エンタープライズアプリケーションアーキテクチャパターン: 頑強なシステムを実現するためのレイヤ化アプローチ

  • 翔泳社
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  • Amazon.co.jp ・本 (548ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798105536

作品紹介・あらすじ

オブジェクト開発を経験した技術者が、アーキテクチャを理解しないまま開発を行うために、エンタープライズアプリケーション開発では共通の失敗がしばしば生じます。本書は、エンタープライズアプリケーション開発者が直面するやっかいな課題に対する直接的な回答を示したものです。技術は変化(SmalltalkからJava、.NET、CORBAまで)していても、共通の問題を解決するために同じ基礎的な設計の考え方を適用することができるのです。本書は40以上のパターンを紹介しています。これらは、エンタープライズアプリケーションプラットフォームに適用可能な解決策です。前半は、エンタープライズアプリケーションの開発についての短いチュートリアルです。後半は、各パターンについて詳細に解説しています。各パターンは、JavaまたはC#でコード例を詳述し、使用法および実装について説明します。概念についても、豊富なUMLダイアグラムで例証します。

感想・レビュー・書評

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  • 名著『リファクタリング』でも有名なITエンジニアの巨匠マーチン・ファウラー氏が、エンタープライズアプリケーションの方式について書いた解説書。
    ちなみに、エンタープライズアプリケーション≒業務アプリケーションのこと、と理解しています。

    日本で業務アプリケーション開発をしているITエンジニアなら、書籍などから得たデザインパターンやテクニックを、結局のところ業務にどう適用すればいいのか、で悩んだ人も多いはず。

    そこに踏み込んだ書籍は、自分の記憶にはほとんどなく、これらのいわゆるオブジェクト指向な業務システム開発を売りにして成長する企業もあるくらい、この部分は大事なノウハウだったわけです。

    思い返せば、自分が社会人になって間もない10年位前がそんな時代でしょうか。

    巨匠マーチン・ファウラー氏が「テクニックは使えてナンボ」と、ノウハウの囲い込みよりも、ITエンジニア発展のためにと踏み込んでくれた書籍が、この解説書だということになるのでしょう。
    違ってたらすいません。

    で、改めて読ませていただきました。

    現在では、各企業に根付いていて、使いにくいと文句を言いながらも使いこなさざるを得ないてあろう「業務アプリケーションフレームワーク」。
    これが隠蔽しているアーキテクチャの部分に対する内容がほとんどです。

    まあ、そうなりますよね・・・。良いのか悪いのか、今は、アーキテクチャが分かってなくても、プログラム開発ができてしまう時代です。

    ただ、解説の内容はとても良かったです。
    「なぜ、このアーキテクチャはこうなってるんだろう」とか、漠然とは理解しているけど、まわりを説得させるほど上手くは説明できなかったようなことがしっかりと解説されてますし、何より「マーチン・ファウラーがそう言ってんだから間違いないでしょ」というキラーコメントで周りを説得できたりしますw

    また、汎用的には決められない(正解がない)ことは、その考え方が示されてますし、ちゃんと読み込んで、中身をちゃんと腹に落とせば、血となり肉となる内容だと思いました。

    業務アプリケーションフレームワーク自体を開発していたり、コアな部分の開発に携わっている方は、ぜひお奨めです。

    ひとつ注意すべき点は、この書籍は、決してベストプラクティスでは無いということ。

    サンプルソースまで付いているので、このままフレームワークとして使えそうな気がしますが、これは、ある条件、ある時点においての解であり、他の開発に当てはめる時は、このアーキテクチャを理解した上で、その条件、その時点の最適解を見つけないといけないということです。

    あと最後に。

    翻訳版の本書が、その側面で酷評されているのは承知です。そこは否定しません。
    自分も置き換えられた日本語に違和感を感じる部分は多数ありました。英語ができるなら原文を読んだ方がいいのでしょうね。

    それでも、アーキテクトとしてやっていくなら、ぜひ目を通したい書籍だと思いました。

  • 図書館から持ち出せなかったので斜め読みしたが、簡単に読める本ではなさそうだった。今ならもっとわかりやすい本がありそうなので、とりあえずスルーしておこう。

  • 実践的かどうかはおいておいて、概念の整理、名前付けにおいて役に立つ。

  • ORMを作る人向けの情報も書いて読むのが難しかったです

  • マーチン・ファウラー氏による業務向けアプリケーションを構築するために使われるパターン集。ってここまで書いてみて思ったんだが、そもそも業務向けアプリケーションってなんだろうね。

    ベストプラクティスでもないし、サンプルコード(JavaもしくはC#)がそのまま打てば動くようなものでもない。というわけなので、「明日使えるコーディング例がここに」って感じではない。読み方としては、ここで書かれている内容を読み手の経験をベースにそれぞれ語り合うっていうのがいい気がする。一人で読み進めるのであれば、一旦全部をざっと通して読んでそこから詳細を読んでいく感じかなと思う。

    書かれている内容は難解。日本語訳がこなれていないという声もよく聞くけど、元の英文も難解なので、こればっかりはしょうがない。

    書かれた時期が時期だけに、内容がちょっと古いという点もあるけど、著者の先見性が所々に垣間見えたりするし、そんなに技術的な流行に流される内容ばかりではない。コーディング技術よりも一歩下のレイヤーの部分が書かれている。その分、分かりにくいところはあるんだけれども、繰り返し読んでいけば分かってくる気がする(自分もそうありたい)。

    というわけで、アプリケーションを設計・実装するソフトウェア技術者なら読んでおいて損はないかなと思って星5つ。

  • 頭ん中を整理するのに良い。ある程度エンタープライズなシステムに携わった事のある人向けかな。知らずに読むとどうだろう……。
    訳のアレなとことか古いところとか、その辺りはどうしようもないけど、その上でも読んで良かったと思いました。

  • 昔買って、「難しい本だなー」、と思って数年放置していたのを、最近読み返しました。改めて読んでみると、「あれ?当たり前のことしか書いてないじゃん」とか思ったりしました。

    パターンが良くまとまっている、という意味では良い本だと思いますが、「パターン名を知らないだけで使ったことある」という状態でないとうまく読めない、という意味ではあんまりいい本じゃないのかなー、とも思います。

  • アプケーションのレイヤーを分けることと、それぞれのレイヤーを実現する上での選択肢を紹介しています。
    切り口は明快で、「ファウラーたん賢いなあ」と思える本。

  • 読みにくいけど、基礎知識だね。

  • 有名なファウラー先生の本です。
    難解ですがモデリングの勉強になります。
    私はパターン云々より、発想が刺激になりました。
    (といっても。。まだ全部読めてませんが…)

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