コーチング以前の上司の常識 「教え方」の教科書

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  • すばる舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799101582

感想・レビュー・書評

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  • 世間体にティーチングよりコーチングの波がある中で一石を投じる本でした。

  • いろいろ思うことがあって、書店のコーチングスキルを集めたコーナーで物色していたとき、ふと手に取ってみたところ、共感できるフレーズがいくつか目に飛び込んできたので、読んでみました。

    目からウロコのような新しい情報が散りばめられている本、ではありません。でも、自分が若い頃から今に至るまで、上司や先輩から声をかけてもらい自分の身についているものの多くに共通するポイントが、文章の形で整理されていたような気がして、すっと腹落ちするものがありました。

    主軸は、タイトルにもあるように、「コーチング」の手前、いわば「しつけ」レベルのことをどう教えていくのかということ。教える、というよりもむしろ、いかに「自分の求めるものを的確に伝えるか」ということのような気がします。

    この本をヒントに、私がこれから意識しておきたいと思ったポイント。

    ・教えることには遠慮しない。注意したり教えたりすることで「今、嫌われる」可能性を恐れない。

    ・新人・年齢・経験問わず、どんな部下でも教える基本は同じ。

    ・「自分を高めて組織に貢献すると結果は自分に返ってくる」ことを教える。

    ・叱るときは冷静に、しっかりと。短く叱る。気づいたらそのときに叱る。そのことだけを叱る。どこで叱るかは相手や場合による。(人柄ではなく)環境や事柄から叱る。

    ・「自責」を教える。「自分が相手の立場だったら」という考え方を徹底させる。

    ・任せたとしても、行動をしっかり見守る。

    ・正確に仕事を進めるために、「ごまかし」や「あいまいさ」に気づいたら、すぐに指摘する。

    ・完成度を上げるためには、まず「正確に仕事をさせる」ことを先に徹底。精度が上がってからスピードを上げるよう指導する。

    精進の道は長くて遠そうです。

  • 精神論から入って具体的なノウハウを述べ、個別論を展開してから精神論で締めくくるという構成。
    前半の精神論は自分には役に立たなかった。当たり前のことすぎた。ずいぶん低いところから入るのだなーという印象。
    中盤からは具体的なメソッドが列挙され、とても役にたつ内容だった。手順から教えるとか、完成形を見せるとか、ほんとに大切。コーチングとか以前のティーチングの手法。コーチングが入社3年目の人への指導だとしたら本書は一年目から二年目くらいのイメージ。
    パソコンに付箋を貼るタスク管理を「パソコンヒゲ」と呼んでいるのが可愛くて微笑ましかった。好きだなーこの著者。

  • 冒頭で部下に教えることの必要性を訴えるのに「部下より上司が、後輩より先輩が席に座るべき」はいいとして、だからといって「子供より親が座るべきであり、小学生が席に座り親が立っているのは躾がなってない」というのは解せない。例示として不適切だし、安全性や体力の面などを考えてもどうなのか。

    導入から筆者の考えに賛同できませんでした。本編も読みましたが、抽象的かハウツーチックかのどちらかという両極端な内容で自分には合いませんでした。具体的なエピソード(コーヒーのウエイターの例示など)は一部興味深く読みました。

  • やや古い項目もあるが、簡潔で読み易い。1時間くらいあれば読めるし、気づきもある。以下、メモ。
    p20
    最初から「見て学べ」は難しい。多少一方通行であっても、必要な説明は丁寧に行う。

    p30
    知識や経験も重要だが、「大きな志を持たせる」という点も重要。

    p42
    遠慮はしない。「今嫌われる」ことを恐れず、「将来感謝される人」になる

    p44
    前向きな教え方になれば、教わる方も前向きに成長する。

    p48
    見本をみせる。
    「いいことは言うが、行動力に欠ける人」にならない。
    ベテランリーダーは経験と知識に基づく決断力が、若手リーダーは現場のことをよく知っていて行動力のあるリーダー。

    p54
    事を責める。「誰がやったか」ではなく、「なぜ起こったか」を考える。

    p58
    できているところは認めて、できていないところは認識させてあげる

    p60
    下記4点が、自分でやってしまう理由。③について、待つのも仕事のうちと考える。
    ①部下の遂行能力への不安
    ②失敗した時の責任がとれない
    ③自分でやった方が早い
    ④自分がその仕事を好き

    p70
    ゴールを見せる。完成系を見せて、趣旨を説明すれば、自ずと良い資料ができる。

    p77
    時間の目安を伝える。

    p110
    褒める時のコツ。
    ①「私」や「部署」などを主語にする
    ②何度も褒める
    ③自分の上司や同僚にもいいところをアピールする
    ④初対面の客に紹介するときに褒める
    ⑤人格・性格を褒める。

    p126
    伸びない部下の解決策、問題点を深堀して、理由を突き止めて解決するしかない。「なぜ」「なぜ」を繰り返す。

    p136
    完成度にこだわりすぎる部下の場合、「できるものを求めている」ということを説明する。
    Done is better than perfect. (Mark Zuckerberg)

  • 職場の先輩の否定ばかりな指導のおかけで見事にやる気を失っていたが、この本を読んで、必ずしも自分が間違っているわけではないとわかっただけでも救われた気持ちになった。

  • 上司として持っておきたい考えが学べた一冊です。

  • 後輩や部下が成長する、教え方を学ぶことができました。

    部下に追い抜かれても仕事を教えられる余裕が欲しい。

  • 1つの項目が短くて、とても読みやすかったです。基本は、相手を大切にする、相手に興味を持つということかなぁと思いました。

  • 教えられる立場の人間にも意味のある本

  • 本書は帯にある通り、『「そこからですか⁉︎」をイチから教えて、はじめて部下は動いてくれる』
    を謳い文句にした、現代社会の人材教育方法を纏めたHow to~本です。

    大項目として
    ①なぜ「教える」が大切なのか?
    ②まずはここから!教えるときの「心構え」
    ③部下がみるみる育つ!基本の「教え方」
    ④どうしてできない?困った部下の「教え方」
    ⑤これで一人前!ワンランク上の「教え方」
    の全5章からなっていました。

    またそれぞれの項目の中も、1演題ずつ基本的に見開きで、長くても3ページで完結するようにまとまっており、隙間時間で読んだり、気になる項目だけ切り取ったりもし易い内容になっていました。

    また読んでいて、自身も「俺ってこんな部下だなー」と感じる部分もありつつ、「こんな風に声掛けてみようかな」と学びになる部分もありました。内容的には当たり前に感じるものばかりでしたが、いざ読んでみると思ったよりも自身で出来ていない部分もあるように感じられ、普段の自身を見直す良い機会だったように思いました。

  • 子ども接する時にも当てはまることがある。

  • 部下の「教え方」に悩む上司必読の一冊。
    あなたは本当に、ちゃんと部下に「教えて」いますか?
    「これやっといて」
    「早めに終わらせて」
    「何かあったら知らせて」

    この言葉を使っている方は要注意です!
    「どのように」がイメージできない「教え方」では、部下は一向に成長しません!
    まずは、とことんイチから「教える」こと。これが一番大切です。

    長年、競争の厳しい現場で数多くの部下を育て上げた著者が、経験を踏まえた実践的な「教え方」を伝授!

  • これまでの別の書籍で学んだ考え方が多く、個人的には新たな気づきとなる点は少なかった。
    また、各項目で著者の経験談から考えを述べられている箇所もあるが、個人的な経験・感覚と合わないため理解が進まない点も残念だった。

  • 褒め方のポイントを実践したい。
    学校教育においてもだいぶ使える部分があると思う。

  • まあ、典型的な
    「目新しいものは無かった。自分が出来ているかは別として」という本でした。

  • 人間として好きな部下や後輩ならこのやり方を全力でできる。上司としての覚悟の部分が一番ハッとした。内容はわかりやすい。おすすめされていた本を読んでみたいと思った。

  • 人にどのようにものを教えたらいいのかをも今一度考えたいと思い読んだ。
    教える上で自分の常識は必ずしも相手の常識であるとは限らないのでしっかりと前提条件から教える事が大切である。褒めて信じときに叱ることのバランスが理解できた。また、部下だけでなく自分の成長についてもしっかり意識していく必要があることが分かった。
    わかりやすく前提条件から行う目的なども教え、しっかりわかりやすく教えることができるようにしたい。

  • 自分で考えるというのはある程度知識や経験があってできる物。最初は細かい事まで教える。
    部下は自分の鏡、成長を求めるなら自分も成長する。

  • ・左脳的能力をビジネス書で鍛え、右脳的能力を歴史書や小説で鍛える(司馬遼太郎の『竜馬がゆく』、『坂の上の雲』など
    ・他の人が苦手とすることを得意にする→ある分野のプロとして認められる(ex. 減価償却)

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著者プロフィール

一般社団法人彩志義塾代表理事。

1954年大阪府池田市生まれ。早稲田大学商学部卒業後、三井物産に23年間勤務。

その間、ロサンゼルス、ニューヨークに通算10年駐在。2000年から07年までホリプロ取締役を務める。現在、一般社団法人彩志義塾代表理事、情報技術開発社株式会社外取締役、「先人・先輩の教えを後世に順送りする」を信条とし、「(女性管理職や女性役員を育成する」立志塾」「世田谷ビジネス塾」「石橋読書会」を定期的に開催している。http://www.saishi.or.jp

著書に『仕事を楽しめる人は『忙しい』と言わない〜ビジネスパーソンのための幸福論〜』、『女性が職場でかしこくふるまう技術』(ともに扶桑社)、『コーチング以前の上司の常識「教え方」の教科書』(すばる舎)、『あたりまえだけどなかなかできない60歳からのルール』(明日香出版)ほか多数。

「2022年 『THE HERO CODE 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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