お坊さんが教えるこころが整う掃除の本 (お坊さんに学ぶシリーズ)
- ディスカヴァー・トゥエンティワン (2011年12月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799310960
作品紹介・あらすじ
お掃除は、お坊さんにとって修行のひとつ。お掃除のプロ、お坊さんから、部屋もこころもからだもきれいになれる、本格的な掃除のしかたを習いましょう。
感想・レビュー・書評
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面倒だった床の雑巾がけが好き(?)になったのは、
寺を訪れて以来、
・・・だった様な気がする。
堂内に射し入る光がどこを照らしても、
埃がまったくキラキラしない。
床は隅々まで磨き上げられ、
不浄な気配がどこにも感じられないのだ。
(どう掃除すれば、このような空間が作れるのだろう?)
全くわからないが、
あの日から私は、
便利なクイックルワイパーの使用を極力やめて、
雑巾を使うようになった。
腰をかがめて
床を磨き上げる所作に感じる、なんとも言えぬ心地良さ。
それは
>掃除とは 汚れるからするのではなく
こころを磨く「修行」
であるから、だそうだ。
何度も洗って使える雑巾は経済的だし、
家もおそらく大満足。
(寺では仏像が満足顔であった様な気がしたから。)
さらに
これが心の修行になっている、
とは
なんて、
素晴しい一石二鳥♪
面倒な掃除も面倒じゃなくなる
「やる気」にさせてくれる本だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
掃除に対する考え方を変えてくれる1冊です。掃除や修繕など、手を入れることで自分の心も管理し整えることが出来るということが、一つ一の僧のやり方を挟みながら教えてくれます。これを期にこの本を読み込んで自分自身の掃除への意識改革をしようと思いました。大変刺激された本です。
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今までで一番しっくりした掃除本。
まだ汚れてないところを掃除するというのが、なんかムダなような気がして、汚くなっていやいや掃除をする、というサイクルだったのが、「掃除をすることで、心を磨くんだ」と思うと、すんなり続けられるようになりました。 -
整いました、、、
読んでるだけで、背筋が伸びるような、
素晴らしい本でした、、、
掃除の仕方というよりも、
掃除の心構え、という内容
モチベが下がった時に、
何度も読みたいと思う、本当に良い本だと思います、、、!! -
履き物を揃えるとか
トイレ掃除するとか
朝は空気の入れ替えするとか
きちんと衣替えするとか…
書いてあることは昔から言われてること
なんだけど、
果たして大人になった今、
それをひとつひとつ心を込めて
やっているか?と言われたらできていない
掃除は心の修行
心の垢を落とすこと
肝に銘じます
電子で読んだけど、
紙で持っておいてもいいなと思う一冊 -
お坊さんの生活を垣間見られる一冊。
お寺での生活は究極のミニマムライフだと思う。
そんな生活を自分はできない!と思ってしまうけれど
部屋を片付けるとか掃除をするとか
できるところを少しずつ取り入れていくことで
心も体も健やかになっていくのかもしれない。
欲を追いかけることは、刺激的でとても楽しいけれど
心も体も疲れてしまうから
自分にとって良いと思うものを少し。
最小単位のSDGsは、ここから始まるのかもしれない。 -
掃除の仕方や、その意味、こころの在り方などが書かれていて、自分の掃除に対する気持ちが重なる部分と、目を向けていない部分の掃除に対する思いに気づくことができた。自分を磨く意味も含め、丁寧なものの扱いと掃除を心がけていこうと思った。
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掃除と片付けの時間帯
掃除は朝、一日の朝いちばんに行いましょう
反対に夜寝る前は身の回りの片付けを行いましょう
毎日の掃除と片付けですが大切なのは続けることです
明日に持ち越さない
前後際断と言う禅の言葉があります
過去のことを悔やむ事なく未来のことを案ずる事なくいちにちいちにちを精一杯悔いが残らないように全力を尽くすと言う意味です。
この考えは心を磨く掃除においては明日に持ち越さないというルールになる
台所
転座の職は純粋で雑念のない仏道修行そのものであるから台所には心してたたなければならない
一回取り出すたびに必ず閉める
生ごみができるだけ出ないように食材を使い切る
シンクも蛇口も水垢がつかないように必ず乾いた雑巾で全ての水滴を拭く取る
調理器具の掃除
こげ屋汚れがついた料理器具やシンクも水に漬けておいて翌日洗うと言う事はしない
汚れそのものはその場で洗うのが我々のやり方
落ちにくい汚れは母まずは打ち水をして汚れをさせ方をして磨く
シンクの清掃は重曹が効果的、最後に感想を服用するのを忘れずに
洗い物の極意
料理の全体像を常に考えて無駄な工程を減らすこと
上位の空き時間に洗い物を済ませ際よく片付けること
手洗い
手洗いは最も掃除に力を入れる場所の1つです
永平寺にて修行中のお坊さんは手洗いでスリッパを履くのではなく脱ぎます
手洗いはほっと一息息つくことができるゆとりある空間であると同時に適度な緊張感のある清潔な空間であるよう常に掃除を心がけるようにしてください
お手洗いの清掃は少なくとも朝と夜に行います
手洗いをきれいに保つ秘訣は汚さない使い方をするのが基本みんなに綺麗な
使い方をしてもらうにはあなたはまず使うたびに元通りにきれいにしてお手洗いの緊張感を保つことです
風呂
ジメジメとしたお風呂に入れば心もじめじめしてきます浴室にカビが入れば心もカビが生えてくる身体を雑に洗えば心の垢も落ちません
水場をきれいに保つという事は自分の心をダイレクトに磨くと言うことにもつながります
清掃の際落ちにくい汚れには重曹を使う
洗濯
1つの手間を省く事はもう1つ2つと増長する心の緩みにつながります。
洗濯物は毎日出ます、洗って干して畳んでしまうこれをきちんと行うだけでもそれなりの手間になりますが無理なく行うためにはとにかく量をためないこと。
ちょっと油断することですぐ怠け心が出てくる煩悩まみれの私自身をこそ選択しなければならない
食器
いかなる道具に増して食器は丁寧に扱います
雲水たちは食器洗いをしません、食べながらきれいにしていきます。
禅寺では誤って食器を地面に落とす事は寮舎を回って先輩方に詫びを入れなくてはならないくらい罪が重い
消臭
余計なものがなくいつもきれいに保たれて空間だからこそ、お香の香りがより一層引き立つ
消臭の基本は空気の入れ替えです。
風通しを良くし今吹いている風の中で生きること今と言う時を感じること
お寺の良い香りをかけて支えているのが角谷緑茶といった天然の消臭剤
備長炭は見た目にもよくいざというとき燃料にもなりますので置いているお寺がよくあるかびて
カビ対策
どんな部屋でもものが1つもないところにカビは生えません
ものがありすぎて尻ができなくなったとき日光が遮られ風が通らず湿気がこもりそこにカビが入る環境が整っている
つまりカビが生えていると言う事は心にカビが入っているサインなのです
余計なものを持たない余計なものをおかないようにするのが大事
照明
日を決めて定期的にきれいにすることをお勧めします
永平寺では3のつく日18のつく日を毎日は手が回らない場所の掃除に当てているそうです
ガラス
ガラスは透明さ無執着の象徴、ガラスが曇っていたり手垢がついていたりしたら心まで曇ってしまいます
ガラス磨きの寒いには新聞紙が役に立ちます手ごろな大きさにくしゃくしゃとたたんだ新聞紙に少量の洗剤と水をつけてゆっくりとガラスを磨きます。
掃除を終えたら
ものを持たないものを持たない生活はとても心地よいもの
ものを所有することにとらわれずも所有の暮らしを通して心の自由を貫いた本当に必要なもの自分がそのものと自然に気持ちよく暮らせるもうだけを選ぶようにすると掃除はとても楽になります
整理整頓
あるべきものがあるべきところにあるべきようにしてあるそれができないのは何何故か
それは物の扱いが粗雑になっているから
つまりあなたの心が粗雑になっているということです -
インターネット寺院 彼岸寺 の主催である松本圭介氏が語る掃除本。
単純な掃除テクニックについて書かれた本というよりは、僧侶という視点から掃除を題材にして、心を清らかに保つためにはどのような考えのもとに暮らすことが大事なのか?といった内容で構成されている。
掃除ができない人のところまで降りてない内容なので、掃除できない人間がこの本を読んでも掃除ができるようになるどころか、ちょっとしたいらだちを感じるかもしれない。それができれば苦労しないよ、と。
既に掃除が見についている人が読まないと、本書の内容はなかなか理解できなだろう。
以下、メモ。
・「前後際断(ぜんごさいだん)」という禅の言葉
→過去のことを悔やむことなく、未来のことを案ずることなく、一日一日を精一杯、悔いが残らないように全力を尽くす。
→「しなければならない」を明日に持ち越さないルール。
・ものを大事にしない人は人も大事にしない
・一遍上人は遊行の旅に出た際、ものを所有することにとらわれずに「無所有」の暮らしを通して、こころの自由を貫いた。ものを持たない身軽な生活をしていると「良い物」が手元に残ると気づく。
ものを大事にするというこころは、大事にしたいと思えるものに出会わないと育たない。