暗号技術のすべて

著者 :
  • 翔泳社
3.50
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本棚登録 : 315
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (720ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798148816

作品紹介・あらすじ

「ハッカーの学校」の著者が教える
現代暗号の基礎と攻撃手法!

【本書のねらい】
・「読める」…専門書や論文を読む準備ができる。
・「使える」…適切な運用や実装ができる。
・「見える」…日常に隠された暗号技術に気付く。
・「楽しむ」…古典暗号と現代暗号に魅了される。

【本書のポイント】
1)古典暗号から現代暗号までを体系的に解説
・主なテーマは暗号技術の安全性
・歴史的に重要な役割を果たした古典暗号から解説
・メインは共通鍵暗号や公開鍵暗号といった現代暗号
・暗号技術の基本をふまえ、デジタル署名やハッシュ関数も学ぶ
・暗号技術の応用アプリケーションも紹介

2)暗号技術の絡み合いを解き明かす
・様々な技術の組み合わせをアルゴリズムの観点から解き明かす
・アルゴリズムの入出力に注目することで、相互関係が明確になる

3)数学も克服する
・現代暗号は数学が基礎。正しく理解するには避けて通れない
・数式を克服して理解するアプローチを採用
・本書では高校レベル程度の数学が前提(必要に応じて復習します)
・たくさんの図解で、理解しやすくなるよう配慮

4)いろいろな読み方ができる
・基本的には1章から順に読むと、段階的に理解を深められる
・解説は節ごとに完結。途中の項目から読むこともできる
・関連項目を設けているので、他のページに行き来しやすい
・わからないところは読み飛ばし、全体を大まかに理解することが大切

【目次】
第1章 情報セキュリティと暗号技術
第2章 古典暗号
第3章 共通鍵暗号
第4章 公開鍵暗号
第5章 ハッシュ関数
第6章 メッセージ認証コード
第7章 デジタル署名
第8章 鍵と乱数
第9章 その他の暗号トピック

感想・レビュー・書評

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  •  本書は初めて暗号について学ぶ人におすすめの一冊です。古典暗号から現代暗号の応用まで網羅的に載っていますが、それらの暗号の仕組みが図で表されており、数学に抵抗がある方でも理解し易くなっています。より細かな部分では数式による説明になりますが、必要な数学の知識を補いながら話を進めてくれます。また、各暗号に対する攻撃も紹介されているため、理論を学ぶだけでなく、実際に暗号技術を使用する際にも役立ちます。ボリュームのある本ですので、特定の暗号について調べるために辞書のように使っていくのもおすすめです。
    (ラーニング・アドバイザー/情報理工 YAGAWA)

    ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/3445388

  • 暗号技術について広く網羅された本で,720ページという大ボリュームが特徴。整数論のテキストを手元にじっくり取り組む必要がある。

  • 図書館で借りた。
    ビットコインまで記載されている点は網羅的と感じる。楕円曲線暗号でも代数学的な議論まで踏み込むなど、内容はしっかりしている印象。「本書を読むための前提知識」が「高校数学」ってのは、ちょっと厳しいと思うけどね。早くても大学3年くらいが推奨かと。

  • 多くの暗号技術について、数式なども怖くない範囲で入れたうえで解説されています。
    読みやすいですし、一般的な理論レベルであれば、今のところはこの本があれば十分かも。

  • 読みやすいが・・・

  • 東2法経図・6F指定:007.1A/I62a/Yoshida

  • 主に攻撃手法の導入において、数論の知識等を要する場面があったが、理解に必要十分な箇所のみ丁寧に解説されており、数学に疎い自分でも十分な理解が得られた。

  • 暗号技術に関する数学面の説明が数式込みで記載されている。索引を含め718ページ。

  • 数学的なバックボーンが中心の暗号本。
    群論をやらなきゃ

  • [図書館]
    読了:2017/11/7

    結城さんの暗号技術入門みたいなのを期待して読んだら違っていた。
    読み物としてツライ。

    筆者本人だけが自分の中で分かって満足していて、かゆいところに手が届かない感じ。例えば電子透かしの解説で、「電子透かしで扱うカバーデータは、冗長性が大きいデータが向いています」とだけあって、冗長性が大きいって具体的にどういうこと?筆者は分かってるから分かるんだろうけどさ。
    ワンタイムパッドの説明も「平文と同サイズの鍵をランダムに選択して、暗号化のたびに生成し直すようにすれび、完全な安全性を実現できます。ランダムな暗号文にパターンは存在せず、平文の情報は漏れません」で終わっている。じゃあなんでみんなそれを使わないの?って疑問が当然湧くと思うのだが…。筆者は分かってるから分かるんだろうけどさ。
    DESのIVも、「IVは秘密にする必要がないので暗号文に含めて送信されます。しかしながらIVは予測できないような値とします」で終わってる。秘密じゃなくていいのに何で?と思うだろうことが、分かってる人には分からないんだろう…。
    あとp. 250のユークリッドの互除法の解説のステップ3、「除数nをmに、余りrをnに置き換えてステップ2に戻ります」とあるけど「mをnに、nをrに置き換え」の間違いだろう。日本語しっかりしてほしい。

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著者プロフィール

 IPUSIRON(イプシロン)
1979年福島県相馬市生まれ。相馬市在住。2001年に『ハッカーの教科書』(データハウス)を上梓。情報セキュリティと物理的セキュリティを総合的な観点から研究しつつ、執筆を中心に活動中。
主な書著に『ハッキング・ラボのつくりかた』『暗号技術のすべて』(翔泳社)、『ハッカーの学校』『ハッカーの学校 個人情報調査の教科書』『ハッカーの学校 鍵開けの教科書』(データハウス)がある。
近年は執筆の幅を広げ、同人誌に『ハッキング・ラボのそだてかた ミジンコでもわかるBadUSB』『1日で自作するポータブル・ハッキング・ラボ』、共著に『Wizard Bible事件から考えるサイバーセキュリティ』(PEAKS)、翻訳に『Pythonでいかにして暗号を破るか 古典暗号解読プログラムを自作する本』(ソシム)、監訳に『暗号技術 実践活用ガイド』(マイナビ)がある。
 ◆Twitter:@ipusiron
 ◆Webサイト:URL https://akademeia.info/ 

「2022年 『ホワイトハッカーの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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