特殊清掃 (ディスカヴァー携書)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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本棚登録 : 427
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799315705

感想・レビュー・書評

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  • R2.3.21 読了。

     「仕事の内容は、人間遺体・動物死骸・糞尿・山積ゴミなどに関する特殊な汚染汚損を処理するというもの。」…(本書より)。
     人が亡くなった後の建物の腐敗臭や腐敗液などの処理に当たっている特掃隊長には、頭が下がります。糞便や吐物の臭いだけでも耐えられないのに、それを超えた想像を絶する臭いの中で作業がいかに過酷なものか想像できるから。
     人の死からどう生きるか、何故生かされているかなど、違った角度から人生をみてみると、生に対する考え方はもっと意味のあるものになってくるのかもしれませんね。
     明日も会えるかどうかわからないから、生きているうちに相手に感謝や謝罪の言葉を伝える勇気を持ちましょうという1文は、特捜隊長が言うと重みが違って感じられますね。

    ・「他人の喜びを自分の喜びとし、他人の悲しみを自分の悲しみとするような人間に憧れもある。ほんの少しでいい、死ぬまでにはそんな人間になってみたいと思う。他人の痛みを自分の胸の痛みとする。それが、人がきれいに生きるためのコツのように思う。」
    ・「人は、自分の殻を内から破っていける能動タイプの人と、外からの刺激に反応して殻を破る受動タイプの人がいると思う。」
    ・「人生は、最終的な合計点を人と争うものではない。1日1日、一瞬一瞬の生き方を自分と競うもの。そして、その瞬間、瞬間に、さっきまでの✖をリセットできる特典が与えられているもの。」
    ・「生きているということは、本当に不思議なこと。私は、人生を、”偶然という名の必然”に支配された”現実という名の夢幻”だと思っている。そして、生きることは権利ではなく、責任であり義務であり、ときに使命であると考えている。」
    ・「今日という1日が今という瞬間がどれほど貴重なものであるか、悠久の時と人生の儚さを思えば、容易に感じ取ることができるだろう。」
    ・「家族や身近な人に『ありがとう』『ごめんなさい』を言う勇気とプライドを持つことを。小さなことにもそう思える、謙虚な感受性を育むことを。」

  • 屍となった我々がどうなるのか?
    まさしく生ものであって、腐り、溶け・・・その悲惨な様態は細かく描写される。イメージがパッとできてしまう程に。
     
     大往生、夭逝、自殺、急な事故死、病死、思いもよらない事故・・・様々あるのだと改めて認識させられる。 必ずしも家族に惜しまれ看取られて・・だけではない!ということを身近に感じられた。
     僕にも寿命がある。どうなるのかな?
    コツコツ精一杯全うできるかな? 

    第六章:老いの先 印象に残りました。

  • 「特殊清掃/死体と向き合った男の20年の記録」読了。増え続ける自殺や孤独死。一人で死んだらそれで終わりではない。それを片付ける人間がいる。「特殊」清掃を20年続けてきた男の独白。人の最期には、苦悩も、不条理もあれば、救いも、赦しもある。生きている以上、綺麗には死ねない。普段は目をそむけている事を思い起こさせてくれる良書。

  • この仕事をしているのが隊長みたいな人で良かった
    キツイ内容だけど勇気を出して読んでみるべき本

  • 特殊清掃というお仕事があること、はじめて知りました。

    1つ1つのストーリーが短く読みやすかったです。

    死体は腐る。悪臭がすごいと耳にしたことはありますが、ハエもたくさん発生するとのこと。浴槽が現場になると清掃が大変ということ。知らないことばかりでした。

    冬場でも暖房やホットカーペットがあると死体の状態は悪化する。

    そこまで生々しい表現はなかったので読みやすかったです。故人と遺族の思い、一つ一つのストーリー、貴重な内容でした。

    大変なお仕事ですが必要な仕事。

  • 経験したことがない事実を
    たくさん知ることができて参考にはなったが、
    想像以上、と言うインパクトはあまりなかった。

  • この人でないと出てこない死生観。この世は夢幻。

  • 2021.04.14

特掃隊長の作品

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