シンプル・ライフ: 世界のエグゼクティブに学ぶストレスフリーな働き方

  • 翔泳社
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798138589

作品紹介・あらすじ

マインドフルネスで実現する創造的生活!
「どうすればインターネットに飲み込まれず、ちょうどよい距離を保てるのか」(佐々木俊尚)
本書は世界トップの起業家、ビジョナリ―が実践する「マインドフルネス」という新しい生活スタイルを提案します。現代人の多くが1日にメールを50回以上、メッセンジャーを77回チェックしているという調査結果もある中で、世界トップの起業家たちは、無益な情報には惑わされずに平常心を保つ(=マインドフルネス)生活を実践しています。どのように生活すれば、情報の海に飲み込まれずに創造的な働き方・生き方ができるのか。そのノウハウとともに、具体的に取り組む日々のエクササイズも紹介します。ついついスマホで、ツイッター、フェイスブックを確認してしまう人、もっと生活を充実させたいと思っている人など、すべての人にオススメです!
●著者紹介
ソレン・ゴードハマー(Soren Gordhamer)
Wisdom 2.0 Conferenceの主宰者。カンファレンスを通して、マインドフルネスを用いたデジタル化社会との融合を提案する。2009年から毎年開催されているカンファレンスは、2014年は2000人を超える参加者が集まった。Huffington Postを通して実践するストレスフリーの生き方を広める。
●監修者紹介
佐々木俊尚
作家・ジャーナリスト。「TABI LABO」共同編集長。インターネットやコンピュータのテクノロジーは社会をどのように変容させていくのか。ネットとリアル社会の境界部分で起こる衝突と融合のリアルな局面を描いていくことを仕事の基本テーマとする。「レイヤー化する世界―テクノロジーとの共犯関係が始まる」(2013、NHK出版)、「電子書籍の衝撃」(2010、ディスカヴァー・トゥエンティワン)「ニコニコ動画が未来をつくる ドワンゴ物語」(2009年、アスキー)など著書多数。

感想・レビュー・書評

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  • いま、ここに全集中!!
    「いま、この瞬間に集中することが大切」だということが書かれている。
    日々の暮らしの中で私はいつも少し先のことを考えていて、今自分がしていることに目が向けられていないということに気付かされた。
    新入社員でまだまだ余裕はないものの、焦らず落ち着いて過ごせるよう意識したいと思う。
    本書ですすめられている3回の深呼吸をぜひ取り入れたい。

  • <どんな本?一言で紹介>
    テクノロジーが発展する世の中、情報の波にのまれない自分づくりをするための本。

    <どんな人におすすめ?>
    行き先が分からないけど、忙しい人。
    色々なことをしないと!と思っている人。
    将来が不安で、色んなことをやっている人。

    <読んだら、どんなことが分かるの?>
    情報過多な時代で、自分の創造性を発揮して豊かさを感じるための、考え方。

    ・「マインドフルネス」とは、今の瞬間に全意識を向けること
    ・「何に意識を向けるか」で、テクノロジーに翻弄されるか活用できるかが決まる

    ・先入観を持っていることに気づければ、世界は変わる
    ・自分の無知と向き合う

    ・具体的な「日々のエクササイズ」

    <日々の生活、仕事などに活かせるポイント>

    1.無知を知る
    自分の先入観に気付き、事実に即して考える。例えば、否定的なこと考えて、実際にそれが起こると、自分が苦しんだとしても、自分の考えは正当化される。そうして満足感を得てしまい、先入観はより一層強化されてしまう。

    人は、とかく自分の知識を過信しがちだ。例えば、仕事で新製品のアイディアが、全く何も思いつかないとする。自分の無知と向き合えない人は、周りから役立たずだと思われないか?等、恐れに駆られて、焦ってしまう。すると、雑念や劣等感に足を引っ張られ、自分の中のアイディアを引き出すことはできない。

    ありのままの状況を受け入れ、ゆったりとした気持ちで内面の深いところにアクセスすることで、本当に役立つ知恵を見つけられる。

    2.あえて何もしない
    物事の成果を上げるには、時にあえて何もしないことが近道となる。例えば、外からもたらされる情報をただ無心に受けとめてみる。そうすることで、ふとした拍子に良いアイディアを思いついたりする。

    また、執着心や恐れを手放し、心を開くことが創造性を発揮する鍵となる。良いアイディアが思いつくと、人はこの状態を失わせまい、と必死になるが、しがみつくほど、アイディアに陰りが見え始める。

    調子がいいときは、無理にその調子を持続させようとせず、大らかに構えると、結果的にその「良い」状態がより長く続くことになる。

    3.食べるために食べる「日々のエクササイズ」
    食べることに集中し、プロセスの全てを意識する。
    口に食べ物を入れる瞬間だけでなく、噛むことにも、味わうことにも、飲み込むことにも、満足を感じられる。

    <感想>
    自分を正当化しない。無知の知。
    信頼できる人からアドバイスもらった時に、自分なりの「解釈」や「アレンジ」加えないことも含められると感じた。
    未来を描いたうえで、ほかの事を考えずにゾーンに入って今を生きるのがいいんだろうな、という感想をもった。

  • 正直、それができればこんなに悩まない、と思わないでもなかったが、そういうまっすぐでシンプルなことができるかできないかが大きな違いなのかなと思った。試してみる前に「それができれば....」と先のことを考えて突き放すのではなく、今できることを何かひとつでもやってみて、それでどうだったかはそのときに考えればいいのかな、と少し肩の力が抜けるようだった。

  • 以前読んだ『道は開ける』『マインドフル・ワーク』を補完する内容であると感じた一冊。
    一つの行為にきちんと意識を向けることが、いかに出来てなくて、いかに大切かが理解できた。

  • イマココが大事
    感情を動かせるのは自分だけ。

  • スティーブ・ジョブズ

    「抽象的な思考や論理的な分析より、直感的な理解や感性のほうが重要だと気付き始めた」


    起業なり個人なりが創造性を発揮しようとするとき、もっとも肝心なのは、心の内なる領域だ。

    実際、未来の成功企業においては、内面の領域が中心的な役割を担うようになるだろう。

    もはや情報を手に入れられるかどうかで差はつかない。

    差がつくのは、情報を消化できるか、応用できるか、創造的に活用できるかどうかの部分だ。そのためには、情報の上手な受信のしかたを身に付ける必要がある。


    ジョブズの言葉からもうかがえるように、必要なのは心を落ち着かせる方法だ。心が落ち着いてはじめて、ほんとうに独創的な考えは浮かぶ。


    デジタルの世界はたいへん便利だし、はかりしれない力を秘めている。しかし、その一方で、人生の探求ではなく、人生からの逃避になってしまうこともある。


    自分の内面の状態を知ることで、無意識だったものが、意識されるようになる。


    じつは、わたしたのは日ごろ、何にいちばん意識を向ける必要があるかをいちいち考えずに行動していることが多い。

    何に意識を向けるかは、自分が何を重要とみなしているかの表明でもある。


    自分が選択権を握り、テクノロジーの主人になっているか、それとも選択権を握れず、テクノロジーの奴隷になっているかは、わかるはずだ。


    電子メール関連ソフトの開発会社ハーモン・ドット・アイイー(harmon.ie)の最近の調査によると、

    毎年、従業員一人につき平均で1万375ドル相当の生産性が犠牲にされているという。

    なぜか?

    「オンラインのチャットをすみやかにやめられない、大量のメールに作業を邪魔される、フェイスブックの写真や更新やメッセージに気を取られる」せいだ。


    ニューヨークタイムズ紙の編集主幹ビル・ケラーは「ツイッターの罠」と題したブログ記事で、集中することのむずかしさを取り上げている。

    「ソーシャルメディアのいちばん明らかなマイナス面は、たえず気をそらされる点だ」


    世界的に著名なコンサルティング会社のマッキンゼーも、複数の作業を同時に行ういわゆるマルチタスクに警告をはっしている。

    「つねにオンの状態でいるマルチタスクの仕事環境は、生産性を低下させ、創造性を損ね、充実感を奪い取る」


    たえざるマルチタスクでエネルギーを浪費しないよう、自分で「意識的にチャンネルを変える」ことができるかどうか、さっと気持ちを切り替えられるかどうか。そのためには、「いくつものことに同時に意識を向ける」から、「一度にひとつのことに意識を集中させる」に意識の向け方を変えなくてはならない。


    つながりは絆と同じではない

    他の人と瞬時につながれること、完璧につながれることは、救いにならない、幸せでよりより世界を築きもしませんし、人間性のさらなる解放をもたらしもしません」

    必要なのは、つながっているとはどういうことかをあらためて考えてみて、つながりの主は自分たち自身であることに気づくことだ。


    何年も学校に通い、豊かな教養を持つ人は多いが、社会的ないしは感情的な知性を身につけている人は少ない。そのような知性を養うには、外的な知識があるだけでは不十分だ。内面の世界を理解することが必要になる。どのように状況に対処すればいいかや、どのように心を開き、創造的な生活を続ければいいかを知らなくてはならない。


    ハーバード大学研究で、2,200人以上から得られた回答を調べたところ、

    幸せを感じるかどうかは、何をしているかではなく、そのときの行為にどれだけ意識をむけているかにもっとも大きく左右されることがわかった。

    論文には次のように書かれている

    「どういう行為をしている場合であってもー読書でも、買い物でも、セックスでもーほかのことを考えず、その行為に集中しているときほど、幸福感が強う成る傾向が見られた。幸せを感じるかどうかは、何をしているかよりも、どこに意識を向けているかで決まることが多かった」


    肝心なのは、To-doリストをストレスにしないことだ。目の前の小さなことに集中することではじめて、大きなことを成し遂げられる。


    ツイッター社の共同創業者で元CEOのエヴァン・ウィリアムズはウィズダム2.0会議で、新しく入社する人には必ず、自社の成功の定義を学ばせると語った。
    以下がその定義だ。

    ①優れたビジネスを築く
    ②世界を変える
    ③仕事を愛する


    次のように胸に問いかけてみよう。自分が一番大切だと思っていることと、今の会社で働くこととは一致していると感じられるか?

    自分の価値観に基づいた生活を営んでいるか?家族にいい暮らしをさせるため、がんばって働く一方で、家族と過ごす時間が無くなっているのなら、自分の価値観に立ち返って、生活を見直すべきではないか?

    自分の価値観と一致した生活とはどのようなものであるかを、考えてみよう。必ずしも今の生活を大きく変える必要はなく、ものの見かたや取り組みかたを変えればいいことがわかるだろう。


    『今の力(The Power of Now)』[邦訳は『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』(徳間書店)]の著者エックハルト・トールも、崇高な智慧のためには、今というときを大切にすることが欠かせないと述べている。


    「すべては今このときにある。今このとき以外には、何ものも存在しない。未来はあくまでも頭でこしらえた思考の産物だ」

    完全に今を生きることで、たとえ「待たされている」場面でもそうすることで、人生をありのままに受け入れて、美しさや、心の安らぎや、創造性に満ちた時間を過ごすことができる。

    人生の中で待つことに費やされる3年という時間も、無駄にせず、生産的になものにすることが可能なのだ。


    何に意識を向けるかは、結局のところ、どういう人生を送ろうとするかの選択だもある。



    ブッダの教え

    禅を知るためには、禅を知ってはならない。

    ブッダになるためには、ブッダを忘れよ。

    悟りにいたるためには、悟りを拒め。


    禅の言葉が言わんとしているのは、何かをしようとすると、みずからそれを妨げるこちになりやすいという点にある。だから禅宗の第三祖は次のように述べている。


    「心の活動を止めようとすると、その止めようとする努力がまさに活動になる」


    第三祖の時代から千年以上のときを隔てて、スティーブジョブズもこう語った。

    「心を落ち着けようとすると、かえって落ち着かなくなる」と。

    泊まろうとするとことで、かえって動いてしまう。創造的になろうとすると、逆に創造的でなくなる。


    成功のためには、目の前のことに意識を向けることと、心身の健康を保つことが必要だ。


    創造的な仕事をしようとするときには、努力の質が問われる。計画がとん挫しやすいのは、努力が足りない時より、恐れや緊張があるときだ。


    両方の目を結果だけに向けず、過程にも目を向けよう。
    目標だけを見ていては、心の余裕が失われて、創造力を引き出し行くくなる。


    がむしゃらに努力すればうまくいくという考え方は見直したほうがいい。

    ストレスを増やさなくても、仕事はできる。そのことをいつも覚えておこう。


    雑念の声は静寂の訪れとともに聞こえ始めることが多いので、わたしたちは静寂のせいで雑念が増えるのだと、つい勘違いしています。


    静寂が雑念を生むわけではない。静寂によって雑念があらわになるだけだ。


    生きることに向かうのではなく、生きることから逃げようとしてしまう。すべては静寂のなかにいると落ち着かないせい、喧噪(けんそう)の力で恐れや不安を忘れようとするせいだ。そうゆうことを繰り返していては、雑念の奥に隠された知恵や直感、静寂の中ではじめてアクセスできる深い洞察に達することはできない。

    考えることの内容ではなく、考えることのスピードを変える必要がある。

    メンタルという列車が騒々しさを燃料として時速150キロで走っていては、創造的な考えや、型にはまらないアイデアや、ユニークな視点はなかなか見えてこない。

    だから何時間も無駄に会議をしたり、コンピュータの画面をにらみ続けたりすることになる。

    しばらく止まって、静寂の力を借りさえすれば、いい答えはすぐに見つかる。スピードを落としさえすれば、すでにそこにあるものはたやすく見つかる。そのために一番確実な方法は、静寂を仲良くなることだ。


    「瞑想で大事なのは、時間よりも心のスペースです。瞑想をすると、心のなかに広々としたスペースが生まれ、日中にたまったつまらない考えは消えてなくなります」


    エックハルト・トールが述べているように、静けさと心の広々としたスペースがなければ、創造性の源にアクセスすることはできない。
    「知恵は心の広々としたスペースから生まれる」とトールは言い、さらにこう断言している。

    「情報の量と、心の広々しとしたスペースとのバランスが失われれば、情報と物質にあふれたこの世界の中でおぼれるだろう。おぼれるとは、心が完全に混乱し、創造性を発揮する力を失うという意味だ。どれだけ創造性を発揮できるかは、自分の内面にある創造力の源泉にどれだけアクセスできるかにかかわっている」


    身体の声に耳を傾ける

    「わたしがアップルで大きな業績を上げられたのはすべて、a お金がなかったから、 b過去にしたことのないことをしたから、です。」

    スティーブ・ウォズニアック(アップルコンピュータ共同創業者)

    わたしたちが思っている以上に心と体はつながっている。

    エックハルト・トールによれば、体のエネルギーや力を感じることで、心の制約から解放されるようになるという。

    実際、体とつながると、自分の中に眠っている創造力を引き出しやすくなる。

    1日の間に数回、休憩を取って、体が生きていることを感じるよう、トールはアドバイスしている。


    体はまた、自分が創造的に仕事を取組めているかどうかを知るうえで、たいへんわかりやすいバロメーターにもなる。

    「人間はロボットではありません。創造的な営みでは、自分のしていることを楽しむほど、自分のエネルギーの源を深く理解するほど、いい結果が生まれます」
    (グーグル共同創業者ジャスティン・ローゼンスタイン)


    現在こそ、わたしたちが生きている唯一の場であり、夢を実現するために創造力を発揮できる唯一の場だ。
    「未来はあくまで頭でこしらえた思考の産物だ」とエックハルト・トールは述べてい鵜r。


    過去のことにこだわり、気軽に実験すること、つまり試し、失敗し、学ぶことができない。過去の成功と評判を傷つけたくないので、失敗を恐れ、思い切って行動できない。失敗できないせいで、成功するのがよけいに難しくなる。

    肝心なのは、失敗や成功にこだわらず、今、目の前のことにどれだけ無心で取り組めるか、だ。


    過去にとらわれやすい人は、まず過去をありのままに認めよう。そのうえで、もし過去を現在に持ち込むのをやめたら、どういう可能性が開けるかを考えてみるといい、逆に、未来に目が向きがちな人は、まず目標の実現で何を手に入れられると自分は考えているのかを、あらためて振り返ってみよう。そのうえで、自分の未来はひとえに今の意識の向け方にかかっていることを肝に銘じ、今、目の前にあることに意識を集中させよう。



    精神世界にはこうゆう格言がある。

    「悟りを開けるかどうかは、努力ではなく偶然による。したがってわたしたちは、偶然に出会いやすくなるよう努力するべきだ。」


    中国にも同じ道理を説いた古い言葉がある。

    「偶然は準備のできている人を好む」


    老子は

    「成功には失敗と同じぐらい危険が潜んでいる」と警告している


    実際、創造力があふれ出ているとき、創造力を失うことはめずらしくない。

    原因は創造力そのものにあるわけでなく、創造力との向き合い方にある。



    先入観に気づく

    「他社を知るのは知性であり、自分を知るのは真の智慧である。他社を律するのは強さであり、自分を律するのは真の力である」老子


    ほんとうの休憩


    もっとも長い休憩、または計画的な休憩では、次のような点に注意すると、最も効果的な休憩を取れる。


    [1]情報の摂取を減らす。

    休憩中は、できるだけ情報に接しないほうがよい。ニュース、ゲーム、画像をはじめ、情報はなるべく控えよう。

    [2]深く呼吸する。

    仕事中はなかなか体の状態に意識を向けられない。呼吸は浅く、短く、なりがちだ。休憩中は、呼吸に意識を向けて、心と体をリフレッシュさせよう。


    [3]屋外へ出る。

    1日中、モニターの画面を見つめいていると、世界がどんどん狭く感じられてくる。屋外の広々とした空間にでて、外の空気を吸うと、心も体も元気を取り戻せる。大都会のど真ん中にいても、自然の一端は必ず見つかるはずだ。頭上を見上げれば、空があるし、周りには空気がある。舗装された歩道の裂け目からは、草が顔をのぞかせている。


    [4]体を動かす。

    人類はもともと活発に動きまわる生き物として進化してきた。わたしたちの体は1日中、同じ場所に座るようにはできていない。動くことでエネルギーを得るようにできている。しかし現代人の多くは1日の大半をじっと座ったまま過ごしているので、休憩時間には体を動かすのがいい。散歩でもいいし、ヨガや太極拳でもいい。そうすると、休憩後、机に戻った時、体の緊張が取れ、集中力が高まっているはずだ。


    [5]人とのやりとりを最小限にする。

    電話やコンピュータで日ととコミュニケーションをとることはまったく悪くない。ただ、仕事で1日中、人と接している場合は、休憩のときには、できるかぎり人とのやりとりは控えたほうがいい。ひとりきりになれるようにしよう。


    自分の正しさにこだわらない


    意味のある争いや公論もなかにはあるだろう。しかし、自分の考えに執着し、自分の正しさを示そうとする気持ちがあまりに強いと、真実が見えなくなる。


    禅の弟子が師匠に尋ねた。
    「悟りを得るために一番大切なのは、自分を捨てて、仏に身をゆだねることであり、修業はいっさい必要ないというのはほんとうですか?」

    「そのとおりです」師匠は答えた。

    「ですが」と別の弟子が問い返した。
    「先生が以前、いちばん大切なのは、本質を見抜くことであり、そのために修行に励まなくてはならないとおっしゃいませんでしたか?」

    「たしかに、言いました。そのとおりです」と師匠

    「待ってください」とまた他の弟子が言った
    「両方が正しいということはありえません。互いに正反対なことなのですから。片方が正しければ、もう片方は間違っているはずです」

    師匠はひと呼吸おいてから、答えた。
    「あなたの言うとおりです」


    1週間、朝の最初の30分と夜の就寝前の30分、心身をリラックスさせ、活力を取り戻すエクササイズを行ってみよう。以後も続けるかどうかは、そのときに決めればいい。やり方は自由だが、次のような方法を参考にするといいだろう。


    [1]朝、目を覚ましたら、ベッドからすぐに出ず、数分、静かに横になったままでいる。自分がだんだん眠りから覚めていくのを感じながら、3回、意識的に呼吸する。ゆっくりと心と体を覚醒モードに切り替えていこう。新しい1日を喜んで迎え入れるという意識を持つといい。ナチュラリストの作家ヘンリー・デイヴィット・ソローが述べているように、「わたしたちが目を覚ます時にはじめて、夜明けは訪れる」

    [2]朝起きたときと夜寝る前は、できるだけテクノロジーの電源を切るか、それらを目に触れないところに置く。とくにパソコンやスマホ、テレビなど、コミュニケーションのテクノロジーは使わないようにする。照明を暗くするのも効果がある。可能なら、ろうそくを用いるとなおよい。夜、寝る前にそうすると大変効果的だ。眠りにつきやすくなる。

    [3]口論になりそうな会話は避ける。対立している相手と話すのには、最適の時間とは言いがたい。この時間には、会話を通じてであれ、さまざまなメディアを通じてであれ、自分がどういうことを考えるかに注意を払うべきだ。この時間に考えたことは、1日の活動や睡眠に影響及ぼす。

    [4]瞑想、ヨガ、気候、祈り、散歩、ジョギングなどのほか、音楽や本を活用する。CDやipodを聴く場合には、心の落ち着く音楽や朗読作品を選ぼう。

  • 「マインドフルネス」がアメリカ、ヨーロッパで人気になっているようです。

    日本ではいえば「気づき」のことですが、瞑想のエッセンスは「気づき」なので、要するに瞑想が人気となってきているようです。

    日本でも、以前は草食系男子という言葉が流行っていましたが、最近は僧職系男子が人気で、お寺のお坊さんが人気になって、お寺の講座やイベントに若い女性やOLの人たちが通っているということを聞いてびっくりしました。

    それはともかく、「マインドフルネス」ということを日常に即してわかりやすく書かれている本をみつけました。

    「シンプル • ライフ」という本で著者はソレン・ゴードハマーという人で、「個人やグループに、どうすればマインドフルネスを高められるか、もっと生きがいを感じられるか、現代的な生活にふさわしい知恵を身につけられるかを説いている」人です。

    http://ameblo.jp/livingthelifeyoulove/entry-12030776028.html

  • ■書名

    書名:シンプル・ライフ
    著者:ソレン・ゴードハマー

    ■概要

    マインドフルネスで実現する創造的生活! 「どうすればインターネ
    ットに飲み込まれず、ちょうどよい距離を保てるのか」(佐々木俊尚)
    ●概要本書は世界トップの起業家、ビジョナリ―が実践する「マイ
    ンドフルネス」という新しい生活スタイルを提案します。現代人の
    多くが1日にメールを50回以上、メッセンジャーを77回チェックし
    ているという調査結果もある中で、世界トップの起業家たちは、無
    益な情報には惑わされずに平常心を保つ(=マインドフルネス)生活
    を実践しています。どのように生活すれば、情報の海に飲み込まれ
    ずに創造的な働き方・生き方ができるのか。そのノウハウとともに、
    具体的に取り組む日々のエクササイズも紹介します。ついついスマ
    ホで、ツイッター、フェイスブックを確認してしまう人、もっと生
    活を充実させたいと思っている人など、すべての人にオススメです。
    (From amazon)

    ■気になった点

    ・ストレスは物事が発生して起きるわけでは無い。物事が発生し、
     それをどう受け止めるかで発生するのである。

    ・将来充実した生活を送りたければ、今充実した生活を送る。
     将来創造性を開花させたければ、今創造性を開花させる。

  • ☆4
    シンプルで明解な良い本だよ。「7つの習慣」に似ているよ。マインドフルネス=今ここに集中すること、正しい方向に効果的に努力すること、心を静めて自分の中にアクセスすることの大事さが書いているよ。

  • 自分の見方、価値観から一旦離れてみると行き詰まりが軽減される。むしろ、その行き詰まりを拒むことなく受け入れられるようになってくる。自己変革の入り口に立っていることを体感できる1冊。目の前の世界を、受け入れよう。

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著者プロフィール



「2014年 『シンプル・ライフ 世界のエグゼクティブに学ぶストレスフリーな働き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ソレン・ゴードハマーの作品

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