いじめ・自殺 この30年で何が変わり、何が変わらないのか (ディスカヴァー携書)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799313084

感想・レビュー・書評

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  • (子どもはどんなときに死への一線を越えるか?)……死にたいという意志を持つことは、逆説的に生へのあくなき渇望の表れと言える。厳密には死にたくないという言葉の叫びが根底には流れていると考えられる。
    (「思った事をそのまま語ってはならないとは?」)……人がそれをやってしまったら溜めがなくなり、自らの内における緊張感とバランスがなくなっていってしまう。
    (「いじめ=犯罪」は危険?)……何がいじめか、なぜいじめるか、どこに境界線を引き、どこまでが許容範囲であり、どこまでが犯罪かということを捉えきれないままに結論だけが、求められ、理念的正解だけを希求していくような構造が、子どものこの未成熟な社会現場の中で思索探求段階の子どもたちの中に向けられていくとすれば、これは思考と表現の封殺という方向を導き出してしまう。
    (「社会化不全」って?)……私は何者であるか、こういう場面で何をどのようにする存在なのか、その自分をどのように示し、どのように社会の中で機能させていくべきか、こういう具体論や方法論において、ほとんど学習も契機もなく、活かすことなく、またそれを評価する場もないことが、この国の子どもだけでなく、大人の置かれている現実というものではないだろうか。

  • 現場からすると何言ってるんだっていいたくなることが含まれてる。それは結論を急ぎすぎるためにおこることかと。それほどまでにいじめは今、急務である。子どもを集団における社会化が確立されたうえで、牧歌的に育てる。なぜ自分がいじめられるかを自己分析し、それを基に対処する。

  • 教職とる人必読!!決して結論が出るわけではないテーマですが、一度は考えるべきテーマです。(院生アルバイトスタッフ)

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著者プロフィール

1954年 長野に生まれる。表現教育者・国語作文教育研究所所長。34年間にわたり作文・表現教育を実践。200万人を越す指導・分析を土台に、言語・表現をフィルターとした人間社会の骨格還元読解や根底洞察に向かう。大学の教授・副学長・政府関係委員など歴任。元NHKテレビラジオのコラムを担当の後、テレビキャスターを経て、評論家・寓話作家としても知られている。著作は、『壊れる子どもの事件簿』『北風は太陽に負けない』(角川書店)『「戦略」としての教育』(山手書房新社)『親のぶんまで愛してやる』(サンマーク出版)『10分作文らくらくプリント』(小学館)など100冊を超え、海外でも翻訳されている。
なお、国語作文教育研究所では、小1から中高大生、一般までを対象に、文章教室を開催。通常クラスのほか、春夏冬の集中講義、通信講座、出張講座も。

「2007年 『教育3.0 誰が教育を再生するのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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