「人工超知能」 -生命と機械の間にあるもの-

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著者 : 井上智洋
  • 秀和システム (2017年7月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798050454

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「人工超知能」 -生命と機械の間にあるもの-の感想・レビュー・書評

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  • ★2017年10月1日読了『人工超知能 生命と機械の間にあるもの』井上智洋著 評価B+

    最近のAIの進化は目に見えて加速していることが気になり、手に取ってみた。
    なぜ、近年の人工知能の開発が加速しているのか、それは深層学習Deep Learningが発展し、プログラムが人間に教わることなく、物体の特徴を見いだし、生物の眼に相当するイメージセンサーを獲得。その結果、特徴量という特徴空間を形作ることが出来るようになって来たことが大きい。

    これからの人工知能の方向性には、全脳エミュレーション方式という脳の神経系のネットワーク構造のスキャンなどによってコンピューターに再現する方法と全脳アーキテクチャーという人間が人為的に設計する部分を残しつつ、海馬/基底核/大脳新皮質の機能を機械学習器として再現して結合していく方法がある。

    ヒト・コネクトーム:人間の神経回路地図は21世紀後半にならないと解明が出来ない可能性。そのヒトコネクトームのマインドアップローディングが可能となれば人間意識の再現ができるのか?そこには「身心問題」があり、意識と身体という根源的な問題が存在する。

    ニューラルネットワークAIは人間の脳は超えられるか?
    汎用的な強化学習能力とメタ思考力が思考パターンを生成する。

    2045年問題:AIが人々の仕事を奪う技術的失業と機械の叛乱の可能性
    AIに知性は備えられても、感情・意志は人間が実装しない限り備わらない。
    しかし、悪意のある者が殺戮専門ロボットを作り出す懸念の方が高い。

    アシモフの I・ROBOTのロボット工学三原則
    1.ロボットは人間に危害を加えてはならない。
    2.ロボットは人間の命令に従わなければならない。
    3.ロボットは自らの存在を護らなくてはならない。
    1-3の優先順位が非常に重要。

  • シンギュラリティ後の人工知能についての本。
    通訳は人工知能が発達してくるのだから、英語はそんなに勉強しなくていいとのことだ。このへんはいろいろ意見が別れすぎて、自分もどうしようか迷ってるところ。英語サイトにたどりついたらすぐに自動翻訳するのもどうなんだと思う時もあるし。
    なお、ロボットが叛乱をおこす可能性は低いとのこと。叛乱を起こすには4つ条件があって、すべてみたす必要があるとのこと。まあ、悪用する人間がでてくる可能性はあるだろうし、可能性は低くても備えはしておくべきだとのことだ。まあ、その時はその時だしね。
    そういうふうに、日本は最悪の事態を想定するのが苦手で楽天的な人が多いのだとか。事実、核シェルターの普及率はスイスのほぼ100%、アメリカ・ロシアの約80%にたいし、日本は0.02%だとのこと。最近はそういう議論も活発になってきたから、今後は普及するだろうけど、世界的に見るとこんなに低いのか(そもそも、何でスイスは100%なんだ?)。
    それにしても、ピーター・シンガーという名前の人が二人もでてきてややこしい。よくある名前なんだろか。

  • 現在のAIは、囲碁の対局や自動運転など、特定の分野で力を発揮する特化型AIとのこと。
    そうではなく、人間と同様、様々な分野を横断的に処理・判断できる汎用AIの開発競争が今、始まっています。

    本書は、前半で人間の脳のメカニズムを紐解きながら、汎用AIがつくられたら、その汎用AIがより賢い汎用AI(人間を超えるAI)をつくるのではないか?
    単に人間の仕事を奪うだけでなく、自我を持って人間を攻撃する可能性はないか?といったテーマについて語っています。

    著者としては、人間はAIのメカニズムを知る一方で、AIは人間のメカニズムを知らない以上、汎用AIの可能性は低いとしつつも、人間が悪用して殺戮専門ロボットをつくる懸念には言及しています。

    AIは、テクノロジー問題と思いきや、深彫りすればするほど人間とは何か?といった哲学的な問いになることがよくわかります。

    第一線級の研究者は、技術を追いながら、そういった文系領域にも思いを馳せている点、リスペクトです。

  • 文字通り、AIが世の中を支配することになる近未来のことを想定して書いた本。

    当然希望と驚異の両方があるわけだが、どちらかに偏ることなく中立的な立場で描いてた。

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