のアップル
    コラム キンドルとiPadはライバル?
    2-6 ソニー・リーダーとヌックが示す可能性
    高性能で入手しやすいソニー・リーダー
    実店舗で購入でき貸本や試し読みも可能なヌック
    2-7 電子書籍とグーグルブック検索
    グーグルがいよいよ参入
    著作権侵害で訴えられた図書館プロジェクト
    和解で開始したグーグルブック検索
    日本にも影響を及ぼしたグーグルブック検索問題
    2-8 遂に始まるグーグルエディション
    グーグルエディションとは
    クラウドで読む新タイプの電子書籍
    電子書籍取次サービスで他企業も電子書籍ビジネスに参入可能に
    2-9 日本の電子書籍市場はどう変わるか
    iPadで開拓された日本の電子書籍市場
    2010年が「電子書籍元年」と言われる理由
    コラム 買うならどの端末がおすすめか

    第3章 電子書籍ストアと書店への影響
    3-1 書店と電子書籍ストアの違い(1)~委託販売制度

    普通の小売り業と違う書店のビジネス

    委託販売制度とは

    よりリスクが小さい電子書籍ストアのビジネスモデル

    コラム 見直しが進む委託販売制度
    3-2 書店と電子書籍ストアの違い(2)~再販制度

    再販制度とは

    再販制度のメリットとデメリット

    再販制度が適用されない故の電子書籍ストアの可能性
    3-3 電子書籍ストア業界の構造

    電子書籍ストアの5つのタイプ

    書店系の電子書籍ストア

    書店以外の出版系の電子書籍ストア

    電器メーカー系の電子書籍ストア

    通信インフラ系の電子書籍ストア

    その他の電子書籍ストア
    3-4 書店の対応(1)~大手書店の対応状況

    リアル書店は要らなくなる?

    紀伊國屋書店の取り組み

    丸善の取り組み
    3-5 書店の対応(2)~リアル書店で電子書籍を扱うための工夫

    バーンズ&ノーブルの場合

    ボーダーズ・グループの場合

    Booker

    sの場合

    先人から学べ

    コラム 読者を呼ぶコミュニティ空間を生み出せ
    3-6 電子書籍ストアと出版社(1)~変わる販売促進

    営業や書店が販売を左右できる紙の書籍

    電子書籍販売でできる営業努力とは
    3-7 電子書籍ストアと出版社(2)~審査・検閲問題

    寡占化の危険性

    講談社コンテンツの35%がリジェクト対象に

    過激な描写だけの問題ではない

    アマゾンはビッグブラザー?

    マクミラン社の値上げ交渉事件
    第4章 電子書籍の流通と取次会社
    4-1 取次会社の果たす役割

    取次会社は本の問屋さん

    物流だけでない取次会社の仕事
    4-2 "電子書籍取次"の果たす役割

    電子書籍で取次会社の中抜きが起こる?

    電子書籍取次も登場している

    電子書籍取次の役割
    4-3 電子書籍取次業界の現状

    参入が容易な電子書籍取次ビジネス

    トーハンの対応

    日販の対応

    ニーズからビジネスを生み出せ

    コラム 取次の歴史
    第5章 電子書籍の出版社への影響
    5-1 電子書籍市場の現状

    アイボール戦争が呼び込んだ出版不況

    電子書籍市場の89%がケータイコンテンツ
    5-2 出版社の電子書籍への取り組み

    iPadで先行する電子コミック

    電子書籍をプロモーションに使う例も

    コラム 端末の特徴を活かしたコンテンツを
    5-3 電子書籍の価格と出版コスト

    電子書籍はいくらが妥当か

    出版社のコスト構造

    意外と変わらない電子書籍の出版コスト

    値段より中身?

    コラム 電子コンテンツは無料の意識が強い?
    5-4 電子書籍と印税

    印税70%は本当か?

    むしろ印税が減るかもしれない
    5-5 出版社にとっての電子書籍のメリット

    紙のパッケージから自由になる

    在庫と返本がなくなる

    絶版がなくなる

    古本がなくなる

    貸本が収益になる

    コラム 電子貸本サービス
    5-6 出版社にとってのデメリット

    作家による中抜き問題

    新規参入による競争激化問題
    第6章 新聞・雑誌と電子書籍
    6-1 世界の電子新聞有料化の動向

    うまくいかないニュースサイト有料化

    電子書籍で見えた可能性
    6-2 日本の新聞の取り組み

    本格参入を果たした日本経済新聞

    その他の各社の取り組み
    6-3 新聞電子化のメリットとデメリット

    電子化の大きなデメリット

    電子化のメリット
    6-4 電子化で変わる雑誌

    雑誌にぴったりのiPad

    iPad版の課題は価格

    「お試し版」としての電子雑誌

    電子雑誌オンリーでの発行も
    6-5 電子書籍と広告の関係

    新聞・雑誌が電子化に取り組まざるを得ない広告事情

    今のところ好調なiPad向け広告

    コラム iPadは広告効果が高い?
    6-6 電子書籍で変わる広告事情

    iAdで広告営業が不要になる?

    広告主による媒体中抜きの危険も

    コラム iPadで広がる広告の可能性
    第7章 電子書籍で変わる自費出版
    7-1 個人が電子書籍を出版する方法

    ハードルが高かった自著の出版

    方法(1)アマゾンDTPやアップルの自費出版サービスを利用する

    方法(2)アプリとして出版する

    方法(3)パブーなどの電子出版サービスを利用する

    方法(4)自分で作成から販売まで行う
    7-2 電子書籍のコンテンツの種類を整理してみよう

    テキストベースはリフロー可能

    画像イメージは紙面をそのまま再生

    多機能なアプリ型
    7-3 アマゾンDTPで電子書籍を出版する方法

    アマゾンDTPとは

    アマゾンDTPの使い方

    日本語の電子書籍には対応していないが......

    コラム ISBNの取得方法
    7-4 iBookストアの自費出版サービスで電子書籍を出版する方法

    iBookストアの自費出版サービスとは

    iBookストアの自費出版サービスの使い方

    コラム EPUB形式のファイルの作り方
    7-5 パブーで電子書籍を出版する方法

    パブーとは

    パブーの使い方

    コラム "自炊"で手持ちの本を電子化しよう
    第8章 電子書籍の課題
    8-1 権利処理問題

    米国に比べて遅れている日本のコンテンツ事情

    曖昧だった出版契約

    出版社の積極的な対応が始まっている
    8-2 フォーマット問題

    電子書籍のフォーマットとは

    EPUB形式

    AZW形式

    .book形式

    XMDF形式

    その他の形式

    多数のフォーマットに容易に変換できる中間フォーマット
    8-3 日本語組版問題

    技術的に対応が難しい日本語組版

    EPUB形式の日本語化運動が始まっている
    8-4 その他の問題

    相互互換の問題

    市場規模とコストの問題

    課題の多さは可能性の多さでもある

    コラム 電子書籍関連で生まれた協会、団体
    付章 インタビュー集
    A-1 ITジャーナリスト佐々木俊尚氏に聞く"電子書籍の衝撃"と未来
    電子版ならではの工夫は?
    電子書籍を売るにはどうすればいいのか?
    書き手にとって電子書籍とはどういう存在か?
    プラットフォームはどこが残るのか?
    電子化で出版社はどう変わるか?
    電子書籍登場で登場する新しいビジネスとは?
    A-2 ソニーに聞く、ソニー・リーダーの日本での展開と日米の違い
    ソニー・リーダーとはどんな端末か?
    iPadやキンドルとの違いは?
    米国を次の市場に選び、受け入れられたわけは?
    リブリエが失敗した理由は?
    キンドルがリブリエに似ていることをどう思うか?
    日本での展開はどうなるか?
    ヨーロッパでの展開は?
    今後の展開は?
    A-3 ボイジャーに聞く、電子書籍の歴史と世界標準フォーマットの意義
    ボイジャーを立ち上げた経緯は?
    「エキスパンドブック」が普及しなかった理由は?
    T-Timeであらゆる液晶に書き出しができるわけは?
    EPUB形式が日本語組版に対応する重要性は?
    中間フォーマット策定の理由は?
    アップルの審査でリジェクトが多い理由
    電子書籍の未来と意義は?
    A-4 凸版印刷に聞く、電子書籍時代における印刷会社ならではの役割と付加価値
    電子書籍に対する取り組みは?
    印刷会社ならではの付加価値はどこにあるか?
    中間XMLファイルの意義は?
    なぜ「電子出版制作・流通協議会」を作ったのか?
    垂直統合ではなく水平分業がいいと考える理由は?
    今後の展開は?
    A-5 ビットウェイに聞く、電子書籍取次と電子書籍ストア
    ビットウェイで行っている業務は?
    「Handyコミック」に見るケータイコミックの利用状況は?
    電子書籍市場は伸びるか?
    電子書籍ストアで売上を伸ばす方法は?
    電子書籍取次とはどんなサービスか?
    電子書籍取次は利用されるか?
    今後の展開は?
    A-6 日本経済新聞社に聞く、有料ネットサービスの可能性とビジネスモデル
    日経新聞電子版を作った理由は?
    電子版はどのようにしてできたのか?
    電子版は単独でビジネスとして成り立つのか?
    購読者数やPVなどの利用状況は?
    読者や広告出稿企業などからの反応は?
    なぜ紙版を重視するのか?
    広告はどうなっているか?
    電子版によって紙版の需要を喚起させる方法はあるか?
    個別の記事リンク禁止の理由は?
    iPadなどで購読できるようになるか?
    今後の展開は?
    A-7 講談社に聞く、電子書籍時代の出版社の役割と、印刷・取次・書店との関わり
    『死ねばいいのに』売上と紙の書籍への影響は?
    電子書籍時代に、印刷・取次・書店とどう関わるか?
    電子書籍の価格はどのくらいが妥当か?
    著者からの電子化許諾をどう取るのか?
    電子書籍の"印税"はどうなるか?
    アップルによるリジェクト(出品拒否)問題は?
    電子化における今後の多様化は?
    A-8 アゴラブックスに聞く、電子出版社のビジネスモデル
    会社を設立した経緯と理由は?
    電子出版はビジネスとして成り立つか?
    出版社、著者からの許諾はどう取るか?
    電子出版のメリット、デメリットは?
    自費出版ビジネスのリスクは?
    今後の展開は?
    A-9 漫画家うめ氏に聞く、電子出版の可能性と出版社に求める役割
    電子出版した理由は?
    電子化に対する周囲の反応は?
    キンドルでの自費出版はビジネス的に成り立つか?
    電子出版のメリット、デメリットは?
    電子書籍の印税率はどうなるか?
    電子化時代に出版社に求める役割とは?
    編集者は今後どうなるか?
    今後も電子書籍を出し続けるか?
    A-10 米光一成氏に聞く、電書フリマに見る電子出版の可能性
    電子書籍を販売しようと考えたきっかけは?
    対面販売の良さは?
    お客様からの反応は?
    コストと採算はどうか?
    フォーマットはどうか?
    著作権侵害対策はあるか?
    今後の展開は?
    コラム 電書フリマ当日のレポート

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著者プロフィール

高橋 暁子(たかはし・あきこ)
徳島大学総合教育センター

「2017年 『発達心理学をアクティブに学ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高橋暁子の作品

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