なめらかなお金がめぐる社会。あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。
- ディスカヴァー・トゥエンティワン (2017年8月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799321591
感想・レビュー・書評
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家入一真さんが提案する、
お金があるべき理想の形が、ぎゅっと詰まった本。
面白いからぜひと、後輩が貸してくれた一冊。
phaさんや谷家衛さんとの2つの対談からも、
彼の人柄や、考え方を知ることが出来て面白かった。
この家入一真さん、
数多くのサービスを生み出し、
そこに新たなコミニュティを作ってきたお方。
なんと、このブクログの産みの親でもあったとは。
恐れ多い...。
知らぬ間に、彼が作ったコミニュティに、
大切な居場所を見出しているかもしれない。
そんな多くのサービスの中でも、
MOCOLLEというサービスは初めて知った。
面白いアイデアをもって、
クラウドファンディングでお金を集めても、
製造、流通、販売の実現化が分からない...
そんな歯痒さを見事に解決したプラットホーム。
ちなみにネーミングは、妄想コレクションの略から。
妄想で終わらせない って、いいなあ。
彼が提供するサービスで巡るお金は、
思いやりが乗っかった、優しい経済圏なのだと感じた。
個人レベルで繋がり、
支え合えるコミュニティだからこそ、
みんなで夢を追ったり、応援したりが出来て暖かい。
それと同時に、出来ない も無くなっていくため、
これからは、始めの1歩を踏み出せる者と、
そうでない者の線引きが、
より明確に見えてしまうのだろう。
なんでも叶えられる世界で、
なにも叶えず過ごす危機感を感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「お金」というものそのものが価値を持って、投機ありきで目まぐるしく回転を続けてきた社会。行き過ぎた資本主義が作り上げた「大きいものが偉い」というロジックが崩れている。「小さな経済圏」「お金に拠らない繋がり」というものをもう一度見直すことによって、幸せの形をいろいろ考えようという本と受け止めました。
小さな声、小さな夢が踏みつぶされない為に、色々なプラットホームを作り実際にそれを運用している人々を微笑ましく見ている。文章で見ているとそういう風な人に感じられます。名前しか聞いたことないんですけどね。
多分自分はこのまま会社員で居続けると思うのですが、こういう本を読むとその他にも身の回りの人々と小さな共栄圏を作って、その中でお金を回し合っていけば会社が無くなったり、突然社会保障が無くなってもゼロにならずに何とか生活を立て直す基盤に出来るような気がしてしまいました。みんなで少しずつカンパする事が自然な社会というのはとてもいいですよね。大昔の頼母子講みたいな感じでしょうか。
信用度と人柄と面白さでお金が集まるネット時代と、アメリカと中国の巨大な覇権争いのような事が起こっている時代。それが並行して起こっているのが今このときなんですよね。世界情勢も大事だけれど庶民には世界を変える事は難しい。ならば小さな経済圏でいい影響力を与え合うような生き方の方がこれからは大事だなと思いました。 -
クラウドファンディングは銀行や株式といった大きな経済とは別に、個人といった新しい小さな経済圏を生み出すことができる。これにより起業するハードルを下げるなどのメリットをあげた著書。
しかしながら、クラウドファンディングを知らない人はほとんどいないとあ思うが、自分もやってみようと思う人もほとんどいないと思う。それはまだクラウドファンディングという選択肢が一般的になっていないことを挙げている。そのため、著者が今まで行なってきた普及活動や他の団体ではこんなことをやっている色々と紹介されている。
人が幸せに生きるには、いい大学に入り、いい企業には入り、たくさんお金を稼ぐことだけでないことを示し、その一つの選択肢としてクラウドファンディングが将来的に金融の代わりを担う可能性を示した著書。
『なぜ多くの人は、人生の多くの時間を好きでもない仕事に費やすのか。それは、他に生活費を稼ぐ手段がないと思い込んでしまう世の中があるからだ。』 -
より豊かにという「大きな経済圏」から個人や地域レベルでやりたい事を追求する「小さな経済圏」への変化とcampfireが目指すもの。
小さな経済を同時に回す事で、収入の選択肢を用意すると共に成功の芽を沢山用意する事で個人の内的欲求を満たしやすくする。 -
資本主義の限界や新しい幸せのかたち、お金が循環する小さな社会の話などとても面白かったです。
キングコングの西野さんの書かれた本と言っている内容はほとんど一緒だと思うのでこの本が合う人には西野さんの本も合うと思います。
基本的には星5なのですが、キャンプファイヤーの宣伝が客観的に見て少し多かったので-1です。 -
小さな経済圏で社会的にもお金を回せるようになっていくことが、生きづらさを感じている人たちが生きやすくなりそう。小ささは地理的な小ささでもよいし、共通項でもよい。
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「なめらかなお金がめぐる」意味がじわじわと分かってきた。
コロナ禍の現状、資本主義の弊害が沢山出てると改めて感じる。こういう時こそ、「小さな経済圏」で「なめらかにお金を回すこと」が大事なんじゃないかな〜と感じた。
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これまでの社会が「競争」「全体」という価値観だったのに対して、現代は、「共存」「個人」という価値観が中心になってきている。会社は「働け!」ではなく、「いかに働きがいを感じるか」という価値観に変わってきている。
そんな時代において、私たちは、自分たちが幸せを感じることができる、居場所を求めているのではないか。
そういった思いから、今「小さな経済圏」に注目が集まっているのだろう。
この本を読んで、「小さな経済圏」のように、自分がそして関わる人たちが幸せを感じるために自分はどうありたいのかを考え続けようと思った。 -
モノに溢れた社会で、何だかしんどいな、と感じる人が読むべき本
資本主義社会で経済成長を追い求めることばかりではなく、自分自身の小さな経済圏を作ることを提言している
勝ち負けを追求していくと疲弊を生み、精神的に持続可能な社会とはならない
「自分はこうできる」
「自分はこうありたい」
と自らの居場所を作れなければ、マイノリティの生きる価値が見出せない
CAMPFIREの紹介が多いが、言い訳をなくしていく、という言葉に著者の価値観を感じた