日本のイノベーションのジレンマ

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著者 : 玉田俊平太
  • 翔泳社 (2015年9月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798128214

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日本のイノベーションのジレンマの感想・レビュー・書評

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  • 本家ほどの衝撃はなく...
    復習という意味でよかったかも..

  • スタートアップよりもどう既存の大企業が自社の主力事業をつぶして新しいものを生み出すかの本。無消費の状態を見つけるか、過剰満足を探す、という視点は学び。

  • 経営学における経営理論は玉石混交だが、この論は実業から見て非常に納得性の高いもの。日本企業を題材にしており、理解が進む。本業が成功すると組織が最適化され他の可能性が縮小していく。"遊び"の部分をいかに作り維持するか。本論は警告であり、その次のステップは各自で行わねばならない。
    本書は友人からの紹介。ザッキー、ありがとう!

  • クリステンセンの理論を最近の日本の事例に当てはめて論じている。事例がわかりやすい。また、漸進的:画期的、持続的:破壊的というイノベーションのフレームワークを用いて、意外と誤解の多いイノベーションのジレンマについて解説している。「果たしてiphoneは破壊的イノベーションかそれとも持続的イノベーションか」という議論なんかはとてもおもしろい。ただ、破壊的:持続的の見極めと、それに対する意思決定に難しさを感じる。

  • 「創新普及」
    「仮設設定能力」
    「ライフロング・ラーニング・コミットメント(生涯学び続ける覚悟)」

  • イノベーションのジレンマシリーズを一通り読み終えたのですが、やはりアメリカの事情をベースに書かれているので、なじめない部分がありました。
    本書は、そういった部分を補ってくれました。ソニーやキャノンなどが起こした破壊的イノベーションや、ソフトバンクなどの最新の事例をみていくことで、よりイノベーションのジレンマについて理解することができました。

  • ビジネスモデルを考える上で参考になった。
    いろいろな例も書いてある。クリンステン教授の
    「イノベーションのジレンマ」も親本として読んでみたい。

  • 勉強になる

  • 破壊的イノベーション

    ローエンドの破壊的イノベーションの例
    電子ポットでのティファール。小人数用に少量の水をすぐに沸かせる
    キヤノンのミニコピア。
    回転寿司、イケアの組み立て家具、QB。

    ソニーのトランジスタラジオ、任天堂のファミコン、キヤノンのバブルジェットプリンターのイノベーションの例を紹介。だだし、近年こうした破壊的イノベーションが減ってきた。

  • 最近ある本を読みまして、その中に「イノベーションのジレンマ」が紹介されていました。購入しようとしたら、思いがけず、このタイトルの本を見つけて読むことになりました。

    この本は「イノベーションのジレンマ」の著者である、クリステンセン氏から推薦を受けている様ですね。

    この数十年、日本が成長できなかった原因として、イノベーションを今まで起こしてきたこと、そして、破壊的イノベーションを起こせた会社は、変身して次のステップに進めたことを、日本企業の実例を挙げて説明しています。

    この本には、今までの業務を見直して、破壊的なイノベーターになる具体例が書かれています。私の今の業務にも応用できると感じました。

    以下は気になったポイントです。

    ・クリステンセン教授は、優れた経営者は会社を、下位市場に導くことはできない、日本の大企業は、世界中の大企業と同様、市場の最上層まで上り詰めて行き場を無くしている、と分析。現在のシステムが続くなら、日本経済が勢いを取り戻すことは二度とないかもしれない、という恐ろしい予言をした(p8)

    ・既存の大企業と既存マーケットで真正面から闘うのではなく、新しい技術を使って新しい顧客をターゲットにする、という、破壊的イノベーターになろう、というビジョンが1946年のソニーにはあった(p26)

    ・任天堂のファミコンがヒットしたケースから学べるのは、1)顧客が叶えたいと思っているが、何等かの理由で実現できないことを見極める、2)それを製品、サービスに落とし込む、3)他社には真似のできないようなコストで実現、という能力が破壊的イノベーターを起こすのに必要(p33)

    ・セレンディピティ:幸運な現象に遭遇する能力、幸運の女神は誰にでも微笑まない、常にそのことについて考え、神経を張り巡らしていなければ、それに気づかない(p35)

    ・イノベーションとは、1)アイデアが新しい発明だけでなく、2)それが広く社会に受け入れられる(=商業的に成功)という二つの条件がそろう必要がある(p41)

    ・アイデアがあったとすると、そのうち技術的なハードルを超えられたプロジェクトは80件、そのうち顧客に受け入れてもらえたのは、2割。つまり、イノベーションを起こすうえでは、技術のハードルより、市場(顧客)のハードルの方がはるかに高い(p42)

    ・GEは、今でこそジェットエンジンや医療機器といった事業を中核とする企業だが、元々はエジソンが電球や関連設備を製造するために起こした会社である(p43)

    ・トヨタにとって、レクサスの別ブランドを立ち上げることは、1)最高品質の自動車を開発(製品の変化)、2)最高のプロダクトを作るための新たなプロセスを作る、3)新たなディーラーを立ち上げ新次元の購入体験を提供して、顧客の価値を変化させる、必要があった(p47)

    ・破壊的イノベーションの既存製品の主要顧客が欲しがらないという性質こそが、既存企業に破壊的イノベーションの製品・サービスは取るに足らない、取り組む価値がない、と勘違いさせる(p54)

    ・破壊的イノベーションは、1)これまで製品やサービスを全く使っていなかった顧客にアピールする、新市場型破壊、2)既存製品の主要性能が過剰なまでに進歩したために、一般消費者が求める水準を超えてしまっている状況で、一部のローエンド顧客にアピールするもの(p55)

    ・ベルが電話を発明したのは、1876年3月、最大伝達距離の32キロであったが、電信の方はその16年も前の1861年に、アメリカ大陸を横断していた(p73)

    ・ベルは、「10日間お試し商法」を通じて、電話の有用性を社会に訴え、広く受け入れられるようにした。これが、インベンションからイノベーションに至る一連のプロセスである(p75)

    ・まず横軸に時間、縦軸に「既存の主要顧客が重視する性能」を取る、次に、既存製品の主要顧客が求めていて、受け入れ可能な性能を示す「点線」を引く。この技術の需要曲線が、クリステンセン教授の理論を理解するうえで重要(p80)

    ・既存優良企業は、既存顧客を満足させるように組織が最適化されているため、漸進的イノベーション(性能が少しずつ向上する)を起こすのは非常に得意である(p84)

    ・破壊的イノベーションの方が他の属性(使いやすさ、ポータビリティ、価格など)において優れているので、破壊の瞬間において、顧客は雪崩を打って破壊的な製品・サービスに乗り移る(p87)

    ・アップルでは製品開発の方向性がきちんとコントロールされ、ユーザーが十分と思っている画素数アップでなく、「まだ十分でない」と思っている、ピント合わせ速度、手ぶれの軽減、といった別の性能をアップさせた(p91)

    ・テレビ用のトランジスタは、ラジオ用と比べて、周波数で約100倍、流せる電流で20倍、耐えられる電圧で10倍の高い性能が求められた、この技術を確立したのがソニー(p101)

    ・ポータブルテレビという破壊的イノベーションを可能にした、トランジスタというデバイス技術は、据え置き型テレビが求める性能曲線に達すると、真空管に取って代わって、据え置き型テレビの性能向上という持続的イノベーションを起こした(p106)

    ・当初の液晶は、素子の寿命が短い、反応速度が遅い、コントラストが低い、カラー比が困難など、多くの問題点を抱える一方で、消費電力が低い、薄型軽量である、というメリットがあった(p107)

    ・液晶の性能が上がり、その駆動方式を工夫することで、1秒間に60回はおろか、その倍の120回(2倍速)、さらに倍の240回(4倍速)、も画像を切り替えるようになった、今では960回(16倍速)も可能(p115)

    ・4Kとは、水平方向の画素が約4000個あることを意味する、ハイビジョンテレビの場合、1画面を構成する画素数は、横2000x縦1000=2百万画素であったのに対し、4Kは、ハイビジョンテレビの4倍、すなわち8百万画素となる(p117)

    ・画面の粗さが気にならなくなる距離がテレビ画面の高さのおよそ3倍だったのが、ハイビジョンテレビであったが、4Kテレビでは、画面の高さの1.5倍まで近寄って見ることが可能になる(p117)

    ・顧客がある商品を買うのは、顧客の片付けたい用事を解決したいためにその製品を雇うのだと考えられる(p118)

    ・スマートフォンは、それまでの日本のガラケーよりも機能が低かった、例:赤外線、ワンセグ、防水、オサイフ等の機能、このため、ガラケーの主要顧客には魅力的に映らなかったが、音楽プレーヤやインターネットメールの使い勝手が良くて一部に受け入れられた(p134)

    ・当初の弱みは、iPhoneが普及するにつれて、それを補う無線接続の小型キーボード、テレビを録画して配信してくれる機器等が登場して解消した(p135)

    ・アップルストアに行って驚くのは、売られている商品の多くがアップル以外の企業が作ったもの。アップルはビジネス・プラットフォームを作ることで、アップル以外の企業がリスクを取って開発・製造した商品によって、アップル製品を所有することの魅力を高めるようにしている(p137)

    ・アップル商品のこだわりは、古いアプリでも画面変更なしに新型機で表示できるように互換性を維持した、機種の数を絞っている(p138)

    ・任天堂は、ハードで儲ける代わりに、ゲームソフトを作成した企業からファミコン用ROMカセット製造を委託して、ゲームソフトの流通を押さえることで利益を得た。アップルがiPhoneアプリ流通をApple Storeのみに制限したことで応用(p140)

    ・CEOは、投資家や顧客が喜ばない製品やサービスの開発をするように経営の舵を切ることは難しい。(p155)

    ・一番推奨するイノベーションは、これまでに何も使っていない「無消費」の顧客をターゲットにした新市場型破壊。これまでに何も使っていない顧客だからこそ、シンプルで低価格な製品やサービスを受け入れる(p179)

    ・客観的価値が飽和状況であれば、顧客が製品やサービスを受けた時に感じる「メンタルモデル」を変化させることで、主観的価値を向上させるのが良い(p182)

    ・古い世界では持てる時間の30%を優れたプロダクトの開発、残りをマーケティングに(どれほど素晴らしいかを宣伝する)当てていたが、今では、その比率は逆転している(p192)

    ・エジソンは、多様な能力を持った技術者たちを集めた「発明工房」とでも言うべき研究所を、ニュージャージー州メンロパークに設けていたので、あれだけ多くの発明を生み出すことができた(p200)

    ・企業における人種、ジェンダーの多様性と、売上高・市場シェア・顧客数・利益といった業績指標には、正の相関がある(p203)

    ・1種の「無消費」の状況を、見事なアイデアで解決して急成長を遂げているのが、2009年にサンフランシスコで創業した、ウーバーというサービス(p208)

    ・二回目以降、ウーバーを呼ぼうとするとアプリを立ち上げると、前回利用したドライバーを評価する画面が立ち上がって、評価しないと前に進めない(p214)

    ・新市場型の破壊的イノベーションを起こすうえで重要な考え方に、無消費、と「無消費者」がある。無消費者とは、無消費(制約のために妨げられている)の状況にある潜在顧客(p215)

    ・アメリカ世帯の90%がケーブルテレビに加入しているが、視聴者がテレビの前に座っていないとき、これは無消費となる(p215)

    ・無消費の状況は、何んらかの制約によって妨げられている状態、例として、スキル・資力・アクセス・時間、の4つがある(p216)

    ・アイデアを作り出す才能は、事物の関連性を見つけ出す才能に依存すると、ヤング博士はコメントしている(p222)

    ・ブレインストーミングで重要なのは、一人では出せないような発想を、グループの力で出すこと(p226)

    ・ステートメントには、1)ターゲット市場、2)何をしようとしているか、3)成功のために何を行うか、を述べる(p242)

    ・ソニーが家庭用ゲーム機に進出したとき、他の家電メーカが失敗したのは、ソフトメーカを下請けのように扱ったため、協力が得られなかった(p251)

    ・DECは、既存組織の価値基準に合わない「パソコン」という破壊的商品を、既存販売網で売ろうとして失敗した(p262)

    ・ソフトをインストールしないで、ネットの向こう側で処理して、ウェブブラウザ経由でサービスを受けられる(SaaS)も増えてきた(p276)

    ・トヨタとダイハツは、顧客接点である販売においては独立性が保たれているので、車を買おうとする消費者は、ダイハツがトヨタの子会社とは気づかないだろう。パッソは、ダイハツが設計開発を行っている(p284)

    ・イノベーションとは、機会をアイデアに変え、それを広く行きわたるようにするプロセス、である(p286)

    ・十年経過すると、学んだ知識の半分は陳腐化して使い物にならなくなる、これに対抗するには、陳腐化する以上の速度で新しい知識を学び続けること、すなわち「生涯学び続ける覚悟:lifelong learning commitment」が必要(p293)

    ・コンピュータに使われないためには、敵(人工知能)を知り、己の活かし方を知り、学び続け、変わり続ける必要がある。生涯学び続ける覚悟だけが、人をイノベートできる(p293)

    2015年11月29日作成

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日本のイノベーションのジレンマの作品紹介

クレイトン・クリステンセン教授 強力推薦!

私のクラスで目覚ましい才を発揮した玉田氏による本書は、日本経済の「失われた20年」の原因を解き明かし、日本再生に向けた「解」を示すだろう

【多くの日本企業が陥っている“イノベーションのジレンマ”とその処方箋】

シャープやソニーの赤字転落、携帯電話やテレビ事業の不振など、日本の産業の地盤沈下が進んでいます。その原因は、韓国・台湾・中国を筆頭とする新興国の勃興とともに、日本企業の多くが「登れるが、降りられない」という「イノベーションのジレンマ」特有の現象に陥ってしまい、新たなイノベーションを起こせなくなっていることにあります。

本書は、クレイトン・クリステンセン教授からイノベーションのマネジメントについて指導を受け、『イノベーションのジレンマ』の監修を務めた玉田俊平太氏により、「破壊的イノベーション」の構造・原理・フレームワークの解説と、「テレビ」「携帯電話」「カメラ」のイノベーションの歴史と日本企業敗戦の理由、そして最新の理論に基づいた日本企業に対する処方箋を提供します。

【著者紹介】玉田 俊平太
東京大学博士(学術)。1995年よりハーバード大学へ留学。ビジネススクールにてマイケル・ポーター教授のゼミに所属、競争力と戦略の関係について研究するとともに、クレイトン・クリステンセン教授からイノベーションのマネジメントについて指導を受ける。経済産業省、経済産業研究所フェローを経て、関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科教授。専門は技術経営、科学技術政策。

日本のイノベーションのジレンマはこんな本です

日本のイノベーションのジレンマのKindle版

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