はるなつふゆと七福神 (本のサナギ賞受賞作) (ディスカヴァー文庫)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
3.35
  • (15)
  • (14)
  • (44)
  • (10)
  • (2)
本棚登録 : 399
感想 : 29
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799320457

作品紹介・あらすじ

会社をクビになって途方に暮れていた榛名都冬のもとに突然現れたのは、七福神の老人コンビ、福禄寿と寿老人!知名度が低いことを嘆く二柱に、ネットでのPR活動を頼まれた都冬。「…お二人の名を広めることができたら、私の願い事も叶えて貰えますか?」そうして、都冬と神様たちの可笑しな共同生活が始まった!平凡なニート女子と個性的な神様たちのゆるぐだ日常ファンタジー。-全国の書店員が選んだ「世に出したい」新作!第1回本のサナギ賞優秀賞受賞作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「夜は短し歩けよ乙女」
    「家守綺譚」
    「うる星やつら」
    「ガダラの豚 3」
    がお好きな方にお勧めです。
    この中ではちょっと大人しい部類に入ります。

    神様は人から崇められて力をつけていくもの。力関係が大事な要素なんですね。
    神様がお好きな方には、「神様の定食屋」もおすすめです。

  • 主人公のハルナツフユは失業中・・・

    そんなところに、マイナー七福神の寿老人と福禄寿が降臨?

    知名度が低い事に悩む二柱のためにインターネットを駆使してPR活動に励むファンタジーコメディ!

    色んな神様や妖怪が登場します!

    スピンオフの短編【ニタニタ】は落語のようなオチで爽快です!


    続編を読みたいと思う作品でした!



    帯に書いていた本のサナギ賞!?
    初めて聞きました!

  • 七福神のやり取りが面白かったです♪
    すらっと読み進められました。
    ほっこりしました♪♪

  • 本屋さんでたまたま見かけた本。
    「仕事も男も神頼みのニート女子が、何とか有名になりたいマイナー七福神と手を組んだ⁉︎」の帯に興味が湧いた。都冬と同じような状況だった頃に買ったんだよな。仕事を辞めてニート、いい歳で未婚、年始っていう季節。
    途中まで読んで積読に戻っちゃったけど、また読んでみたくなって手に取ってみた。

    都冬が神社で願い事をしたら、願いを叶えに七福神の福禄寿と寿老人が家にやってきた。願いを叶える代わりに、この2人の神様の知名度を上げる手伝いをすることになった都冬。共同生活もなんだかんだ楽しそう。神様たちのお供のおつうとひよどりも可愛らしいし。
    思った以上にファンタジー!神様だけじゃなく、妖怪も出てきて、なんとなーく森見さんの世界に似ていた。
    登場する七福神たちはみんな個性がしっかりあったから混同せずに理解できた。大黒天なんて関西弁だし、弁才天はクールなオタク。
    福禄寿と寿老人のお世話だけでなく、大黒天と恵比寿の戦いとか、仁谷君とか妖怪退治のニタニタとか、都冬も色んなところに関わっていて忙しそう。

    途中で登場する深大寺。1度行ったけど、何となくパワーのあるお寺だなと思った。お蕎麦が有名なのに1人だったからお店に入れず食べてないとか悔やまれる。大黒天、毘沙門天、弁才天が祀られてたんだね。本書を読んで、また行ってみたいなと思った。

  • 会社をクビになって途方に暮れていた榛名都冬(はるな つふゆ)のもとに突然現れたのは、七福神の老人コンビ、福禄寿と寿老人!
    知名度が低いことを嘆く二柱に、ネットでPR活動を頼まれた都冬。「お二人の名を広めることができたら、私の願い事も叶えて貰えますか?」
    そうして、都冬と神様たちの可笑しな共同生活が始まった!
    平凡なニート女子と個性的な神様たちのゆるぐだ日常ファンタジー
    (あらすじより)

    ゲーム実況グループ「三人称」鉄塔さんの処女作。

    普段の実況の様子からコメディ全振りかと思ったら途中からバトル展開になって驚いた。

    登場人物たちから鉄塔さんの人柄がよく出てましたね。

    もう一作あるらしいので、暇なときに読んでみよう

  • ★儂らは謎じゃないぞ。(p.12)
    ▶都冬は福禄寿と寿老人の来訪を受ける。最初にでてきたのに表紙カバーでは右上隅にちょこんといるだけ。▶福禄寿と寿老人は七福神の中でも知名度が低いのでもっと人に知られたい。▶神さまたちの勢力争いに巻き込まれる。▶謎の妖怪退治屋も出没。▶読みやすいです。

    ■七福神についての簡単なメモ

    【青山祐樹/あおやま・ゆうき】二十六歳、お金持ちの青年。常に儲けることを考えている。持っている建物にいる幽霊を祓ってくれと妖怪退治請負人に依頼してきた。
    【秋菜/あきな】都冬の妹。結婚する予定だが今のところ「榛名秋菜」で春秋ですね。
    【夷三郎】恵比寿。かなり忙しい。大黒天と麻雀勝負をした。
    【朧車】妖怪。現代ではステーションワゴンの形をしている。
    【紙舞/かみまい】妖怪みたいなもの。
    【吉祥天】なぜか都冬のことや環のことを知っていた。ご利益は金運や過去の懺悔をして災いを払ったり。調布の深大寺の蕎麦屋にいる。福禄寿ないしは弁天の代わりに七福神に入っていたことがある。あるいは単純にプラスして八福神のことも。
    【黒闇天/こくあんてん】吉祥天の妹。人を困らせたいタイプ。
    【七福神】大黒天、弁財天、恵比寿、布袋、福禄寿、寿老人、毘沙門天。ときどき変更とかあり。
    【寿老人】水色の服。黒い鹿のひよどりとコンビ。赤ら顔に立派な髭。ご利益は寿命と幸運。気負わず物を言える雰囲気。
    【猩々】妖怪。多くは海で暮らしだいたい酔っぱらっていて船を沈める性を持つ。寿老人の代わりに七福神に入っていたことがある。
    【深大寺/じんだいじ】吉祥天や弁天や大黒天や毘沙門天も祀られている。
    【宗拙/そうせつ】妖怪。宗旦狐の末裔。妖怪退治請負人の相棒。どこからか妖怪を鎮めるお札を手に入れてきて背中に背負ってる黒い箱に入れている。
    【ソフトクリーム】デパ地下のソフトクリームが最強というのが都冬、秋菜姉妹の持論。
    【大黒天】芥子色の頭巾、右手に小槌、左肩に白い袋、米俵に乗っている。関西弁。
    【大黒生】大黒天の名を冠した新作ビール。発売前から都冬は存在を知ることになった。
    【環/たまき】武藤環。友人、幼馴染みのようだ。富山出身。ルックスがよくコミュ力が高い。既婚者。プロポーションはいいが昔海で溺れたことがあってそれ以来泳ぐのが怖いので水着を披露することはない。露天風呂とかはOK。もう少し登場頻度を増やしてもよかったかもしれない。
    【都冬/つふゆ】榛名都冬。主人公。メガネ女子。富山出身。大学では美術を専攻しておりけっこう絵は上手いようだ。会社をクビになり今は無職。名前の由来は「春夏冬」で秋無い→何事にも飽きないようにと祖母がつけた。バスではタイヤの上の席に乗るタイプ。タイヤのゴトゴトした振動がダイレクトに感じられるのと一段高いところにいる感じが好き。
    【内角の和】仁谷の持論。三角形はどんなに形が違ってもすべて内角の和は百八十度。四角形ならすべて三百六十度。人間も同じようなものではないかと。《駄目な角が多ければ多いほど、どこかの角は凄い事になってるんですから》p.116
    【仁谷太一/にたに・たいち】学生時代の都冬の知人。恋愛感情を抱いていたようだ。メガネ男子。演劇学科。手も足も身体も何もかもが町細く手作りのマッチ棒みたいだというのが第一印象だった。
    【榛名都冬/はるな・つふゆ】→都冬
    【毘沙門天】恵比寿、大黒天の麻雀勝負をセッティングした。子どもの姿。ちょっと乱暴な口調。
    【飛縁魔/ひのえんま】妖怪。
    【福助】叶福助。三十センチくらいの男の子の姿。恵比寿のところで修行中。どうやら元は大黒天の配下だったようだ。元は人間だったのか村田市兵衛という名もあり、カボチャばっかり食べて金を貯めたので加保茶元成(かぼちゃのもとなり)とも呼ばれていた。カボチャ料理がとても得意。
    【福禄寿】緑色の服。白い鶴のおつうとコンビ。頭が長い。ご利益は福徳と長寿。周囲を気遣う優しさがある。
    【ブログ】もっと有名になりたいという福禄寿と寿老人の依頼に応え都冬はブログを立ち上げた。
    【弁財天】琵琶の弦か算盤をはじいてばかりいる。芸事には詳しい。福禄寿と寿老人によるとどことなく都冬に似ているとか。都冬より少し背が低いメガネ女子の姿。
    【ほうせん荘】都冬の暮らすアパート。家賃が安く都内にある。屋根があって壁がある。
    【布袋】ご利益は縁結び。
    【マザコン】環の説では男はすべてマザコン。そして母はだいたいの場合家にいて迎えてくれさまざまな世話を焼いてくれたから妻にもそれを求める。そして大人になったつもりの男は自立したと証明したいので母に食べさせてもらいたくないので妻が経済的に自分より上になることを嫌う。そしてこの説を男性に言うと必ず怒る。
    【武藤環/むとう・たまき】→環
    【妖怪退治請負人】何者かが妖怪を退治してまわっているらしい。
    【夜右衛門/よるえもん】妖怪猩々。自分たちがそんなに悪さをしていないことをブログに書いてくれと依頼してきた。しかし本命の依頼は人間の女にラブレターを書いてもらうことだった。

  • 作者が鉄塔さんとして活躍されているゲーム実況グループ三人称が大好きで、本業(?)は作家さんと知り、いつか読もうと思って積読になっていた本。
    主人公の都冬はまさに、賽介さんの性格に似ている部分があるなとか思いつつ読みはじめたが、途中からは面白くて誰が書いてる本とかなしに楽しく読了。
    このお話ならシリーズになってもいいのではないかと思う。

  • 最初読みづらさがあったけど、
    途中から慣れて面白かった。

  • 読みはじめから,結末の展開がわからない作品はどきどきする.
    きっと福のある終わりなのだろうとはある程度思いつつ,そこに落ちるまでの道筋が想像つかなかった.はじめはちいさなきっかけが,七福神大戦争に繋がりいろいろな縁を巻き込んで結びに繋がりゆく.神様同士の揉め事は一見にんげんからすれば次元違いで無関係のように思えても,その影響力は大きく,日常のささいなことにも及んでくる.もしもほんとうにこの世のあらゆる不条理が,実は裏で神様同士の賭け事や揉め事によって及ぼされている影響なのだとしたら……と考えるとすこしだけわくわくしてしまう.想像力が膨らむおはなしだった.
    読みやすくて,読書力が落ちている身でもさいごまで一気に読めました.

  • 面白かった。楽しく読めました。

全29件中 1 - 10件を表示

賽助の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×